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トヨタ新型「ランドクルーザー250」発表 プラドが14年ぶりモデルチェンジ クロカン系SUVが歩んだ33年とは

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トヨタ新型「ランドクルーザー250」発表 プラドが14年ぶりモデルチェンジ クロカン系SUVが歩んだ33年とは

ライトデューティの新型は「250」

トヨタが新型ランドクルーザーを初公開した。

【画像】初撮り! 新型「ランクル250」 デザイン/内装を見る【歴代プラドの歩みと共に】 全109枚

これまで世界で1000万台以上が売られてきたランドクルーザー・シリーズは、「ステーションワゴン系」「ヘビーデューティ系」「ライトデューティ系」という3系統で構成されている。

従来の「プラド」にあたるライトデューティ系で、ランクルの「コア・モデル」として登場したのが、今回の新型。

プラドを名乗らずに、新たに「新型ランドクルーザー250」という呼称をつけられた。

その姿は、これまでのラグジュアリーな装いから一新し、無骨で大きく、そして力強い。2種類のルックスが用意され、1つは丸目、もう1つは四角い目つきだ。

ボディサイズは、全長4925×全幅1980×全高1870mm。パワートレインは5種類、ハイブリッド、ガソリン、ディーゼルがラインナップされ、電動パワーステアリングを装備するのも注目だ。2024年前半に発売される予定となっている。

SUVブームのなかにあって、ライトデューティに分類されるクロカン系SUVの魅力を形にした「250」は、どのようにランクルの世界を牽引していくのか。

ここでは、プラドに代表されるライトデューティ系のランドクルーザーが歩んできた33年の歴史を振り返りながら、考えてみよう。

プラドの誕生 4ドアボディも

ランドクルーザー・プラドの名前が登場したのは1990年4月のことだが、そのベースとなったのは1985年10月に登場したランドクルーザーとしては初の乗用モデル(5ナンバー登録)である“ランドクルーザー・ワゴン”となる。

このモデルはそれまでの本格的なクロスカントリーモデルあるランドクルーザーに対し、リアシートの居住性を改善し、足回りも4輪コイルスプリングに改めてオンロードでの快適性も考慮したものとなっていた。

そして1990年4月の改良のタイミングで、それまで2ドアのみだったラインナップに4ドアモデルも追加したのが「プラド」の始まりということになる。

基本的なデザインはランドクルーザーワゴンと変わらないが、より丸みを帯びたデザインとなったほか、ヘッドライトは丸型から角型へと変更。インテリアも無骨なものから乗用車的なデザインに改められ、新たに追加となった4ドアモデルは3列シートの8人乗りとなっていた。

またトランスミッションも“ワゴン”時代は5速MTのみとなっていたが、プラドとなってからは4速ATも追加され、より多くのユーザーをターゲットにしていたことが分かる。ただ搭載エンジンは直列4気筒2.4Lのディーゼルターボ(97ps/24.5kgm)のみというのが時代を感じさせる。

その後、1991年8月には大型樹脂フェンダーを装着し、3ナンバー登録としたワイドシリーズを追加し、93年5月のマイナーチェンジではエンジンを排出ガス基準に適合した3Lのディーゼルターボに換装し、1996年5月のフルモデルチェンジまで販売が続けられた。

2代目 前後リジッドに別れ

1996年5月に登場した2代目プラドは、本格派SUVとしての基本性能はそのままに初代よりも乗用車らしさの性能アップを目指したモデルとなり、より丸みを帯びたボリューミーなデザインを採用した。

ボディタイプは先代に引き続き2ドアと4ドアが用意されたが、2代目では2ドアはよりスポーティに、4ドアはより力強い印象とするため、フロント周りのデザインを異なるものとしていたのが特徴だった。

心臓部にも先代が搭載していた3Lディーゼルターボに加え、V型6気筒DOHC3.4Lのガソリンエンジンもラインナップ。足回りも前後リジット式の先代からフロントがダブルウィッシュボーン式、リアが4リンク/コイルサスペンションとなり、ステアリングの形式もラック&ピニオンになるなど、より快適性を高める方向へシフトしている。

そして1997年4月にはエントリーグレードとして直列4気筒2.7Lのガソリンエンジンを搭載したグレードを追加し、2000年7月にはディーゼルターボを新開発のコモンレール式直噴エンジンに換装した。

3代目 電子制御と全車ATの時代に

2002年10月に登場した3代目プラドは、新たに欧州向けランドクルーザーという役割もプラスされた一方で、北米地域などにはレクサスGXとしても導入されることで新設計となる高剛性フレームを採用。センターデフには新開発のトルセンLSDを採用し、オフロードでの走破性とオンロードでの操縦安定性を大幅に高めている。

さらに高度な登降坂制御を行うアクティブTRCやH∞(インフィニティ)-TEMS、リア電子制御エアサスペンションなど、電子制御系の装備が一気に増えたのもトピックと言えるだろう。

搭載エンジンは2代目の終盤モデルと同様に直4 2.7LとV6 3.4Lのガソリンエンジンと、3Lのディーゼルターボというラインナップは変わらずだが、組み合わせるトランスミッションは先代にあった5速MTは消滅し、全車4速ATとなっている。

その後、20004年8月には2.7Lガソリンエンジンを新開発のものへ置き換え、2005年7月にはV6エンジンを4Lのものに変更するとともに、トランスミッションを5速AT化する一方で、2007年7月にはディーゼルモデルを廃止し、初代から続いたプラドのディーゼルモデルが一旦消滅することとなった。

4代目 14年間売られた長寿モデル

先日まで販売されていた4代目モデルは2009年9月に登場。先代までプラドの実質的な兄弟車となっていたハイラックスサーフを統合し、ショートホイールベースモデルを廃止(海外では継続)して5ドアモデルに一本化した。

「いつでもどこへでも行ける安心感と快適性」をキーワードに、キネティックダイナミックサスペンション(KDSS)やクロールコントロールを採用したほか、オフロードでの走行環境に応じて駆動・制動の制御をスイッチ操作で切り替え可能な「マルチテレインセレクト」を設定。

さらに車載カメラの映像から周囲の路面状況を確認できる、世界初の「マルチテレインモニター」や、プリクラッシュセーフティシステムを設定するなど、一気に近代化がなされた。

パワートレインは当初は直4 2.7LとV6 4Lと先代のものを踏襲していたが、2015年6月の改良でV6エンジンを廃止する一方で2.8Lのクリーンディーゼルを追加設定。また2.7Lガソリンのトランスミッションも4速から6速へ多段化がなされている(ディーゼルも同様に6速AT)。

そして2017年9月のマイナーチェンジではエクステリアを“今風”に一変させたほか、先進安全装備である「Toyota Safety Sense」を全車に標準装備して商品力を強化。2022年8月には4代目モデル最後の特別仕様車である「マットブラックエディション」をリリースし、現在に至るというワケだ。

このように、元々はランドクルーザーの乗用版として登場したプラドではあるが、時代の移り変わりと共にそのキャラクターも変化しており、新型がユーザーにどのような受け入れられ方をするのかは非常に興味深いところだろう。

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みんなのコメント

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  • 多分納期対策とレクサスGXで被る事を理由にエンジンを2種類に絞ったのは予想が付くが、エクステリアや機能性が一新されて魅力的になっただけに、上位に当たるハイブリッドとターボエンジンが日本発売をとりあえず見送られるのは、めちゃくちゃ残念…
  • 悪い意味でない「古臭い」方向にデザインが変わったことで、イメージが若返った印象です。
    今見ると先代(最終プラド)が、かなりオジサン臭くみえます。
    デザインを古臭くする事で印象を若返らせる、
    良い手法だと思いました。
※コメントは個人の見解であり、記事提供社と関係はありません。

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