アルピーヌF1は、シャシーの開発をイギリスのエンストンで行ない、ルノーのパワーユニット(PU)はフランスのヴィリー・シャティヨンで開発している。この両拠点にCOOを置くことで、プロジェクトを円滑に進められるようにするという。
アルピーヌは昨年、チーム代表を務めていたオットマー・サフナウアーを更迭。アルピーヌのモータースポーツ部門副社長であるブルーノ・ファミンが後任としてチーム代表を務めつつ、組織の再編を行なっている。その一環としてエンストンのCOOをジョン・ウッズが、ヴィリーのCOOをオードリー・ヴァストルーが務めることになった。
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このふたりが施設を常に監督することとなり、ファミンはレース運営に、今まで以上に集中できるようになることを目指しているという。
「COOのポジションは、まさにバックオフィスとしてのポジションだ」
ファミン代表はウッズCOOの役割についてそう語った。
「我々は、オペレーションを理解している人を本当に必要としている。彼は現在ロータス・カーズにいるが、その前はかなり長いことマクラーレン・オートモーティブに在籍していた。つまり彼は、ファクトリー出身の人物であり、ファクトリーを運営するために必要な存在だ」
「我々にはテクニカルディレクターもいるが、彼(ウッズCOO)がそれに干渉することはない。彼の役割は予算やコンプライアンスにしたがって、テクニカルディレクターとスポーティングディレクターに仕事の手段を与えることだ」
「彼は非常に現実的な男だ。彼はF1に携わってきた人物ではないが、この仕事にF1での経験は必要ない。繰り返しになるが、これはバックオフィスの仕事である。彼は非常に経験豊富で、非常に現実的……我々にとってとても親和性の高い人物なんだ」
「彼は意欲的であり、変化を起こすことを恐れていない。そして我々がやっていることに対して新たな視点を持つことになるだろう」
ウッズCOOは、2005年から11年間グループ・ロータスで製造責任者などの様々な役割を果たしてきた。その後マクラーレン・オートモーティブで新モデル発売の責任者として勤務し、昨年5月に製造ディレクターとしてロータスに復帰したばかりだった。
またヴィリーのCOOであるヴァストルーは、2006年にエンジンテスト・エンジニアとしてルノーに加入し、その後テスト部門の責任者、プロジェクト管理室の責任者、テストおよびオペレーションディレクターなど、様々な職を歴任してきた。
「エンストンとヴィリーのふたりのCOOが、私にとっても、そして現場の全員にとっても、強力なサポートとなってくれることを心から願っている」
そうファミン代表は語った。
「誰かが100%ヴィリーに拠点を置き、誰かが100%エンストンに拠点を置くということは、日々の業務に確実に役立つだけでなく、プロセスの改善にも役立つはずだ」
「年間24レースあるから、遠くなるのは実に困るんだ。でも常にそこに誰かいるというのは、とても良いことだよ」
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