ザントフールト・サーキットで開催されたF1オランダGPでフェラーリのシャルル・ルクレールは3位表彰台を獲得。フェラーリにとっては厳しい1戦になるという下馬評だったこともあり、チーム代表のフレデリック・バスールは、この結果に満足していると語った。
フェラーリ勢は予選でルクレールが6番手。チームメイトのカルロス・サインツJr.は初日に発生したマシントラブルで走行マイレージが不足していたことも影響して、11番手でQ2敗退を喫した。
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ルクレールとサインツJr.のふたりは、ハイダウンフォースが要求されるザントフールトのコース特性がフェラーリを苦しめていると口を揃えた。そしてルクレールは決勝に向けて、せいぜい6位フィニッシュが限界だと語っていた。
しかし予想を裏切り、フェラーリ勢のレースペースは好調。ルクレールは優勝したマクラーレンのランド・ノリスから25秒遅れとなったものの、そのチームメイトであるオスカー・ピアストリを抑え込んで3位表彰台を獲得した。サインツJr.は他車の予選失格で10番手から決勝を迎え、5位でチェッカーを受けた。
バスール代表は、圧勝劇を展開したノリスには手が届かないと認識していたものの、今季レースで強さを見せるフェラーリSF-24からチームが最大限のパフォーマンスを引き出せたと考えている。
「まず、シーズン序盤から非常にタイトで、集団の前にいても後ろの方にいても(戦いが)熾烈であることに変わりはない」
バスール代表はレース後にそう語り、次のように続けた。
「この週末、ランドは別次元にいた。しかしランドの後ろはタイトだったと思う。トラックポジションが重要だった」
「シーズン当初から、我々は予選モードよりも決勝モードの方が良い状態にあるのだろう。昨日や今朝、何人かの仲間と、チームにとって今あるモノでベストを尽くすことが重要だと話していた」
「決して不可能ではないと分かっていた。今週末はランドを倒すのは難しかったが、自分たちにできるベストを尽くすためにいい仕事をする必要があった。チームの仕事ぶりには本当に満足している」
「スタートから戦略、ピットストップ、タイヤマネジメントに至るまで、自分たちにできることは最大限やれたと思う。チームにとっても非常に良い結果だった」
そしてバスール代表は、レースごとに最速チームが異なる現状では数レース後の勢力図を予想する必要はないとして、今後も死力を尽くすのみだと語った。
「ただベストを尽くし、開発を推し進め、モンツァ(次戦イタリアGP)に向けて最高の準備をして、それから何ができるのかを見てみたい」とバスール代表は言う。
「1年前のザントフールトを思い出すと、我々はレースで5位とDNFだった。予選ではまったく振るわなかったが、その翌週にはポールポジションを獲得していた。(今年も)来週はポールポジションを獲得できるという意味ではないが、シーズン初めからこういう感じだったということだ」
「3レースを終えた段階で、誰もがマックス(フェルスタッペン/レッドブル)がシーズン半ばにチャンピオンになると確信していたと思う。その後、我々はいくつかのレースで勝ち、マクラーレンが台頭し、メルセデスが出てきた。今はマクラーレンだ」
「フェラーリもすぐに復活できることを願っている。我々は同じアプローチを続けなければならない。それだけで、6レース後に自分たちがどこにいるか結論を出そうとする必要はない。戦いは非常に大規模で、誰もが死に物狂いで攻めている。誰もがアップデートを可能な限り早く投入しようとしている」
「これから秋になっていくが、シーズンが終わるまでこの状態が続くだろう。レッドブルと我々の(コンストラクターズランキングでの)差は60ポイント程度になったし、良い週末だ」
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