ル・マン24時間レースを主催するACOフランス西部自動車クラブは、8月21~22日に決勝レースが行なわれるル・マン24時間レースの暫定エントリーリスト更新版を6月9日付で発表。このなかで、LMGTEプロクラスのハブオート・レーシングから、スーパーGT・GT500クラスのタイトル経験者であるヘイキ・コバライネンとニック・キャシディが、ル・マン・デビューを飾ることが明らかとなった。
ふたりのGT500チャンピオンは72号車ポルシェ911 RSR-19のステアリングを握る。3人目のドライバーには、ドリス・ファントールの名が記されている。
ポルシェでル・マン24時間レース参戦のハブオート、出場クラスをGTEプロに変更
台湾籍のハブオートは、当初のエントリーリストではLMGTEアマクラスにその名前が記載されていたが、LMGTEプロクラスへと参戦カテゴリーを移行すると4月に表明。その際、「今後数週間のうちに」ドライバーの発表を目指すとしていた。
ニュージーランド出身のニック・キャシディは2015年から日本のレースで活躍。LEXUS TEAM KeePer TOM'Sからエントリーした2017年には、平川亮とともにスーパーGT・GT500クラスのタイトルを獲得している。
2019年には全日本スーパーフォーミュラ選手権も制したキャシディは、昨年はフォーミュラEの2020-2021シーズン参戦準備のため、スーパーGTの最終2レースを欠場。2021年も日本でのレース活動は行なっておらず、フォーミュラEに加えてDTMドイツツーリングカー選手権にも出場予定だ。
一方、2008年にはF1世界選手権で勝利を挙げているフィンランド籍のコバライネンは、2015年よりLEXUS TEAM SARDからスーパーGTに参戦。2年目の2016年に、平手晃平とともにGT500クラスを制している。
以降、コバライネンは新型コロナウイルス感染拡大の影響を受けた2020年の序盤2戦を除き現在までGT500に参戦を続けているが、今年のル・マン24時間レースは、先日延期後の日程が発表されたスーパーGT鈴鹿戦とスケジュールが重複しており、ル・マン出場を優先する場合はスーパーGTを欠場することになる。
ともに初めてとなるル・マンで、GT500チャンピオンたちはどんな走りを見せてくれるのか。とくに年齢的にもまだ若いキャシディにとっては、今後ル・マン・ハイパーカー(LMH)やLMDhの新規参入マニュファクチャラーが増えていくなか、将来のトップカテゴリー出場機会も視野に入れた経験・アピールの場ともなるだろう。
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