12月2日、FIA国際自動車連盟の本部があるフランス・パリで『FIAホール・オブ・フェイム(FIA殿堂)』の授賞式が行われ、過去から現在のル・マン24時間レースで顕著な活躍をみせたドライバー及び、WEC世界耐久選手権チャンピオン総勢29名が殿堂入りを果たした。TOYOTA GAZOO Racingの中嶋一貴は、日本人として初めてこの栄誉を与えられている。
FIAホール・オブ・フェイムは、かつてチャンピオンであり現在もFIAが重んじる献身、品位、尊敬、スポーツマンシップを示している人物のなかにある価値を強調するものとして2017年に創設されたもの。
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これまでに33人の歴代F1ワールドチャンピオンのほか、WRC世界ラリー選手権王者など錚々たるメンバーが殿堂入りを果たしているが、2019年はここにWEC/ル・マン王者たちが加わることになった。
2日に行われた式典では、1981年にランチアでタイトルを獲得したボブ・ギャレットソンから、ディフェンディング・チャンピオンであるセバスチャン・ブエミ、中嶋一貴、フェルナンド・アロンソまで、合計29人のチャンピオンたちが表彰され、一貴は日本人として初めてFIA殿堂入りを果たしている。
また、F1で2度のワールドチャンピオンとなっているアロンソは、FIA殿堂を2回受けた初めてのドライバーとなった。
1981年から1992年まで行われた、旧WECチャンピオンとして栄誉を受けたのは12名。この期間の招待者には、ル・マン24時間を6度制したジャッキー・イクスや、優勝5回のデレック・ベル、そして2度WECチャンピオンとなったジャン-ルイ・シュレッサーらが含まれ、1985年に亡くなったステファン・ベロフ以外は全員が式典に出席。ベロフに対する賞は弟のゲオルクが代理として受け取っている。
残りの17名は2012年にスタートし、現在“シーズン8”が開催されている新生WECのチャンピオンたちだ。
前述のトヨタドライバーをはじめ、アンドレ・ロッテラーやブノワ・トレルイエなどアウディで栄冠を勝ち取った者たちや、マーク・ウエーバー、ニール・ジャニなどポルシェのLMP1プログラムで活躍したチャンピオンドライバーたちがステージに登場し称賛を受けた。
この他、セレモニー会場にはイクスがドライブした1983年のポルシェ956、デレック・ワーウィックとヤニック・ダルマスが操った1992年のプジョー905エボ1ビスが登場。さらに、トム・クリステンセン/アラン・マクニッシュ/ロイック・デュバル組が2013年に搭乗して勝利を飾ったアウディR18 eトロン・クワトロ、そして2018年のル・マン優勝マシンとなったトヨタTS050ハイブリッドが展示された。
■FIA WEC殿堂入りドライバー
ボブ・ギャレットソン(1981)
ジャッキー・イクス(1982、1983)
ステファン・ベロフ(1984)
デレック・ベル(1985、1986)
ハンス-ヨアヒム・スタック(1985)
ラウル・ボーセル(1987)
マーティン・ブランドル(1988)
ジャン-ルイ・シュレッサー(1989、1990)
マウロ・バルディ(1990)
テオ・ファビ(1991)
ヤニック・ダルマス(1992)
デレック・ワーウィック(1992)
アンドレ・ロッテラー(2012)
マルセル・ファスラー(2012)
ブノワ・トレルイエ(2012)
アラン・マクニッシュ(2013)
ロイック・デュバル(2013)
トム・クリステンセン(2013)
アンソニー・デビッドソン(2014)
セバスチャン・ブエミ(2014、2018-19)
ブレンドン・ハートレー(2015、2017)
マーク・ウェーバー(2015)
ティモ・ベルンハルト(2015、2017)
マーク・リーブ(2016)
ニール・ジャニ(2016)
ロマン・デュマ(2016)
アール・バンバー(2017)
中嶋一貴(2018-19)
フェルナンド・アロンソ(2018-19)
※()内数字はチャンピオン獲得シーズン
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