もくじ
ー EV技術+クラシックデザイン
ー キャビンも現代とクラシックの融合
韓国の下克上? キア・スティンガー、BMW/ジャガーに勝負 前編
EV技術+クラシックデザイン
ヒュンダイのラグジュアリー・ブランドであるジェネシスは、欧州市場で2022年までの販売を目指す量産モデルのプレビューとして、エッセンシア・コンセプトという名の魅力的なGTを公開した。
ニューヨークで発表されたこの4シーター・ピュアEVコンセプトは、ジェネシス欧州進出の先頭に立つべく、未来のジェネシス・ブランドのクルマがまとうデザインと技術のプレビューとしての役割をもつ。
エッセンシア・コンセプトはカーボンファイバー・モノコックのボディに、複数の電気モーターをもつ電動パワートレインと高密度バッテリー・パックを搭載している。ジェネシスでは、バッテリーについて、2020年代における次世代バッテリー技術のブレークスルーと目される、全固体電池が採用されているかどうかについては明らかにしていない。
このクルマのデザインは、EVアーキテクチャがもつ効率的なパッケージングの恩恵を受けるとともに、その長いボンネットやダブルバブルルーフ、リアスタイルに、古き良き時代のクラシックなグランドツアラーからの影響を大きく見て取ることができる。
2枚のバタフライ式ドアにより、前後シートへの乗降性も確保されており、Bピラーに取り付けられたセンサーによる指紋認証か生体顔認証によって、ドアの開閉は自動で行われる。
キャビンも現代とクラシックの融合
キャビンでもクラシックなデザインと、現代のテクノロジーが融合している。シートにはシェブロン柄の刺しゅうが施され、ダッシュボードのデザインもクラシック・スポーツカーのような雰囲気だが、ワイドなインフォテインメント・ディスプレイが組み合わされる。そして、キャビンの大半は3Dプリンターによって作り出されており、カーボンファイバーのトリムは3Dの積層技術によるものだ。
さらにエッセンシア・コンセプトでは、マシン学習の新たな利用法も提示しており、ドライバーのキャラクターに基づく新たなドライブルートの提案とともに、シートポジションや、パワートレイン・レスポンス、シャシー・セッティングの調整が可能となっている。さらに、ドライバーがもつIoTデバイスをシームレスにクルマと家で一体化させることもできる。
いまのところ量産モデルへの移行は確定していないが、AUTOCARでは、このコンセプトカーは2021年までにジェネシスが発売を計画する6台の新型モデルの1台になるだろうと予測している。当初は米国市場が中心になるだろうが、このクルマは欧州向けGTの量産モデルへと続いて行くだろう。
ヒュンダイは将来的なジェネシス・ブランド導入に備えて、昨年英国でのジェネシスの名をもつサルーン・モデルの販売を取りやめている。
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