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トヨタGAZOOレーシング ダカール2022に出場する新開発「GRダカールハイラックスT1+」詳細解説

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トヨタGAZOOレーシング ダカール2022に出場する新開発「GRダカールハイラックスT1+」詳細解説

トヨタGAZOOレーシングは、2022年1月に開催されるダカールラリー2022(サウジアラビア)に、新たに開発したGRダカールハイラックスT1+で参戦することを9月に発表しているが、その新開発車両やスケジュールなどの詳細を2021年11月17日に発表した。

GRダカールハイラックスT1+の基本的な開発は計画通り終えていたが、2022年の年明け早々にスタートが切られるダカールラリー2022へ向けての改良は継続して実施されていた。

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GRダカールハイラックスT1+に新たに搭載される3.5LのV6ガソリン ツインターボエンジンは、新型ランドクルーザー300GR SPORTに搭載されるエンジンをベースとしている。GRダカールハイラックスT1+は、これまで使用されていたものよりも低い回転域でのトルクを強化。車両総重量はレギュレーションで規定されている2000kgへと増加しているが、エンジン自体の軽量化により車両バランスなどの改善が図られている。

FIAのレギュレーションにより、最大出力は298KW(約400ps)、最大トルクは660Nmと制限されており、チームはエンジンに関してはほぼ市販状態のものをそのまま使用する。ターボユニットとインタークーラーもトヨタの市販標準部品だ。レース車両ではインタークーラーの向きが変更されたが、インタークーラー自体は市販のものを使用している。

車体の大きな変更点はサスペンションで、ストロークはこれまでの280mmから350mmに延ばされ、32インチから37インチへと外径の大きくなったタイヤを最大限に活用できるようにし、タイヤ幅も245mmから320mmへと拡大している。

タイヤの大径化に対応するため新たに採用した17インチ径のアルミホイールは、排熱効果を考慮し、クリア塗装のみのアルミ地肌を活かしたフィニッシュとなっている。

ボディは、2016年以来一貫してコア コクピット レイアウトと、フロントミッドにエンジンを搭載するレイアウトを採用してきている。なお今季からのレギュレーション変更により、T1+クラスの車両はスペアタイヤをこれまでの3本から1本減った2本しか搭載できないことになっている。

ダカールラリー2022に参戦する新型GRダカールハイラックスT1+は、GAZOOレーシングがWRCやWECで採用してきたものと共通の新カラーリングを採用。また、2022年から新たに世界選手権となるFIA世界ラリーレイド選手権に参戦する新型ハイラックスもこのカラーリングとなり、GAZOOレーシングファミリーの一員として世界選手権に挑むことになる。

ダカールラリー2022では、チームは4台の新型GRダカールハイラックスT1+を投入する。ドライブするのは、2019年のダカールラリーでトヨタに初の勝利をもたらしたカタール人ドライバーのナッサー・アル-アティヤとフランス人ナビゲーター、マシュー・ボーメル。

そして、2009年ダカールウィナーである南アフリカ人ドライバーのジニエル・ド・ヴィリエールは、ダカールラリー2022では、同じ南アフリカ出身のナビゲーター、デニス・マーフィとコンビを組む。

ダカールラリー2021で初出場ながらステージ5まで上位争いを繰り広げた南アフリカ人コンビのヘンク・ラテガンとブレット・カミングス組も、完走を目指しリベンジ参戦。そして、4台目は同じく南アフリカ出身のシャミア・ヴァリアワとダニー・スタッセンがドライブする。

チームは11月中旬に行なわれる、南アフリカ クロスカントリーシリーズ(SACCS)の最終戦に出場し最終的な熟成を行なう。こうした最終テストを終えた後、12月初旬にサウジアラビアへと車両を送るための準備に入る予定になっている。

なお、ダカール2022にはアウディのワークスチームがシリーズハイブリッドを搭載したアウディRS Q e-tron(T1-Eクラス)で出場。ドライバーはカルロス・サインツを起用している。またイギリスのプロドライブ社はGAZOOレーシングと同じクラスにバーレーン・レイド・エクストリーム(BRX)4WDで参戦し、ドライバーはWRCのレジャンド、セバスチャン・ローブを起用している。

T1-E、T1+の車両が総合優勝を争うことは間違いないし、GAZOOレーシングに勝るとも劣らないチーム力を持つアウディ、プロドライブの3巴の戦いはエキサイティングな展開になると予想する。

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みんなのコメント

1件
  • バギー化した方が圧倒的に有利だからな!

    プジョーがその例だ。
※コメントは個人の見解であり、記事提供社と関係はありません。

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