フライングスパーにPHEVモデル
ベントレー・フライングスパー・ハイブリッドは、ベントレーが昨年発表した「ビヨンド100ストラテジー」に基づく電動化モデルの第2弾である。
【画像】ベントレーのあらたなハイブリッド・モデル フライングスパー/ベンテイガ【変化は控えめ】 全69枚
その第1弾は、今年11月に国内発表されたベンテイガ・ハイブリッド。ちなみに、ベントレーのようなラグジュアリーブランドが世に送り出した初の電動モデルが、このベンテイガ・ハイブリッドだったとされる。
なぜ、ベントレーはかくも電動化に熱心なのか? そして「ビヨンド100ストラテジー」とはいったいどのようなものなのか? かいつまんでご説明しよう。
「ビヨンド100ストラテジー」は、
1:2026年までに全モデルを電動化
2:2030年までに全モデルをBEVに
3:2030年までにベントレー全体の活動をカーボンニュートラルにするとともにクルー本社は地球温暖化現象に対してポジティブな影響を与える状況を目指す
などの努力目標を掲げたものだ。
これまで、重く大きなベントレー各モデルのCO2排出量は決して少なくなく、どちらかといえば環境負担の大きなブランドとのイメージが強かったはず。
しかし、近年は持続可能な社会の実現に関心を持つ層が顧客の間で増えているため、「ベントレーも環境負担の低減に向けて大きく舵を切ることになった」と、同社セールス&マーケティング担当取締役のアラン・ファーヴェイは日本人メディアとのリモート・インタビューのなかで語った。
ベントレーの顧客といえば、重い社会的責任を担う人々が少なくないと推測される。そういった人々であれば、地球温暖化現象を見過ごすわけにもいくまい。
製品だけに限らず企業活動全体のカーボンニュートラル化をベントレーが目指しているのは、こういった背景があるからなのだ。
ここでフライングスパー・ハイブリッドの概要を紹介しよう。
ベンテイガ/フライングスパーで異なる排気量
これまでフライングスパーのパワープラントとしてはW12 6.0LターボエンジンないしはV8 4.0Lターボエンジンが搭載されてきたが、フライングスパー・ハイブリッドに積まれるのはV6 2.9Lターボエンジンを核とするPHEV(プラグイン・ハイブリッド)システムである。
これを聞いて「おや?」と思った方は相当のベントレー通。なぜなら、先に発表されたベンテイガ・ハイブリッドは同じV6でも3.0Lエンジンを積んでいたからだ。
なぜ、2.9Lと3.0Lという、微妙に排気量の異なるエンジンがラインナップされているかといえば、それはベントレーが属するフォルクスワーゲン・グループの都合によるものだろう。
ベンテイガのプラットフォームはアウディが中心となって開発したMLBエボであり、このためMLBエボを用いた同グループ内のSUVは、基本的にアウディの作となるV6 3.0Lターボを搭載している(例外はポルシェ・マカンとカイエン)
いっぽう、フライングスパーのプラットフォームはポルシェが中心となって開発したMSBであり、このためエンジンもポルシェが手がけたV6 2.9Lターボが選ばれたと推測されるのだ。
パワートレインの相違点
上記の影響により、パフォーマンスの点ではフライングスパーがベンテイガを少しずつ凌いでいる。
たとえばエンジン単体の最高出力と最大トルクはフライングスパーの416ps/56.1kg-mに対してベンテイガは340ps/45.9kg-m。
電気モーターも同様にしてフライングスパーは136ps/40.8kg-mで、ベンテイガの128ps/35.7kg-mを上回る。
これらの結果としてのシステム出力とシステムトルクは、フライングスパーの544ps/76.5kg-mに対してベンテイガは449ps/71.4kg-mとなっている。
こうしたパフォーマンスの差は動力性能にも反映されており、最高速度と0-100km/h加速はフライングスパー:285km/hと4.3秒、ベンテイガ:254km/hと5.5秒と発表された。
車重が重く、前衛投影面積が大きなベンテイガが動力性能の点でフライングスパーに及ばないのは、ある意味で当然かもしれない。
そのいっぽうで、ミュルザンヌなきあと、名実ともにベントレーのフライングシップに就任したフライングスパーが、ベンテイガを凌ぐポジションについていることもまた、自然な成り行きといえるだろう。
PHEVモデル、何が違うのか?
PHEVで重要なEV巡航距離はWLTPで41kmと、ベンテイガの40kmをわずかに上回る。
これを可能にしているのが、容量18.0kWhの高性能リチウムイオン・バッテリー。なお、フライングスパー・ハイブリッドはトランクルームの床下にバッテリーを搭載している関係で、トランクルーム容量がフライングスパーV8の420Lに対して351Lとやや小ぶりになっているのはやむを得ない点だ。
また、同じくプラグインハイブリッド・システムを搭載した都合から、アクティブアンチロールバーのベントレーダイナミックライド、それに4WSのオールホイールステアリングがオプションでも装着できないのも、フライングスパーV8との違いといえる。
この辺がフライングスパー・ハイブリッドの走りにどう影響するのかは、是非とも実車をテストして確認したいところだ。
それ以外の装備品はフライングスパーV8などと基本的に同じ。外観上の違いも、前輪後方の低い位置に「Hybrid」のロゴが追加されるくらいで、他のフライングスパーと見分けるすべはほとんどない。
フライングスパー・ハイブリッドの価格は2420万円で、フライングスパーV8の70万円高。日本でのデリバリー開始は2022年後半となる見通しだ。
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