もくじ
ー 「新車の」DB4 GT 25台
ー 制作、4500時間以上
ー サーキット走行「腕しだい」
ー 番外編1 DB4 GTのヒストリー
ー 番外編2 さらに3台の再生産モデルたち
ー DB4コンティニュエーションのスペック
「新車の」DB4 GT 25台
1959年から1963年にかけて、アストン マーティンは75台のDB4 GTを生み出したが、このモデルは当時、サーキットと公道を支配する存在だった。
そして今、アストンは1台150万ポンド(2億2776万円)のプライスタグを掲げた25台を新たに送り出そうとしている。
誰もいないサーキットにスポーツカーとはなんと魅惑的な組み合わせだろう。しかし、再生産されたアストン マーティンDB4 GTとの初めての出会いが、1月のどんよりとしたシルバーストンだとすれば、無視できない危険があることも忘れるわけにはいかない。
気温はありがたいことに6℃だが、クリスマス休暇の前から、この滑りやすい路面のナショナル・サーキットを走ったクルマは1台もいない。
それに今回われわれが試乗するDB4 GTのアメリカ人オーナーも、納車前に余計な武勇伝など残して欲しくはないだろう。
ヒストリック・モデルの再生産は今や一種のトレンドになっている。DB4 GTに先立ち、まずはジャガーが6台のE-タイプ・ライトウエイトの再生産を決めたが、さらにXKSSを9台再生産することも発表している。
しかし、アストンの計画はより野心的なものだ。彼らは25台のDB4 GTをオリジナルのライトウエイトモデルと同じ仕様で作りだそうと言うのだ。
これによって、アストンがレース用に生産するDB4 GTはちょうど100台となる。
制作、4500時間以上
この再生産モデルは標準仕様で150万ポンド(2億2776万円)という価格にもかかわらず、既に全てのオーナーが決まっている。
オーナーたちの手元には、オリジナルのライトウエイトGTと同じ素材と技術で組み立てられた完全なクローン・モデルが届けられることになるが、いくつかの細かな改良は施される。
アストン マーティン・ワークスでは何台かのオリジナルのDB4 GTを詳細に調べ上げるとともに、数百の図面を使って新しい部品の調達計画を立てた。
複数のオリジナルパーツのサプライヤーと部品生産に関する契約を結んだが、この中にはワイヤー・ホイールのメーカーであるイタリアのボラーニ社も含まれている。
調査では不具合も明らかとなった。アストン マーティン・ワークスのコマーシャル・ディレクターであるポール・スパイアーズは、オリジナルモデルのシャシーには若干のねじれがあり、修正が必要だったことを認めている。
公差はより小さくなり、プロトタイプの完ぺきな塗装は、おそらくオリジナルモデルが工場から出荷されていった当時よりもはるかに素晴らしいクオリティだろう。
スパイアーズによれば、再生産モデルにワークスが費やす時間は1台あたりおよそ4500時間にも達するということだが、ここにはサプライヤーで組み立てを行うシャシーとエンジンに費やされる時間は含まれていない。
これはレスト-モディフィケーションと呼ばれる最新パーツを使用したレストアではない。変更箇所は安全性に関するものだけであり、その他はヒストリックカー・レースを走るオリジナルのDB4 GTと同じ仕様が再現されている。
使用される最新パーツはフルロールケージ、6点式レーシングハーネスを備えた現代的なバケット・シートと、消火器にバッテリー・カットオフ・スイッチといったものだ。
さらには燃料漏れのリスクを下げるため、ガソリンタンク内にはFIA仕様の燃料バッグが設置される。
サーキット走行「腕しだい」
サーキットを半周もしないうちに、シルバーストンの滑りやすい路面と薄いレース用タイヤの組み合わせでは、ほとんどグリップしないことに気付かされたが、それでも基本性能は素晴らしい。
再生産モデルにはオリジナルの3.7ℓに替えて、より力強い4.2ℓエンジンが積まれるが、最大出力336PSのこのエンジンでは直線でさえタイヤのグリップを失うことがある。
コーナーでの限界性能はとても低く感じる。名物コーナーのベケッツでは非常に控えめとも感じられるペースでさえDB4 GTはずるずるとアンダーステアにはまり込んでしまうのだ。
しかし、これはクルマそのもののできというよりも、ドライバーのテクニックの問題だろう。DB4 GTは繊細な怪物であり、コーナーのアペックスへと慎重に誘導したあと、パワーを徐々に掛けていく様な運転が求められる。
滑りやすいコンディションではむずかしいが、パワー・オーバーステアぎりぎりが一番速く走ることができるだろう。オリジナルのレーシング・モデルたちが4輪ドリフトを見せる写真が多いのも不思議ではない。
DB4 GTは扱いやすくもあり、後に続いた最高のレーシング・モデルたちほどの緊張を強いることはない。ステアリングのレシオは低いもののフィードバックは豊富で、スロットルのレスポンスは素晴らしい。
しっかりとしたブレーキペダルは驚くほどソリッドな減速を見せると共に、ドッグリング式ギアボックスでは必須のテクニックであるヒール・アンド・トゥもやりやすい。
4速ギアボックスにはシンクロメッシュが無いため、スムースなギアチェンジのためにはスピードと回転数を上手く合わせる必要があるが、与えられた時間はわずかだったにもかかわらず、終盤にはそのコツを掴み始めていた。
DB4 GTを走らせるために必要な様々なテクニックはアストンにさらなる機会を与えることになった。この再生産モデルはいくつかのヒストリックレースに参加する事ができ、オーナーたちには2年間に及ぶサーキットでのドライビングレッスン・プログラムとドライバー教育が提供される。是非オーナーにはアストンが想定したようにこのクルマを使って欲しい。
番外編1 DB4 GTのヒストリー
GTはレース参戦のためにDB4の短縮化されたシャシーを使って設計されたモデルである。オリジナルモデルには 306PSを発する3.7ℓ直列6気筒エンジンが搭載され、登場した1959年当時には最高速度243km/hを誇る公道最速のクルマだった。
このクルマのデビュー・レースとなった1959年5月のシルバーストンにおけるインターナショナル・トロフィーで、スターリング・モスが勝利を挙げている。
近年オリジナルモデルの価値が高騰しており、ライトウエイトモデルではないGTでも手に入れるには300万ポンド(4億5551万円)を支払う必要があるだろう。
番外編2 さらに3台の再生産モデルたち
ジャガーE-タイプ
ジャガーは6台のライトウエイトE-タイプと9台のXKSSによって「再生産ブーム」を作り出した。全て当時の仕様が再現される。
リスター・ノブリー
リスターはジャガー製エンジンを積んだスポーツカーを公道モデルとして10台のみ再生産する。1958年当時の仕様が忠実に再現され、価格は22万5000ポンド(3416万円)からだ。
スーパーフォーマンスGT40
これは純粋な再生産モデルではない。このGT40へのトリビュート・モデルは外観こそ1966年のオリジナルそっくりだが、中身には現代的なサスペンションやエアコンが使用される。
DB4コンティニュエーションのスペック
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