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レッドブル&HRC密着:従来より空気抵抗の大きい“非キャノンデッキ型”パッケージを採用も、望外のポール争いで最前列に

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レッドブル&HRC密着:従来より空気抵抗の大きい“非キャノンデッキ型”パッケージを採用も、望外のポール争いで最前列に

 F1第15戦オランダGP初日にマックス・フェルスタッペンが5番手、チームメイトのセルジオ・ペレスも12番手と苦しんだレッドブル・ホンダRBPT。しかし、フェルスタッペンは「ここ数戦と同じような状況なので、驚くことではない」と、まるでこの結果を予期していたようなコメントを残していた。その理由は、レッドブルがオランダGPに持ち込んだ空力パッケージにあった。

 今回のレッドブルRB20は、ハンガリーGPでフェルスタッペンのマシンにだけ投入された、それまでのRB20とは異なるコンセプトの空力パッケージだ。RB20の空力コンセプトは、空力を優先するためにサイドポンツーンのエントリーを極限まで絞り込むというものだった。それを実現するために、レッドブルはホンダ・レーシング(HRC)と協力して、エンジンの使用可能な温度域を限界まで上げた。また、ヘイローの付け根の延長線上にキャノンデッキを設けて、サイドポンツーンとは別系統の冷却システムによって、エンジン以外のシステムを冷却していた。

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 しかし、このコンセプトはヨーロッパラウンドに入ったあたりから限界が見え、ライバルたちのアップデートに対して、伸び代がなくなってしまった。

 そこでレッドブルはハンガリーGPにキャノンデッキをなくした異なる空力パッケージをフェルスタッペンのマシンにだけ投入し、ペレスと比較した。その結果を受けて、今回レッドブルは非キャノンデッキ型の空力パッケージを2台そろって採用してきた。

 ただし、この非キャノンデッキ型の空力パッケージはキャノンデッキ型よりも前進したアップデートというより、キャノンデッキ型で苦しんでいたコーナーリング中のマシンバランスの変化が幾分解消されたというもので、ダウンフォースがライバルたちのアップデート同様に上がったというものではなかった。また、キャノンデッキ型よりも空気抵抗が大きく、今後すべてのグランプリで投入されるわけではない。

 つまり、レッドブルがオランダGPに非キャノンデッキ型の空力パッケージを投入すると決定した時点で、ハンガリーGP同様、厳しい戦いが待っていたのである。

 そんななか、チームメイトのペレスが5番手にとどまったが、フェルスタッペンは地元のファンの期待に応える走りを披露した。

 Q3の最後のアタックでフェルスタッペンはマクラーレン勢を逆転し、暫定ポールポジションとなる。直後にランド・ノリス(マクラーレン)に逆転され、2番手に終わったが、オランダGPが復活した2021年から昨年まで3年連続でポールポジションを獲得してきた強さを遺憾なく発揮し、地元の声援に応えた。

「ベストは尽くしたけど、少しペースがなかった。今日は毎アタック、クルマのバランスが違って、とても難しかった。Q1とQ2を終えて、トップ5圏内に入ったことはなかったから、ポール争いに加われるとは思っていなかった。それでもフロントロウを獲得できたことはとてもうれしい」

 母国グランプリでのポールポジション獲得の連続記録は途絶えたフェルスタッペン。しかし、フェルスタッペンはオランダGPのレースでも3連覇中。日曜日のレースでは4連勝を賭けた戦いをオレンジ・アーミーは期待している。

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