2021年に初年度を迎えた電動ワンメイクSUVによるオフロード選手権『エクストリームE』で、シリーズランキング2位を獲得したルイス・ハミルトン創設のX44が、2022年の“シーズン2”に向けたドライバー体制をアナウンス。
WRC世界ラリー選手権9冠の“ナイン・タイムス・チャンピオン”であり、2022年開幕戦モンテカルロ・ラリーで史上最年長優勝記録も達成したセバスチャン・ローブと、こちらもFIAクロスカントリーラリー・ワールドカップ で優勝した最初の女性でもあるクリスティーナ・グティエレスの残留が発表されている。
ヴェローチェが早くも体制確定。ウールリッジが“シーズン2”レギュラーの座を獲得/エクストリームE
初年度からドライバーラインアップを維持し、引き続き強力ペアでのシリーズ参戦が決定したローブとグティエレスは、2021年の12月18~19日にイギリスのサウスコースト郡ドーセット、ボビントンで開催された初年度最終戦“ジュラシック-Xプリ”で初優勝を飾り、宿敵ロズベルグXレーシング(RXR)に同率ポイントで並んだものの、勝利数で及ばずランキング2位に終わっていた。
しかし、ワンメイクSUVの“オデッセイ21”をドライブするふたりのスピードは自他ともに認めるもので、年間全5戦のクオリファイヒートすべてで最速を記録。タイトルの栄光を勝ち獲るべく新たなシーズンに向け、さらに緊密なコンビネーション構築を決意している。
「エクストリームEのシーズン2で、ふたたびX44のためにドライブできることをとてもうれしく思う。昨年は僕らにとって非常に挑戦的だったし、クルマに関しても多くの苦労といくつかの不運があったけれど、それでもすべての予選でトップに立つことができたんだからね」と、2022年ダカールラリーで総合2位に入り、その直後には前人未到のWRC通算80勝目を記録したばかりのローブ。
■「より多くの表彰台を確保するために全力を尽くす」とローブ
「勝利数では届かなかったが、チャンピオンシップポイントのレベルでは同率で1年を終えたわけだから、僕らは楽観的な見通しを感じているんだ。他チームも非常に強力だとは思うが、クリスティーナと僕は世界で最も過酷な地形のいくつかで、レースに勝つ方法を知っていることを示した。2022年はより多くの表彰台を確保するために全力を尽くすつもりだ」とキャリア26年目を迎えるローブ。
「僕らのファンは、最初のレース以来非常に協力的だった。そのサポートに対し、僕らも2022年のチャンピオンシップ勝利数で彼らに返済できることを願っている」
一方、ダカールラリー通算6度の完走を数え、ステージ優勝2回、3度の表彰台も記録するグティエレスも「X44とともにレースに戻ることにとても興奮している」と、2年目のEVオフロード戦に意欲を見せた。
「昨年のチャンピオンシップでも総合優勝に非常に近づくことができたけれど、今では2021年にチームに参加して以来多くのことを学び、私自身より強く、より速くなったと感じている。だから、ふたたびシートに戻って私に何ができるかを示すことにとてもワクワクしているの」と、スペイン出身で歯科医でもあるグティエレス。
「2022年には今まで以上にうまくドライブし、さらに優勝を目指す意欲と興奮を覚えているわ。また地球を探索し、私たちがレースをしている場所についてもっと学ぶことも楽しみにしている。遠隔地の環境が直面している気候変動の課題に焦点を当てることで、その危機を救うため私たちに何ができるかについて、さらに自分自身を教育したいと思っている」
そのエクストリームEシリーズのシーズン2は、早くも来月となる2月19~20日にサウジアラビアの北西部で計画されている新たな“スマートシティ構想”の地、ネオムでの開催が予定されている。
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