はじめに
大胆にして、新たな可能性を秘めた、魅力的なポールスター1だが、企画から市販化までは長い道のりだった。ある意味、それは新型車開発の歩みであると同時に、新たな自動車メーカーの創世記ともいえる。
母体となったボルボ・カー・グループにしてみれば、その立ち上げには大きな勇気を必要としたことだろう。なにしろ、エキゾティックなスポーツカーのテリトリーに踏み込むのは初めての体験で、しかもハイブリッド動力を用いるほかに類を見ないほど挑戦的で前例のないようなGTカーでそれを試みたのだ。しかも、そのようなクルマにニーズがあるのか、そのコンセプトを受け入れるユーザーがいるのかは、神のみぞ知るといったような不確定要素だった。
これは、電動化パフォーマンスカーの、既存の自動車業界に取って代わりうるポテンシャルを見直そうという、ポールスターの意図を示すものにほかならない。どんなブランドが掲げたとしても、それはなかなか果敢な目標だといえるところだが、とりわけポールスターにとってはそれが際立っている。なにしろ新興ブランドが、処女作でそれに挑戦したのだから。
不運だったのは、図らずもパフォーマンスカーブランドの巨人たるポルシェが、まったくの同時期に同じ狙いを持って動きはじめていたこと。そして、その結果たるバッテリーEVのタイカンを、これまた同じ時期に発表したことだ。
そうはいっても、残念ながらこればかりは、ボルボやポールスターの努力も及ばないところ。わかっているのは、この1が独特なクルマで、ポルシェのEVと多くの点で異なっているということ。荒々しいV8ホットロッドと比べた場合と同じくらい、両者は違っているといっていい。
中国は四川省の成都工場で生産されるポールスター1は、自動車業界の未来を予感させる。それはバッテリーEVのエキゾティックカーが、その動力源が何であるかということだけでなく、ルックスや操縦フィール、そのブランドや生産地にも驚きを覚えるような未来だ。
意匠と技術 ★★★★★★★★★☆
このなかなかハンサムな2+2クーペは、左ハンドルのみの設定。その誕生までのストーリーには、通りいっぺんではないところが多分にある。
そもそもの発端は2013年、ボルボ名義で開発されたコンセプト・クーペとして発表された。デザインを手掛けたトーマス・インゲンラスはその後、ポールスターのCEOに就任し、このクルマの生産にも関わることになる。
まるで親会社である中国のジーリーホールディングは、インゲンラスに倍賭けの挑戦状を叩きつけたかのようだ。彼個人の名声を得られるか、そして1台きりの巨大な電動ボルボだけでなく、それに続くモデルも生み出せるか。彼は、その賭けに敢えて乗ったわけだ。
そうした経緯から、ポールスター1がボルボS90のクーペ版だと誤解されるのも無理はない。そんなクルマは、今のところ存在しないのだが。
13万9000ポンド(約1946万円)ものエキゾティックなGTカーとしては、そのルックスは比較的控えめだ。とはいえ、そのボディパネルは多くのライバルよりも特殊なもの。ほぼすべてにカーボン補強ポリマーを用い、重量削減が図られているのだ。
ベースとなるのは、ボルボのオールスティール製プラットフォームであるSPAで、ホイールベースを短縮。これにドラゴンフライ、すなわちトンボと名付けられたカーボン製の補強材を追加。上部構造のピラーやキャントレール、ルーフもカーボン化している。その結果、すべてがスティールだった場合よりも、230kgほど軽く、45%ほどねじり剛性を高めている。
それでも、これは軽量なクルマではない。おそらくこれは、これまで市場にはなかったほど意欲的な技術を盛り込んだプラグインハイブリッドだ。ガソリンエンジンに、3つのモーターと伝達装置を組み合わせ、駆動用バッテリーの容量はBMW i8の3倍ほどもある。その結果、実測値は液体類込みで2327kg。公称値よりは軽かったが、2tを優に上回る。
推進力の主体となるのが、ポールスターがダブルERADと呼ぶ、2基のリアモーター。ボルボのT8グレードのPHEVと異なり、116psの電気モーターと遊星ギア式トランスミッションをリアアクスル付近に2組設置し、左右各輪を駆動する。
この構造上、左右非対称の動力配分を行うことが可能になる。これまで、ハイブリッドやEVでこれほどまでのトルクベクタリング機構を備えたものはなかった。
電気モーターに電力を供給するのが、2分割されたリチウムイオンバッテリーパック。ひとつはリアアクスルの上に、もうひとつはセンタートンネル内に、それぞれ配置され、容量は合計で34kWhに達する。WLTPモードのEV航続距離は124km。さらに、50kWhの直流急速充電器を用いれば、1時間以内にフル充電できる。
リアモーターをバックアップするのが、ボルボではおなじみの2.0Lツインチャージャー直4ガソリンエンジン。フロントに横置きされ、8速ATを介して前輪を駆動する。また、69psのスターター/ジェネレーター兼用モーターが組み合わされ、前輪の駆動と動力用バッテリーの充電に用いられる。
サスペンションはフロントがダブルウィッシュボーン、リアがマルチリンク。標準装備されるオーリンズ製の手動調節式デュアルフローバルブダンパーは、圧縮側でも反発側でも自動的に減衰レートを調整して、スムースな乗り心地を約束するという。
内装 ★★★★★★★☆☆☆
ポールスター1に批判的なレビュアーは、このクルマにずっと安価なボルボとの明確な差別化を期待していたのだろう。しかし、テスター陣はそれをじつに不当な意見だと思う。ボルボの近年の上級モデルはそれほど質素ではない。キャビンの質感は高く、ドイツ勢のライバルに比べても高級感がある。
だから、このクルマのインテリアはベントレーあたりのように贅沢なマテリアルを使っていなくても、リッチで納得できるだけのラグジュアリーさでひけを取らない。ポルシェやメルセデスAMGの対抗モデルと比較しても同様だ。
1500台限定生産のポールスター1は、すべてが左ハンドル仕様で、英国や日本など右ハンドル主流の市場では使いにくさを感じる部分もあるだろう。また、使い勝手についていうなら、トランクリッドを開けた際にその限界を痛感することになる。幅は広いが、リアアクセルの上に置かれたバッテリーにより、奥行きがかなり制限されるのだ。
キャビンについても、後席は子どもか、せいぜい体格の小さい大人向けといった2+2の域を出ないスペースにとどまる。そのリアシートをフォールドすることもできないので、ゴルフクラブなら1セット、小ぶりのスーツケースならふたつ積むのがいいところだ。
ドライビングポジションは低く包まれ感があるものの、アクセス性はよく考えられている。ただし、ステアリングコラムのテレスコピック量は若干足りない。運転席のシートは非常に快適でアジャスト性に秀で、長距離走行も苦にならない。
視認性は、フロントとサイドに関しては良好。とくに側面は、ピラーレス構造が効いている。だが、後方についてはリアウインドウの上下幅が不足気味で、ルームミラーに映る視界はちょっと狭い。
デジタルのメーターパネルは鮮明だが、われわれの目にはちょっとシンプルにしすぎたように映った。表示内容は状況に応じて切り替わり、メーターパネルとヘッドアップディスプレイの併用も可能だが、くっきりしたヴィジュアルやディテールには欠ける。エンジンの回転計が、パワーモードを選ばないと表示されないのも不満な点だ。
走り ★★★★★★★☆☆☆
ポールスター1の速さは、まさしく609psのグランドツアラーに期待するレベルに達している。とはいえ、そのパフォーマンスは大陸横断を意図した高速GTに典型的なそれとはまったく異なる。
しかも、その速さも豊かさも、これがロングツアラーとして最も魅力的な一台だと教えてくれはしなかった。そのキャラクターは、じつに適応能力に優れ、懐の広さをみせる。また、次から次へとフィーリングが移り変わるものだ。
フル充電で出発すると、EV走行のピュアをはじめ、ハイブリッド、AWD、パワー、インディビデュアルの各走行モードがいずれも選択できる。ピュアは電力のみで、ハイブリッドではスロットルペダルを強く踏み込んだ際にエンジンが加勢する。
パワーとAWDでは継続的にエンジンが稼働するが、それぞれの狙いは異なる。
パワーモードを選び、静止状態からただただスロットルペダルを踏み込めば、4.3秒で97km/hに達する。ベントレーの最新2ドアモデルやフェラーリ、アストンマーティンにはやや後れるが、それは48-113km/hの追い越し加速でも同じことがいえる。
少なくとも低速からの加速は、本当に力強く感じられ、レスポンスにも優れる。ただし、その力強さがシームレスに続くかどうかは、エンジンのマネージメントに左右されるところが多少ある。基本的に、エンジンは景気よく回し、ペダルを踏み込む前にシフトパドルで低いギアをセレクトしておくことだ。
奇妙なことだが、低いスピードからの加速のレートは、選んだギアとまったく関係ない。電動リアアクスルの影響は、固定ギアでの加速タイムに明らかだ。64-97km/hは3速で2秒ほどだが、4速でも5速でも、6速であってさえ大差ないのである。
シングルスピードのモーターを用い、前輪を駆動するエンジンの出力が310psに止まることの欠点は多少なりともある。モーターのトルクピークを大きく超えてしまう113-193km/h加速は9.0秒で、アストンマーティンDB11 V12よりもトヨタGRスープラに近い。
洗練性にも問題がある。モーター走行しているうちはじつに快適なのだが、エンジンがかかり回転が上がると騒がしく、上品さが損なわれる。4気筒ユニットの全開時には、サウンドにスムースさも感動もまったくない。
低回転域で負荷がかかった際には、より魅力的なところが感じられる。そこでは、かろうじて聞こえるハイピッチな電気モーター音よりスーパーチャージャーの吸気音が際立つのだ。そうはいっても、音量規制が厳しくなりつつある中でさえ、この価格帯のクルマはもっとリッチでいい音を聞かせてくれる。
使い勝手 ★★★★★★★★☆☆
インフォテインメント
ポールスター1には、9.0インチ縦型タッチ式ディスプレイを用いる、ボルボがセンサスコネクトと銘打ったインフォテインメントシステムが装備される。操作はすべてタッチスクリーンを介するもので、別体の操作デバイスを用いるマルチメディアシステムとは世代が異なる。
おもしろいことに、続いて登場した2では、Androidベースの新たなインフォテインメントを導入している。ポールスターでこのシステムを用いるのは、今回の1のみとなりそうだ。
スワイプとスクロールでの操作に慣れてしまえばシンプルに使えて、システムは上々の働きをみせる。ほとんどのプロセスは、2度の入力で済む。ホーム画面を中心に、一方へスワイプすればドライバーアシストとセーフティシステム、反対側ならエンターテインメントやアプリのメニューへ移動できるのだ。
バウワース&ウィルキンス製オーディオの出来はいいが、この価格帯のライバルが備えるプレミアムオーディオと比べるなら、平均的といったところ。スマートフォンのミラーリングはAppleとAndroidの双方に標準で対応するものの、USB経由でないと接続できない。ワイアレス充電は装備していない。
燈火類
アクティブベンディングビームテクノロジーを備えるLEDヘッドライトは明るく、ロービームのレベルも上々のセッティング。ただし、自動減光はもう少し早くできるはずだ。
ステアリングとペダル
ペダル間隔にはゆとりがあり、足さばきがとくにタイトだと感じることはない。ステアリングコラムは、前後調整幅がやや足りない。
ボルボで見慣れた縦型ディスプレイのシステムは、操作をすべてタッチパネルで行うが、操作はシンプル。スマートフォンのように画面をスワイプして、アイコンをタップするだけで使いたい機能を起動できる。
操舵/安定性 ★★★★★★★☆☆☆
はたして、この分野でポールスター1に予想するものはなんだろうか。トルクベクタリングを備えた先進的な電動化スポーツカーのハンドリングか、それともボルボのシャシーをベースとした、速度が高いときにベストなトラクションを得るには前輪に注意しなければならない2.3tの鈍足か。
そのどちらも、このクルマのキャラクターをある程度は正確に言い当てている。とはいえ、実際のところはどちらでもない。
たしかに、そのハンドリングはそこまで重いクルマのそれではない。少なくとも、これまで見慣れた重いクルマのそれではない。テストはオーリンズのダンパーを出荷状態のままで行った。コーナーへの進入やコーナリング中にはわずかにソフトでゆるいところもあったが、最新のGTカーにふさわしくないところは見られなかった。
ボディコントロールは上下左右ともおおむねかなり良好で、それゆえダンパーのアジャストを考えるのは、むしろ低速での乗り心地を改善したい場合になるだろう。それについては次項で詳しくお伝えしよう。ちなみに、リアの調整はホイールを外す必要がある。その作業は、リフトやピットがほしくなるところだ。
高速コーナーでは、じつに確実かつ小気味よくラインをトレースする。だが、それはトルクベクタリングを、単に安定感と正確さを保ち、狙った進路をきれいになぞるために使っているだけのように思える。
思いのままにパワーをかけても、オーバーステアもアンダーステアもない。横Gが高まっても、ボディのロールは抑えられている。速く走るのが楽なクルマではある。だが、バランスのよさやファンさは期待したほどではない。
ステアリングは軽く、ややぼんやりした従順なフィール。ボルボの速い仕様にみられるのと同じ傾向だ。それゆえ、上下方向の負荷も路面の感触も、興ざめするほどではないものの、もう少し伝えてくれたらよかったと思ってしまう。
快適性/静粛性 ★★★★★★★★☆☆
このクルマは、特有の欠点がいくつかあるにもかかわらず、きわめて快適で、穏やかで、快適に運転できる。電動走行時はなめらかで静か、しかも運転しやすい。また高速での長距離走行時の乗り心地が落ち着いているので、キャビンのシーリングを気にすることはめったにないはずだ。
低速での乗り心地は、やや騒々しく、扱いにくいところがある。ポールスターがクラス標準に従い、もっと多目的性が望めるエアスプリングを装着させていたなら、こうはならなかっただろう。キャビンの左側に座って英国の道を走ると、路肩に近い側を通るので、右側に座った場合の倍ほども、座面越しに凹凸を感じさせられる。
ところが、市街地を出れば乗り心地の落ち着きは大幅に向上するうえ、ダンパーの調節も可能なので、低速域での神経質さを大きな減点材料にするつもりはない。そういうところはあるが、ひどく厄介ではないのだ。
がっかりするほど風切り音が小さくなかったのも大きな問題ではないが、見過ごしにもできない。サイドウインドウにラミネートガラスを使っているのに、そこを手当てしなかったのは不思議だ。頭の後ろ辺りのサイドウインドウのエッジで、明らかにフラッターが発生している。
これは、生産を重ねるにつれて改善を図ってほしいポイントだ。包まれ感のある魅力的なキャビンは、間違いなくその手間をかける価値がある。
購入と維持 ★★★★★★★★☆☆
既存のやりかたに挑戦的なポールスターの姿勢は、クルマの売りかたにも表れている。直接購入するのではなく、諸費用込みのサブスクリプションでサービスを受けるのだ。これには車両のデリバリーやピックアップ、代車のレンタルなども含まれる。
また、グレード展開がないというのも斬新だ。13万9000ポンド(約1946万円)もの金額を払うのだから、もっともな話でもあるのだが、高価なオーリンズのダンパーやバウワース&ウィルキンスの15スピーカーオーディオは標準装備。ドライバーアシストの類もフル装備で、21インチホイールは3種類のデザインが追加コストなしで選べる。
ボディカラーは5色展開で、マット仕上げにした場合のみ4500ポンド(約63万円)のプラス。これがこのクルマ唯一の有償オプションだ。
ゼロエミッションでの航続距離も魅力のひとつ。今回のテストでは、フル充電で113kmほどだったその距離なら、日常使いは十分に賄えるはず。ハイブリッドモードなら、燃費は14km/Lを超える。これだけのパフォーマンスを持つクルマとしてはみごとな数字だ。
スペック
レイアウト
ボルボの大型車用スティール製プラットフォームをベースに、ホイールベースを短縮し、構造の一部をカーボンファイバーに置き換えた。ツインチャージの2.0L直列4気筒は69psのスターター/ジェネレーター兼用モーターのアシストも受け、フロント横置きで前輪を駆動する。
いっぽう、後輪は左右各116psの電気モーターで駆動。動力用バッテリーはセンタートンネルとリアシート背後に分割配置され、容量は合計34kWhだ。
エンジン
駆動方式:フロント横置き前輪駆動/電気式後輪駆動
形式:直列4気筒1969cc、スーパーチャージャー+ターボ、ガソリン
ブロック・ヘッド:アルミニウム
ボア×ストローク:φ82.0×93.2mm
圧縮比:10.3:1
バルブ配置:4バルブDOHC
モーター最高出力:69ps(フロント設置スターター/ジェネレーター)/116ps×2(リア駆動用)
モーター最大トルク:16.5kg-m(フロント設置スターター/ジェネレーター)/24.5kg-m×2(リア駆動用)
システム総合出力:609ps/6000rpm
システム総合トルク:102.0kg-m/2600~4200rpm
エンジン許容回転数:-rpm
馬力荷重比:260ps/t
トルク荷重比:43.3kg-m/t
エンジン比出力:-ps/L
ボディ/シャシー
全長:4586mm
ホイールベース:2742mm
オーバーハング(前):875mm
オーバーハング(後):969mm
全幅(ミラー含む):2010mm
全幅(両ドア開き):4320mm
全高:1352mm
全高:(トランクリッド開き):1720mm
足元長さ(前席):最大1140mm
足元長さ(後席):590mm
座面~天井(前席):最大990mm
座面~天井(後席):840mm
積載容量:143L
構造:スティール/カーボンファイバーモノコック
車両重量:2350kg(公称値)/2327kg(実測値)
抗力係数:0.37
ホイール前/後:10.0Jx21/10.5Jx21
タイヤ前/後:275/30 R21 98W/295/30 R21 102W
ピレリPゼロ PNCS エレクト
スペアタイヤ:なし(パンク修理キット)
変速機
形式:8速AT
ギア比/1000rpm時車速〈km/h〉
1速:5.25/8.0
2速:3.03/13.8
3速:1.95/21.4
4速:1.46/28.6
5速:1.22/34.3
6速:1.00/41.8
7速:0.81/51.7
8速:0.67/62.4
最終減速比:3.20:1
燃料消費率
AUTOCAR実測値:消費率
総平均:24.0km/L
ツーリング:14.2km/L
動力性能計測時:4.8km/L
メーカー公表値:消費率
低速(市街地):-km/L
中速(郊外):-km/L
高速(高速道路):-km/L
超高速:-km/L
混合:142.8km/L
燃料タンク容量:60L
バッテリー容量:34kWh(グロス)
現実的な航続距離:964km(電力:113km/ガソリン:851km)
CO2排出量:15g/km
サスペンション
前:ダブルウィッシュボーン/コイルスプリング、手動調整式ダンパー、スタビライザー
後:マルチリンク/横置きリーフスプリング、手動調整式ダンパー、スタビライザー
ステアリング
形式:電動、ラック&ピニオン
ロック・トゥ・ロック:2.8回転
最小回転直径:11.4m
ブレーキ
前:400mm通気冷却式ディスク
後:390mm通気冷却式ディスク
制御装置:ABS、EBA、EBD
ハンドブレーキ:電動、スイッチ(センターコンソールに設置)
静粛性
アイドリング:47dB
全開時(4速):82dB
48km/h走行時:59dB
80km/h走行時:64dB
113km/h走行時:67dB
安全装備
ESC/ABS/EBA/EBD/AEB/LKA/BLIS/CTA
Euro N CAP:テスト未実施
乗員保護性能:成人-%/子供-%
交通弱者保護性能:-%
安全補助装置性能:-%
発進加速
テスト条件:乾燥路面/気温21℃
0-30マイル/時(48km/h):2.0秒
0-40(64):2.7秒
0-50(80):3.4秒
0-60(97):4.3秒
0-70(113):5.4秒
0-80(129):6.7秒
0-90(145):8.3秒
0-100(161):10.0秒
0-110(177):12.1秒
0-120(193):14.4秒
0-130(209):17.3秒
0-140(225):20.5秒
0-402m発進加速:12.9秒(到達速度:182.7km/h)
0-1000m発進加速:22.5秒(到達速度:230.1km/h)
ライバルの発進加速ライバルの発進加速
アストンマーティン・DB11 V12(2016年)
テスト条件:乾燥路面/気温22℃
0-30マイル/時(48km/h):1.9秒
0-40(64):2.5秒
0-50(80):3.2秒
0-60(97):4.0秒
0-70(113):4.9秒
0-80(129):6.0秒
0-90(145):7.1秒
0-100(161):8.4秒
0-110(177):9.8秒
0-120(193):11.6秒
0-130(209):13.7秒
0-140(225):16.1秒
0-402m発進加速:12.2秒(到達速度:198.1km/h)
0-1000m発進加速:21.6秒(到達速度:253.6km/h)
中間加速
20-40mph(32-64km/h):1.4秒(2速)/1.6秒(3速)
30-50(48-80):1.4秒(2速)/1.5秒(3速)/1.8秒(4速)/1.9秒(5速)
40-60(64-97):1.7秒(3速)/1.8秒(4速)/2.0秒(5速)/2.1秒(6速)
50-70(80-113):1.9秒(3速)/2.1秒(4速)/2.2秒(5速)/2.4秒(6速)/2.6秒(7速)/2.8秒(8速)
60-80(97-129):2.2秒(3速)/2.3秒(4速)/2.5秒(5速)/2.8秒(6速)/3.1秒(7速)/3.3秒(8速)
70-90(113-145):2.6秒(4速)/2.8秒(5速)/3.2秒(6速)/3.6秒(7速)/3.9秒(8速)
80-100(129-161):3.0秒(4速)/3.1秒(5速)/3.6秒(6速)/4.0秒(7速)/4.5秒(8速)
90-110(145-177):3.6秒(5速)/4.0秒(6速)/4.4秒(7速)/5.2秒(8速)
100-120(161-193):4.2秒(5速)/4.5秒(6速)/4.9秒(7速)/5.9秒(8速)
110-130(177-209):5.2秒(6速)/5.8秒(7速)/6.8秒(8速)
制動距離
テスト条件:乾燥路面/気温21℃
30-0マイル/時(48km/h):8.0m
50-0マイル/時(64km/h):22.0m
70-0マイル/時(80km/h):43.0m
60-0マイル/時(97km/h)制動時間:2.70秒
ライバルの制動距離アストンマーティン・DB11 V12(2016年)
テスト条件:乾燥路面/気温22℃
30-0マイル/時(48km/h):8.3m
50-0マイル/時(64km/h):22.8m
70-0マイル/時(80km/h):43.6m
結論 ★★★★★★★★☆☆
ポールスターの出発点として、この1はなかなか惹かれるものがある。斬新な要素が多く、とりわけ社会的責任を果たしている控えめなポジショニングは、まさに高級車メーカーが今すぐにも必要としているものに思える。
オーナー目線で語るなら、このクルマの主な価値は、円熟味があり状況に適応できるキャラクターだろう。また、EV走行距離がたかだか50km程度に留まらないのならプラグインハイブリッドを買いたいというなら、その倍以上も走れるこのクルマはうってつけだ。
ただし、2000万円近い出費をいとわないなら、という条件付きではある。お分かりだとは思うが、この金銭的なハードルは決して低くない。
もっと普通に走りを楽しみたい、というユーザーもいるだろう。もっと軽量化できていたのであれば、ポールスター1の走りにはたしかにまだいろいろと考えを巡らす余地がある。もっとエキゾティックなエンジンが必要ではなかったのか。また、そもそもこれは、速さが増すほどにドライバーへの訴求力も上がるクルマなのだろうか。
じつのところ、ポールスター1は普段使いするのが一番いい。これこそまさに、現代風なグランドツアラーのあるべき姿で、とりわけエレガントで落ち着いたところは、北欧にゆかりのあるクルマらしい、といった評価があって然るべきだ。
ただ一方で、違う判定を下される可能性もある。なにかにつけて「たられば」がつきまとうクルマだ、と。われわれはそちら派だ。
担当テスターのアドバイス
リチャード・レーン走行モードによっては、好ましいところが大いにある。デフォルトのハイブリッドモードでは、じつにうまく働く。パートスロットルでのパワーソースのブレンドは、スポーティなセッティングを選んだときよりはるかにスムースだ。
マット・ソーンダース普通に乗り回すのがナイスなクルマなので、もし自分で所有するなら、可能な限り使い倒したいところだ。ただし、もっと広いトランクか、可倒式の後席を備えていれば、使い勝手はずっとよくなったはずなのだが。後席は、チャイルドシートを取り付けるにはややタイトだ。
オプション追加のアドバイス
ここは間違えようがない。なにしろ単一スペックで、タイヤサイズもサスペンションの仕様も選びようがないのだから。選択肢はボディカラーとトリム程度だが、マット塗装は後付け感が出ることもあるので要注意だ。
改善してほしいポイント
・後席を狭めてでも、トランク容量を増やしてほしい。2シーターにすれば、使い勝手が高まるはずだ。
・サスペンションをもっとアジャストしやすくしてもらいたい。作業場が必要なほど面倒では、ほとんどのオーナーがやってみようという気にならないだろう。
・エンジンを回したときのサウンドを、もっと甘美なものにしてほしい。
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みんなのコメント
google翻訳か
それにしても、いかにも翻訳という日本語記事としては耐えがたい長さ、、、