WRC(世界ラリー選手権)第9戦ラリー・フィンランドが行なわれ、トヨタのエルフィン・エバンスが優勝。シリーズランキング2番手を堅持しつつ、ランキング首位に立つカッレ・ロバンペラ(トヨタ)との差を25点に縮めた。また同じくトヨタの勝田貴元も3位に入り、自身4度目の表彰台を獲得した。
初日にはヒョンデのオット・タナックがリードを築いたラリー・フィンランド。デイ2(8月4日)になるとロバンペラが驚異的な速さを見せ、5ステージ連続でベストタイムを記録し首位に浮上。エバンスも2番手につけ、トヨタ勢が1-2体制を築いた。
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しかしそのロバンペラはSS8で側溝に落ち、マシンに大きくダメージを受けたためデイリタイアとなった。その時のダメージは大きく、翌日以降走行に復帰することもできなかった。
ロベンペラの脱落で総合首位に立ったエバンスは、土曜日に行なわれた8つのステージのうち7ステージで最速タイムをマークし、総合2番手をつけるティエリー・ヌービル(ヒョンデ)との差を32.1秒に広げ盤石の体制を築いた。
日曜日にもその勢いは衰えず、エバンスは最終パワーステージでも最速タイムを記録してボーナスポイントを獲得。結局ヌービルに39.1秒の差をつけ、ラリー・フィンランドを制した。
「運転を楽しむことができたし、ラリー序盤からとてもいいフィーリングで走ることができた」
エバンスはチームのプレスリリースに、そうコメントを寄せた。
「全てのことが上手く行き、ステージのタイムも自然に上がっていった。チャンピオンシップの面でもポジティブな週末になり、カッレとのポイント差を以前よりも少し縮めることができた」
3位に入ったのは勝田だった。勝田は初日、2日目とティーム・スニネン(ヒョンデ)とポジションを争った。3日目には一時スニネンに先行されるシーンもあったが、なんとかこれを取り戻し、最終的には4.3秒スニネンを抑え切って3位。自身4度目の表彰台を獲得した。
「自分にとって第二のホームイベントである、ラリー・フィンランドで表彰台に立つことができて本当に嬉しいです」
「ラリー・エストニアの後、チームのエンジニアたちと一緒に、どこを改善すればいいかを一生懸命分析し、その結果、金曜日の朝からいいパフォーマンスを発揮することができました。また、テストの時にフィンランドの道を上手く走るためのアドバイスをくれた、カッレにも感謝しなければなりません」
なお今回のラリーには、チーム代表のヤリ-マティ・ラトバラがドライバーとして参戦(総合5位でフィニッシュ)したため、トヨタ自動車の豊田章男会長がチーム代表代行として帯同していた。
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