現在位置: carview! > ニュース > ニューモデル > ステルヴィオと同じ4気筒 マセラティ・グレカーレ GTへ試乗 売れ筋カテゴリーの稼ぎ頭 前編

ここから本文です

ステルヴィオと同じ4気筒 マセラティ・グレカーレ GTへ試乗 売れ筋カテゴリーの稼ぎ頭 前編

掲載 3
ステルヴィオと同じ4気筒 マセラティ・グレカーレ GTへ試乗 売れ筋カテゴリーの稼ぎ頭 前編

売れ筋カテゴリーの稼ぎ頭グレード

マセラティの新SUV、グレカーレにベースグレードのGTが登場した。前回の試乗レポートをお読みいただいた方もいらっしゃると思うが、グレカーレ・トロフェオにはスーパーカーのMC20譲りとなる、530psの3.0L V型6気筒ツインターボが載っていた。

【画像】4気筒のマセラティ・グレカーレ GT 競合するDセグ上級SUVと写真で比較 全136枚

しかし、こちらのエンジンは2.0Lの直列4気筒ターボガソリン。ずっと近づきやすいグレカーレだ。

基本的には、売れ筋カテゴリーにおける、稼ぎ頭といえるグレード。モデナを拠点とするマセラティがファミリーSUVを作るとは、少し前なら想像もできなかった。比較的若い、裕福な層を取り込むことを狙ったモデルといえる。

今回試乗したグレカーレ GTの4気筒エンジンには、電圧48Vで稼働するマイルドハイブリッドが組み合わされている。イタリアの伝統ブランドも、電動化技術を忘れてはいない。システム総合での最高出力は、300psとなる。

GTより1つ上のグレードとして、グレカーレ・モデナもある。こちらには同じ4気筒ターボながら、330psのユニットが搭載される。最大トルクはGTと共通で、45.8kg-mだという。

勘の良い読者ならご想像がつくかもしれないが、この4気筒エンジンは、同じステランティス傘下にあるアルファ・ロメオ・ステルヴィオやジープ・ラングラーも採用する、GME T4型と呼ばれるもの。マセラティによる設計ではない。

2.0L 4発マイルドHVで0-100km/h 5.6秒

大きなトライデント・エンブレムの奥に搭載されるユニットが、2.0Lの4気筒と聞き、歴史あるスポーツカー・ブランドには不相応とお感じの方もいらっしゃると思う。しかし、スペック表に並ぶ数字は、決して見劣りするものではない。

例えば、グレカーレ GTは0-100km/h加速をたった5.6秒でこなす。車重1870kgのSUVでなくても、遅いと表現するべきダッシュ力ではない。最高速度も239km/hに届く。

マセラティは、マイルド・ハイブリッドのスターター・ジェネレーター(ISG)が中回転域でトルク補い、6気筒エンジンのような印象を与えると主張している。ちなみに燃費は11.5km/L。CO2の排出量は198g/kmとなっている。

スタートボタンを押し、控えめなエンジンを目覚めさせてみる。やや荒々しいアイドリングでスタートするが、すぐに穏やかな回転へ落ち着いた。華やかなグレカーレの雰囲気とは裏腹な、4気筒ユニットらしい単調なノイズが聞こえてくる。

甘美な歌声を放つ多気筒エンジンを生み出してきた名門マセラティだけに、GTのサウンドが物足りなく感じられてしまう。それでも、効果的に仕事をこなしてくれることは間違いない。

確かに、駆動用バッテリーとISGがアシストする中回転域では、想像以上に活発に思える。6気筒ユニット並みとまではいえないにしても。

ポルシェ・マカンにも迫るシャシー性能

カーブの続く走りがいのある道へ踏み入れると、グレカーレ GTがトロフェオより明確に遅いという印象は受けない。たくましく、アクセルペダルの僅かな反応へ確実に反応してくれる。

低めの回転数から、意欲的に速度を増していく。3.0L V6ツインターボの方が最終的には遥かにパワフルとはいえ、同等の勢いを得るにはもっと回転数を高める必要があるはず。

さらにシャシーは、フォルクスワーゲン・グループのEA888型2.0L 4気筒ターボユニットを搭載する、エントリーグレードのポルシェ・マカンにも迫る印象。足腰が良い。

ステアリングホイールに取り付けられたドライブモードのセレクターで、スポーツ・モードを選ぶ。アクセルレスポンスは一層鋭くなり、エグゾーストからは心地良いノイズが放たれるようになる。

マセラティに期待するような、キメの細かい重層的な音響ではない。シフトアップ時に聞こえる唸りは、フォルクスワーゲン・ゴルフRにも近いと思える。しかし、電子的に合成されたものとは異なる、リアルなサウンドであることは間違いない。

トランスミッションは、ZF社製の8速オートマティックが標準。マカンのデュアルクラッチATほど迅速に変速しないものの、とてもスムーズ。AT任せでも、ドライバーが期待した瞬間にしっかり次のギアをギアを選んでくれる。

ステアリングホイールには、アルミニウム製のゴージャスなシフトパドルが備わる。見た目だけでなく、触感や操作時のタッチも良い。唯一、ワイパーやヘッドライト用のレバーが操作しにくいのが残念だ。

この続きは後編にて。

こんな記事も読まれています

日本でのライドシェア解禁で目立つ「否定的な声」! 犯罪はあってはならないがライドシェアなくして足が確保できない地域もある
日本でのライドシェア解禁で目立つ「否定的な声」! 犯罪はあってはならないがライドシェアなくして足が確保できない地域もある
WEB CARTOP
パワフルなエンジン、卓越した走行性能と上質なインテリアを備えた美しいクーペ これ以上何を望む?「メルセデスAMG CLE 53」
パワフルなエンジン、卓越した走行性能と上質なインテリアを備えた美しいクーペ これ以上何を望む?「メルセデスAMG CLE 53」
AutoBild Japan
深刻なバスドライバー不足! 「お客様は神様」精神を捨てて、欧米の合理的価値観に切り替えるのが本当に正しいのか?
深刻なバスドライバー不足! 「お客様は神様」精神を捨てて、欧米の合理的価値観に切り替えるのが本当に正しいのか?
Merkmal
日産の「S13型シルビア」なぜ人気? デートカー&走り屋御用達… “ヤングタイマー”なクルマの魅力とは
日産の「S13型シルビア」なぜ人気? デートカー&走り屋御用達… “ヤングタイマー”なクルマの魅力とは
くるまのニュース
久々の優勝もマクラーレンはまだまだ慎重。ステラ代表「レッドブルと互角に戦うためには、もう1回アップデートが必要」
久々の優勝もマクラーレンはまだまだ慎重。ステラ代表「レッドブルと互角に戦うためには、もう1回アップデートが必要」
motorsport.com 日本版
[音のプロが推す“超納得”スタートプラン]まずはスピーカーを換え、可能なら最新ナビorアンプDSPを追加!
[音のプロが推す“超納得”スタートプラン]まずはスピーカーを換え、可能なら最新ナビorアンプDSPを追加!
レスポンス
初見殺しの難所「海老名JCT」どう攻略!? 東名・圏央道・小田原厚木道路の「謎分岐」に翻弄される人々 鬼門の「厚木IC」とは
初見殺しの難所「海老名JCT」どう攻略!? 東名・圏央道・小田原厚木道路の「謎分岐」に翻弄される人々 鬼門の「厚木IC」とは
くるまのニュース
目指せ100色! 電動モビリティブランドWOが「wonkey」のニューカラーとハイパワーモデルを発売
目指せ100色! 電動モビリティブランドWOが「wonkey」のニューカラーとハイパワーモデルを発売
バイクのニュース
マクラーレン アルトゥーラ/アルトゥーラ スパイダー【1分で読める輸入車解説/2024年最新版】
マクラーレン アルトゥーラ/アルトゥーラ スパイダー【1分で読める輸入車解説/2024年最新版】
Webモーターマガジン
【SCOOP!!】ヤマハWRが200ccの水冷DOHCで復活?! 本格オフのWR200Rとモタード版WR200Xを大胆予測!!
【SCOOP!!】ヤマハWRが200ccの水冷DOHCで復活?! 本格オフのWR200Rとモタード版WR200Xを大胆予測!!
WEBヤングマシン
トヨタ新型「エスティマ」!? 斬新「タマゴ型」×スポーティデザインが超カッコイイ! 「超静音モデル」化予想のCGが公開
トヨタ新型「エスティマ」!? 斬新「タマゴ型」×スポーティデザインが超カッコイイ! 「超静音モデル」化予想のCGが公開
くるまのニュース
カワサキ「Ninja 650」【1分で読める 国内メーカーのバイク紹介 2024年現行モデル】
カワサキ「Ninja 650」【1分で読める 国内メーカーのバイク紹介 2024年現行モデル】
webオートバイ
メインスペースは大きなボックスシート! フルフラットへの切り替えも簡単なトヨタ ハイエースがベースのキャンパー
メインスペースは大きなボックスシート! フルフラットへの切り替えも簡単なトヨタ ハイエースがベースのキャンパー
月刊自家用車WEB
国産車にない[大胆デザイン]で登場!! ヒョンデの実力がスゴイぞ! これからのクルマに必要な事って?
国産車にない[大胆デザイン]で登場!! ヒョンデの実力がスゴイぞ! これからのクルマに必要な事って?
ベストカーWeb
GRヤリスがついに240万円に!? [本当の]GRヤリス購入に注意したいコト
GRヤリスがついに240万円に!? [本当の]GRヤリス購入に注意したいコト
ベストカーWeb
プライベーターのポルシェが首位躍進。トヨタ2台はペナルティで相次ぎ後退【WEC第3戦スパ/前半レポート】
プライベーターのポルシェが首位躍進。トヨタ2台はペナルティで相次ぎ後退【WEC第3戦スパ/前半レポート】
AUTOSPORT web
【途中経過】2024年WEC第3戦スパ・フランコルシャン 決勝3時間後
【途中経過】2024年WEC第3戦スパ・フランコルシャン 決勝3時間後
AUTOSPORT web
[新常識]走行距離の短すぎはキケン!? マジでオススメの意外すぎる[良品車]って?
[新常識]走行距離の短すぎはキケン!? マジでオススメの意外すぎる[良品車]って?
ベストカーWeb

みんなのコメント

3件
  • 何度見ても何色見てもブサイクな顔だなぁ、何でレヴァンテ風にしなかったんだ、ダサ過ぎるよ…。
    出る前から買い替え候補筆頭にしてたのに…。
  • もうマセラティのオーラを感じない・・・
    マカンの方がいいかな。
※コメントは個人の見解であり、記事提供社と関係はありません。

この記事に出てきたクルマ

新車価格(税込)

2695.0万円

新車見積りスタート

中古車本体価格

1640.03258.0万円

中古車を検索
GTの車買取相場を調べる

査定を依頼する

メーカー
モデル
年式
走行距離

おすすめのニュース

愛車管理はマイカーページで!

登録してお得なクーポンを獲得しよう

マイカー登録をする

おすすめのニュース

おすすめをもっと見る

この記事に出てきたクルマ

新車価格(税込)

2695.0万円

新車見積りスタート

中古車本体価格

1640.03258.0万円

中古車を検索

あなたにおすすめのサービス

メーカー
モデル
年式
走行距離(km)

新車見積りサービス

店舗に行かずにお家でカンタン新車見積り。まずはネットで地域や希望車種を入力!

新車見積りサービス
都道府県
市区町村