現在位置: carview! > ニュース > スポーツ > F1日本GP|これが現状の我々の実力……ホンダF1田辺TD「来年はもっと強くなって鈴鹿に帰ってくる」

ここから本文です

F1日本GP|これが現状の我々の実力……ホンダF1田辺TD「来年はもっと強くなって鈴鹿に帰ってくる」

掲載 更新
F1日本GP|これが現状の我々の実力……ホンダF1田辺TD「来年はもっと強くなって鈴鹿に帰ってくる」

 2019年のF1日本GPも幕を下ろした。今季ここまで2勝を挙げ、母国レースでの優勝も期待されたホンダPU(パワーユニット)勢だったが、アレクサンダー・アルボン(レッドブル)の4位が最上位。マックス・フェルスタッペン(レッドブル)は1周目にフェラーリのシャルル・ルクレールとクラッシュした影響でリタイアとなった。

 ただ、台風接近の影響で日曜日の朝に行われた予選の時点で、レッドブル勢はフェラーリやメルセデスに遅れを取っていた。予選Q3ではアルボンとフェルスタッペンが1分27秒851の同タイム……しかし、ポールポジションのセバスチャン・ベッテル(フェラーリ)からは約0.8秒も離されてしまった。

【動画】2019年F1第17戦日本GP決勝ハイライト

「ホンダにとっては母国で残念なレースになりましたが、総じて言うと、持てる力を出せたレースだったかなと思います」

 そう語るのは、ホンダの田辺豊治F1テクニカルディレクターである。

「表彰台を狙いに行きたいなと思っていました。しかし、現状での予選の戦闘力、決勝の戦闘力については、非常に残念に思うところです」

「フェラーリについては、夏休み明けに戦闘力を上げてきているように思えます。メルセデスについては速くて、レースの安定性やタイヤのデグラデーションなどを含めて、王者としての意地を見せているなと思います」

「それを埋めるためには、予選でのパフォーマンス向上と決勝でのパフォーマンス向上の両方ですね。パッケージとしてのパフォーマンスアップが重要です」

「オーストリアで良い結果を得た。そこでクルマも良くなったことで、トップに追いついてきたなと思っていました。もちろん、全ての条件がうまく合ったために優勝することができたということで、まだまだと思っていた部分もありました」

「後半戦になると、我々が追いついていないところに彼らがアップデートを投入し、もう一回差が開いてきたのかなと思います」

「今回のレースを見ても、差は大きかった。一発の速さも当然ですが、タイヤマネジメントも含め、安定したペースで走れるのが強いと思います。鈴鹿のような実力の出やすいサーキットで実力が出たなと……予選でも決勝でも、トップ2チームにはまだ追いつかなければいけない立場なんだと思っています」

「我々も表彰台を狙っていましたので、マックスのクラッシュも含め、非常に残念な想いです」

 なお予選でもフェルスタッペンが、マシンの不具合を訴える場面があった。これについて田辺テクニカルディレクターは、次のように説明した。

「まず訴えたブーストボタンの問題は、PUの問題ではありません。シャシーの方の問題でした」

「その後パワーダウンも訴えてきたので、私もびっくりしたんですが、デプロイ(回生エネルギー)が切れてしまったので、セッティング変更を施して対応しました。そのため、Q3では問題ありませんでした」

 しかしそのQ3では、フェルスタッペンのタイムは思うように伸びなかった。

「マックスは(Q3での)2回目の走行で、クルマのバランスがすごく変わったと言っていました。それで良いタイムを出せませんでした。当然、Q3では2回目のアタックでペースが上がってくるものですが、上げられなかった。急にバランスが狂ったので、なぜだか分からないと言っていました」

「トップ2と戦うためには、そういう部分も含め、パッケージとしての強さが必要だと思います」

 今回のグランプリでは、エクソンモービルの新燃料を使用したホンダ。その効果について田辺TDは、次のように語った。

「テストで得られた結果と同じレベルの効果はありました。しかし相対的なパフォーマンスのレベルが十分かと言われると、そうじゃありません。もちろん、燃料だけのせいじゃありません。総合的にまだまだ足りませんね」

 土曜日の走行セッションが全て中止となった今年のF1日本GP。交通機関にはまだ乱れが残っていたにも関わらず、8万9000人と前年比10%も多くの観客が鈴鹿サーキットに訪れた。

「金・土・日と、きちんと皆さんに見ていただきたかったのですが、台風には勝てません。でも、日曜日に予選と決勝をまとめて楽しんでいただけたのではないかと思います」

「多くの方から『頑張ってください』と声をかけていただきました。しかしその期待に応えられなかったのは、申し訳ないと思っています。でもこれが現状の我々の実力。来年はもっと強くなって、鈴鹿に帰ってきます。ですので来年もぜひ来ていただきたいですし、より多くの方に鈴鹿にお越しいただきたいなと思っています」

こんな記事も読まれています

【20台限定】ベントレー「ベンテイガS」にカーボンホイールとセンターストライプを採用!「エイペックスエディション」の特別装備とは
【20台限定】ベントレー「ベンテイガS」にカーボンホイールとセンターストライプを採用!「エイペックスエディション」の特別装備とは
Auto Messe Web
映えも運転もエコも楽しむ! 電気自動車「アバルト 500e」でゆく鎌倉日帰り旅
映えも運転もエコも楽しむ! 電気自動車「アバルト 500e」でゆく鎌倉日帰り旅
グーネット
三菱自動車の2024年3月期決算、売上高と営業利益が過去最高 今期も新型車効果で売上増へ
三菱自動車の2024年3月期決算、売上高と営業利益が過去最高 今期も新型車効果で売上増へ
日刊自動車新聞
レンジローバー初のEVモデル「レンジローバー エレクトリック」の走行テスト画像および動画が公開
レンジローバー初のEVモデル「レンジローバー エレクトリック」の走行テスト画像および動画が公開
カー・アンド・ドライバー
一度見たら忘れられない「衝撃フェイス」! 「秀逸顔」な国産車3台と「正直理解不能な顔」の国産車3台をデザインのプロが斬る!!
一度見たら忘れられない「衝撃フェイス」! 「秀逸顔」な国産車3台と「正直理解不能な顔」の国産車3台をデザインのプロが斬る!!
WEB CARTOP
F1分析|マイアミGP序盤、”目立たない存在”だったことが、ノリスの初優勝を後押し……フェルスタッペンの警戒はルクレールに向いていた
F1分析|マイアミGP序盤、”目立たない存在”だったことが、ノリスの初優勝を後押し……フェルスタッペンの警戒はルクレールに向いていた
motorsport.com 日本版
カーブって素人かよコーナーだろ! ハンドルとかダサいぜステアリングな! クルママニアが面倒くさいほどこだわりがちな用語5選
カーブって素人かよコーナーだろ! ハンドルとかダサいぜステアリングな! クルママニアが面倒くさいほどこだわりがちな用語5選
WEB CARTOP
トヨタ新型「ハイラックス GRスポーツII」発売! ワイドボディ&車高アップでゴツさ強調! 英で約972万円
トヨタ新型「ハイラックス GRスポーツII」発売! ワイドボディ&車高アップでゴツさ強調! 英で約972万円
くるまのニュース
猿こそが地球の支配者!? 300年後の世界を描く人気シリーズ最新作『猿の惑星/キングダム』
猿こそが地球の支配者!? 300年後の世界を描く人気シリーズ最新作『猿の惑星/キングダム』
バイクのニュース
ヨコハマ、GT500では開幕に続き苦戦もGT300で躍動。富士3時間で復調しドライバーからも好評価「どれだけプッシュしてもタイヤが応えてくれる」
ヨコハマ、GT500では開幕に続き苦戦もGT300で躍動。富士3時間で復調しドライバーからも好評価「どれだけプッシュしてもタイヤが応えてくれる」
motorsport.com 日本版
【スクープ】日産「サファリ」が復活!? 「パトロール」の次期型を大予想! 国内でランクルのライバルとなりえるか?
【スクープ】日産「サファリ」が復活!? 「パトロール」の次期型を大予想! 国内でランクルのライバルとなりえるか?
LE VOLANT CARSMEET WEB
新しいロールス・ロイス カリナン、堂々誕生!──GQ新着カー
新しいロールス・ロイス カリナン、堂々誕生!──GQ新着カー
GQ JAPAN
クルマのホイール「アルミ」と「スチール」どっちがいい? 足元を支える“重要パーツ”のメリット・デメリットとは?
クルマのホイール「アルミ」と「スチール」どっちがいい? 足元を支える“重要パーツ”のメリット・デメリットとは?
くるまのニュース
カタナを1/6スケールで再現!「KATANA ブロックキット」の予約販売が CAMSHOP.JP でスタート!
カタナを1/6スケールで再現!「KATANA ブロックキット」の予約販売が CAMSHOP.JP でスタート!
バイクブロス
アロンソ、ペナルティの一貫性向上に向けFIAと協議「会長は耳を傾けてくれた」新たなドライビングガイドライン策定へ
アロンソ、ペナルティの一貫性向上に向けFIAと協議「会長は耳を傾けてくれた」新たなドライビングガイドライン策定へ
motorsport.com 日本版
2024 SUPER GT第2戦 FUJI GT 3HOURS RACE Niterra MOTUL Z 高星 明誠 / 三宅 淳組が2位スタートから逆転勝利!8万人のファンとともに盛り上がる
2024 SUPER GT第2戦 FUJI GT 3HOURS RACE Niterra MOTUL Z 高星 明誠 / 三宅 淳組が2位スタートから逆転勝利!8万人のファンとともに盛り上がる
AutoBild Japan
【ブレイズ】ボード&水上バイクのイベント「中部ボートショー2024 in常滑」に出展
【ブレイズ】ボード&水上バイクのイベント「中部ボートショー2024 in常滑」に出展
バイクブロス
テール周りの印象を変える「LED ライン テールライトシリーズ」がダートフリークから登場!
テール周りの印象を変える「LED ライン テールライトシリーズ」がダートフリークから登場!
バイクブロス

みんなのコメント

この記事にはまだコメントがありません。
この記事に対するあなたの意見や感想を投稿しませんか?

査定を依頼する

メーカー
モデル
年式
走行距離

おすすめのニュース

愛車管理はマイカーページで!

登録してお得なクーポンを獲得しよう

マイカー登録をする

おすすめのニュース

おすすめをもっと見る

あなたにおすすめのサービス

メーカー
モデル
年式
走行距離(km)

新車見積りサービス

店舗に行かずにお家でカンタン新車見積り。まずはネットで地域や希望車種を入力!

新車見積りサービス
都道府県
市区町村