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サインツ、アウディに4勝目を贈る。総合2番手ローブは最終日を前に痛恨の速度超過/ダカールラリー11日目

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サインツ、アウディに4勝目を贈る。総合2番手ローブは最終日を前に痛恨の速度超過/ダカールラリー11日目

 1月13日、中東のサウジアラビアで開催されているダカールラリー2022の“ステージ11”が行われ、シリーズハイブリッド方式のパワートレインを搭載する電動車『アウディRS Q e-tron』で参戦するチーム・アウディスポーツのカルロス・サインツが今大会2度目のステージウインを果たした。

 最終日前日の競技11日目は、南西部の都市ビシャを起点にして時計回りにループを描く全長501kmのステージで争われた。スペシャルステージと呼ばれる競技区間はこのうち346kmだ。

アウディの電動マシンが再びワン・ツー。王者ペテランセル、10日目に今大会初優勝/ダカールラリー

 12日(水)に行われた“ステージ10”で僚友ステファン・ペテランセル(アウディRS Q e-tron)に次ぐ2番手となり、アウディに2度目のワン・ツー・フィニッシュをもたらしたベテランは、この日も好調を維持した状態でスペシャルを駆け抜けた。フェラーリF1で活躍するカルロス・サインツJr.の父は、ステージ序盤からライバルたちよりも1分以上早いタイムをマークし続け、最終的には2番手でフィニッシュしたセバスチャン・ローブ(バーレーン・レイド・エクストリーム/BRXハンターT1+)に対して2分21秒のギャップを築いた。

 フィニッシュ後、サインツは「後ろで何が起こったのかを見ていくことになるが、僕としてはこのステージ(での走り)に満足している」とコメントした。

「本当に難しいステージだった。キャメルグラスや砂丘、また砂丘、ナビゲーション、河床、そして石、これらがすべてそろった完璧なステージだったから、道を開いていくのは実に困難だった」

「ある時点でステファン(・ペテランセル)がウェイポイントを探すために戻ってくるのが見えた。僕たちも同じポイントを逃したので戻らなければならなかったが、その後は彼に会わなかった。一方、セブ(セバスチャン・ローブ)はとても速く来ていたね」

 そのローブは2番手タイムでフィニッシュし、ラリーの初日から総合首位を守り続けているナッサー・アル-アティヤ(TOYOTA GAZOO Racing/GRダカールハイラックスT1+)とのギャップを4分21秒詰めることに成功した。しかし元WRC世界ラリー選手権9連覇王者は痛恨のミスを犯す。彼は速度制限区間において指定速度をオーバー。これにより5分のタイムペナルティを受けステージ8番手に後退することとなり、同時にアル-アティヤとのタイム差も33分19秒に拡がってしまった。

 ローブのポジションダウンによってオーバードライブ・トヨタのルシオ・アルバレス(ハイラックス・オーバードライブ)がステージ2番手に。同3番手にはチーム・アウディスポーツのマティアス・エクストローム(アウディRS Q e-tron)が入った。

■ガスガスのサンダーランドが総合優勝に王手

 四輪部門・市販車クラス8連覇中のチーム・ランドクルーザー・トヨタートボデーはロナルド・バソ(トヨタ・ランドクルーザー200)と三浦昂(トヨタ・ランドクルーザー200)がクラスワン・ツー・フィニッシュ。総合では三浦が40番手、バソは44番手で最終日を迎える。

 前日、電気系トラブルで2時間のタイムロスがあったトラック部門・排気量10リットル未満クラス首位、日野チームスガワラの菅原照仁(日野600ハイブリッド)は11日目も大きく後れを取り34番手でステージ11を終えた。トラック部門の総合順位も22番手に下がっている。

 二輪部門はともにKTM450ラリー・ファクトリー・レプリカを駆るケビン・ベナビデス(レッドブル・KTMファクトリー・レーシング)と、サム・サンダーランド(ガスガス・ファクトリー・レーシング)が僅差の戦いを繰り広げ、最終的には4秒差で前者に軍配が上がった。

 この2名が群を抜いた速さを発揮していたことは、ステージ3番手となったホアキム・ロドリゲス(ヒーロー・モータースポーツ・チームラリー/ヒーロー450ラリー)が2分26秒、同4番手でのフィニッシュとなったマティアス・ウォークナー(レッドブル・KTMファクトリー・レーシング/KTM450ラリー・ファクトリー・レプリカ)がトップから4分54秒遅れたことからも示されている。

 総合ではラリー前半戦の大部分をリードしたサンダーランドが、3日ぶりに首位を奪還した。前日に引き続き総合2番手につけているパブロ・キンタニラ(モンスターエナジー・ホンダ/ホンダCRF 450ラリー)はトップから6分52秒遅れだ。ステージ10終了時点で首位に立っていたアドリアン・ファン・ビファレン(モンスターエナジー・ヤマハ・ラリーチーム/ヤマハWR450F)はこの日ステージ26番手に沈み、総合ではウォークナーの後方、総合4番手に下がっている。

 ダカールラリー2022の最終日、14日(金)に行われる“ステージ12”はビシャからラリーフィニッシュの地ジェッダへと向かうルートで、その全長は680km。スペシャルステージは“プロローグ”を除いて大会中もっとも短い164kmだ。このステージ12で2週間にわたる長い旅が終了し、2022年大会の優勝者が決定する。

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