現在位置: carview! > ニュース > スポーツ > ルクレール、感涙の母国初優勝! 波乱の幕開けで“我慢比べ”のレース展開も屈せず。角田裕毅8位入賞|F1モナコGP決勝

ここから本文です

ルクレール、感涙の母国初優勝! 波乱の幕開けで“我慢比べ”のレース展開も屈せず。角田裕毅8位入賞|F1モナコGP決勝

掲載 1
ルクレール、感涙の母国初優勝! 波乱の幕開けで“我慢比べ”のレース展開も屈せず。角田裕毅8位入賞|F1モナコGP決勝

 F1モナコGPの決勝レースが行なわれ、フェラーリのシャルル・ルクレールが優勝。RBの角田裕毅は8位だった。

 前戦エミリア・ロマーニャGPから今年のF1はヨーロッパラウンドに突入し、迎えた第8戦モナコGP。舞台は言わずもがな、モンテカルロ市街地コースだ。

■F1パドックで注目集める角田裕毅、今季の躍動で3チームが獲得に興味。来季はレッドブル昇格狙いでRB残留か、それとも新天地?

 狭く抜きにくいコース特性からグリッドポジションが非常に重要と言われる中、ポールポジションを掴んだのは地元戦となるフェラーリのシャルル・ルクレール。マクラーレンのオスカー・ピアストリがフロントロウに並んだ。また、角田は今季6度目の予選Q3進出を果たして8番手から決勝レースを迎えた。

 レース前の天候は晴れ。気温21度、路面温度48度と温かいコンディション。スタートタイヤはミディアムタイヤとハードタイヤで選択が分かれた。

 20台がグリッドに並び、全78周の幕が上がると、ルクレールが好スタート。ピアストリが2番手で続いたが、その後方では3台が絡む大クラッシュが発生した。

 ペレスはターン2“ボーリヴァージュ”で並びかけたハースのケビン・マグヌッセンと接触し、スピンしてウォールにクラッシュ。コントロールを失ったペレスのマシンは、もう1台のハース、ニコ・ヒュルケンベルグも巻き込んだ。

 予選Q1落ちを喫したペレス、リヤウイングの規定違反により予選失格となっていたハース勢と、グリッド後方からスタートした3台にモナコが早速牙を剥いた。これでレースは1周目でいきなりの赤旗中断となった。

 なお赤旗が提示される前には、ターン1”サンテ・デボーテ”でピアストリとカルロス・サインツJr.(フェラーリ)が接触したようで、サインツJr.は左リヤタイヤをパンク。カジノコーナーを曲がり切れず大きく順位を落とした。またアルピーヌの2台がターン8“ポルティエ”で同士討ち。オーバーテイクを仕掛けた側のエステバン・オコンのマシンは接触で宙を舞い、着地の衝撃でフロアなどを強く打ち付けたため、オコンはリタイアを選択した。なおこの接触についてはオコンに非があるとして、ペナルティの裁定が下っている。

 40分ほどの中断を経て、レースはスタンディングスタートで再開。リタイアした4台を除き、各車が元々のグリッド位置に戻ることとなった。サインツJr.もスタートポジションの3番手に戻ることができ、赤旗に救われた形になった。

 赤旗中断中にタイヤ交換義務を消化できるため、ウイリアムズのローガン・サージェント以外のドライバーが異なるコンパウンドに変更。これでレギュレーション上、15台は実質的に“タイヤ無交換”でレースを走り切ることが可能になった。

 その結果再開後のレースは、トラックポジションを失うリスクを背負ってピットストップをするのか、それとも無交換を敢行するのか……というライバルの出方を伺いながらの我慢比べとなった。

 リスタート後、首位ルクレールはペースを大きく落としてレースをコントロール。ハードを履いたピアストリ、サインツJr.、マクラーレンのランド・ノリスの3台がそれに続いた。

 一方、5番手ラッセル以下、レッドブルのマックス・フェルスタッペン、ルイス・ハミルトンの3台は、最初のスタートでハードを選択した結果、勝負権を失わないためリスタートではミディアムに交換することに。ハード勢と同等の周回数をこなすため、先行車との間隔を大きく取ってタイヤマネジメントに徹した。

 その3台に続く角田はハードタイヤを履いていたものの、15周目あたりから一気にペースダウン。すぐ後ろを走るウイリアムズのアレクサンダー・アルボンを従えつつ、ハード1セットで走り切ることを目指した。

 レースが動いたのは52周目。ミディアム1セットでは走りきれないと判断したハミルトンがピットに飛び込み、ミディアムからユーズドに履き替えた。後方の角田とはこの時大きな差が開いていたので、ポジションを落とすことなくピット作業を終えることができたのだ。

 フェルスタッペンもこれに反応し翌周にピットイン。ハミルトンがアウトラップで攻め切れなかったこともあり、フェルスタッペンも6番手をキープすることができた。

 フレッシュなタイヤを履くフェルスタッペンとハミルトンは1分14秒台までペースアップ。ステイアウトを選択した5番手ラッセルも1分16秒台までペースを上げたが、そのペース差は明らかであり、あっという間に2台が真後ろに迫った。

 65周を越えると、実質タイヤ無交換のハード勢がレースを走り切れると判断し、ペースを上げた。ラッセルもミディアムながら1分15秒台をマーク。フェルスタッペンは攻め手を欠いた。

 8番手角田もチームから指示が飛ぶと、レース序盤に築いた貯金をここで吐き出してペースアップ。1分14秒台で駆け抜け、アルボンを突き放していった。

 先頭に目線を戻すと、ルクレールは2番手ピアストリに十分なギャップを築いてファイナルラップへ突入。そのままマシンをチェッカーまで運び、母国で初優勝を果たした。

 ルクレールは2021年、2022年のモナコGPでポールポジションを獲得していたものの、過去のグランプリでは表彰台すら獲得できず。しかし今年はジンクスをはねのけて、ついにモナコで優勝トロフィーを掴んだ。

 2位はピアストリ。3位にサインツJr.が入り、フェラーリがダブル表彰台を獲得した。

 ノリスは4位。ラッセルはミディアムで75周を走りきるだけでなく、フェルスタッペンの猛攻にも耐えきり5位を掴んだ。6位フェルスタッペン以下、ハミルトン、角田、アルボン、ガスリーというトップ10だった。

 どっしりと構えて自らのレースを貫いた角田はこれで今季7度目の入賞となり、合計獲得ポイントは19点。ドライバーズランキングでも10番手につけている。

こんな記事も読まれています

クロフォード今季初優勝。コレアが前日ペナルティで失った表彰台を取り戻す! 宮田ペースに苦しみ無得点|F2バルセロナ・フィーチャーレース
クロフォード今季初優勝。コレアが前日ペナルティで失った表彰台を取り戻す! 宮田ペースに苦しみ無得点|F2バルセロナ・フィーチャーレース
motorsport.com 日本版
フェルスタッペン、猛追ノリスを退け掴んだ今季7勝目に喜び爆発。角田裕毅は終始苦戦19位|F1スペインGP決勝
フェルスタッペン、猛追ノリスを退け掴んだ今季7勝目に喜び爆発。角田裕毅は終始苦戦19位|F1スペインGP決勝
motorsport.com 日本版
F1分析|ラッセルに抑えられなければ勝機はあった……悔やむノリス。F1スペインGPの上位ふたりのレースペースを検証する
F1分析|ラッセルに抑えられなければ勝機はあった……悔やむノリス。F1スペインGPの上位ふたりのレースペースを検証する
motorsport.com 日本版
ラッセル、F1スペインGPで見せた絶品スタートは“アロンソ流”と明かす「2011年のスタートシーンを覚えていた」
ラッセル、F1スペインGPで見せた絶品スタートは“アロンソ流”と明かす「2011年のスタートシーンを覚えていた」
motorsport.com 日本版
宮田莉朋2番手フィニッシュも、コース外走行で10秒加算……悔しい悔しい7位+ファステストラップ記録。優勝はマルタンス|FIA F2バルセロナ・レース1
宮田莉朋2番手フィニッシュも、コース外走行で10秒加算……悔しい悔しい7位+ファステストラップ記録。優勝はマルタンス|FIA F2バルセロナ・レース1
motorsport.com 日本版
ボーヤ、トップ2同士討ちの荒れた母国戦優勝。マクラーレンとレッドブルのF1育成退ける|FIA F3バルセロナ スプリントレース
ボーヤ、トップ2同士討ちの荒れた母国戦優勝。マクラーレンとレッドブルのF1育成退ける|FIA F3バルセロナ スプリントレース
motorsport.com 日本版
フェルスタッペン優勝の一方で……ペレス、F1スペインGPで3戦ぶりに完走もまた上位入賞逃す「悪夢のようなレースだった」
フェルスタッペン優勝の一方で……ペレス、F1スペインGPで3戦ぶりに完走もまた上位入賞逃す「悪夢のようなレースだった」
motorsport.com 日本版
アストンマーティン育成クロフォードが今季初優勝。宮田莉朋は入賞ならず/FIA F2第6戦レース2
アストンマーティン育成クロフォードが今季初優勝。宮田莉朋は入賞ならず/FIA F2第6戦レース2
AUTOSPORT web
フェラーリで内紛勃発? ルクレールがサインツJrを痛烈批判「タイヤを労わる戦略だったのに……彼は派手なことをしたかっただけだろ?」
フェラーリで内紛勃発? ルクレールがサインツJrを痛烈批判「タイヤを労わる戦略だったのに……彼は派手なことをしたかっただけだろ?」
motorsport.com 日本版
好調ノリスがフェルスタッペン僅差で抑えFP1トップ。RB角田裕毅は不運な赤旗もあり20番手|F1スペインGP
好調ノリスがフェルスタッペン僅差で抑えFP1トップ。RB角田裕毅は不運な赤旗もあり20番手|F1スペインGP
motorsport.com 日本版
決勝でもマクラーレン優勢? レッドブルF1重鎮マルコ、フェルスタッペンのスペインGP予選2番手で“ホッと一息”
決勝でもマクラーレン優勢? レッドブルF1重鎮マルコ、フェルスタッペンのスペインGP予選2番手で“ホッと一息”
motorsport.com 日本版
ウイリアムズのアルボン、規定数以上のPUコンポーネント投入でF1スペインGP決勝はピットレーンスタートに
ウイリアムズのアルボン、規定数以上のPUコンポーネント投入でF1スペインGP決勝はピットレーンスタートに
motorsport.com 日本版
苦境が続いていたセルジオ・ペレス、トンネルの出口が見えた? スペインGP予選パフォーマンスは妥協「決勝向きのマシンにできればと思っていた」
苦境が続いていたセルジオ・ペレス、トンネルの出口が見えた? スペインGP予選パフォーマンスは妥協「決勝向きのマシンにできればと思っていた」
motorsport.com 日本版
ノリス、フェルスタッペンに敗れ唇噛む「間違いなく、今日は僕たちのマシンが最速だった」
ノリス、フェルスタッペンに敗れ唇噛む「間違いなく、今日は僕たちのマシンが最速だった」
motorsport.com 日本版
レッドブルF1育成リンドブラッド、シリーズ設立100戦目で優勝FIA F3バルセロナ フィーチャーレース
レッドブルF1育成リンドブラッド、シリーズ設立100戦目で優勝FIA F3バルセロナ フィーチャーレース
motorsport.com 日本版
宮田莉朋、2番手チェッカーもペナルティで後退。マルタンスが今季初優勝/FIA F2第6戦レース1
宮田莉朋、2番手チェッカーもペナルティで後退。マルタンスが今季初優勝/FIA F2第6戦レース1
AUTOSPORT web
アルピーヌのガスリー、予選での快走は不思議と明かす。なお“いわく付き”同僚オコンとスタート横並びも「僕はいつだってクリーン」
アルピーヌのガスリー、予選での快走は不思議と明かす。なお“いわく付き”同僚オコンとスタート横並びも「僕はいつだってクリーン」
motorsport.com 日本版
ポイントリーダーのアロンがポールポジション。宮田莉朋は6番手|FIA F2バルセロナ予選
ポイントリーダーのアロンがポールポジション。宮田莉朋は6番手|FIA F2バルセロナ予選
motorsport.com 日本版

みんなのコメント

1件
  • wat********
    あのレッドブル マックスが空気に、主演は モナコ出身初のF1モナコ優勝者、シャルル・ルクレール!
※コメントは個人の見解であり、記事提供社と関係はありません。

査定を依頼する

メーカー
モデル
年式
走行距離

おすすめのニュース

愛車管理はマイカーページで!

登録してお得なクーポンを獲得しよう

マイカー登録をする

おすすめのニュース

おすすめをもっと見る

あなたにおすすめのサービス

メーカー
モデル
年式
走行距離(km)

新車見積りサービス

店舗に行かずにお家でカンタン新車見積り。まずはネットで地域や希望車種を入力!

新車見積りサービス
都道府県
市区町村