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依然として“インフラ強化”の必要性を主張する元ハースF1代表。チームはライバルと足並みを揃えるべきだと語る

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依然として“インフラ強化”の必要性を主張する元ハースF1代表。チームはライバルと足並みを揃えるべきだと語る

 ハースF1の元チーム代表であるギュンター・シュタイナーは、自身の名をチーム名としたオーナーからの新たな投資とモデルの再評価が行われなければ、チームはF1グリッドの最後尾にとどまり続けることになるだろうと考えている。

 シュタイナーは2023年12月末に、ジーン・ハースによってチームから放出された。彼らの間の主な争点は、チームの将来についての基本的なビジョンを中心としたものだった。シュタイナーは、ライバルがインフラの強化にリソースを注ぎ込み、最先端のファクトリーを建設して優位に立つという、急速に進化するF1の状況にこだわっていた。

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 常に現実主義者であるシュタイナーは、この状況を行動を起こすための明確なきっかけだと考え、ハースに歩調を合わせるために多額の投資を行うよう促した。しかし、ジーン・ハースは別の見方をしていた。彼は、効率的な予算と独自の複数拠点モデルによる現在の状態を、明確な利点と考えていた。ジーン・ハースは、レベルの高いライバルたちと戦うために、すでに持っているものを最適化して効率を最大化し、革新的なアプローチを利用できると信じていた。

 シュタイナーは野心的な拡張を主張し、ハースは戦略的なリソース配分を優先した。この指針の著しい相違は、和解不能な状況を生み出し、最終的に劇的な分裂につながった。

「何かを変える必要があった」とシュタイナーは『Autocar』に語った。

「ハースが間違っていたと言っているのではない。他の者はすべて正しいことを行っていた。F1はハースがスタートした時から、この5年間で変化した。まったく別の状況だ。すべてのチームが強くなっている」

「F1を理解しているなら、目を開いて、他のチームが何をしているのか見る必要がある。しかし、ハースはそれをやっていない。ある段階からは、ハースのアプローチではどこにもたどり着けない。もはや時代を代表するものではなくなっている」

 シュタイナーは、ハースのイギリスの拠点であるバンベリーの旧マノー/マルシャのファクトリーについて、もはや目的に適合しておらず、制限の要因となっている施設として名指しした。チームの重要な設計と製造プロセスは遠く離れたイタリアで行われており、それは効率の悪さと物流上のハードルになっている。シュタイナーによると、チームが迅速に対応して、絶え間なく進化するF1の技術的状況に適応する能力を、この分離が妨げているという。

「一旦この予算制限を全員が理解すると、誰もが運営予算を最大限に活用するためにインフラへの投資を始めた」とシュタイナーは続けた。

「今のところ、(外部のサプライヤーから)物を買うのは、最善の方法ではない。ただお金を使うのではなく、お金を得るためにお金を投資する必要があるが、ジーンはそうすることを望まなかった」

「繰り返しになるが、もし彼がそうすることを望まないのなら、そうしないでいることはまったく正しいことだ。私は彼に物事のやり方を教えようとはしていない。なぜなら彼はチームを所有しているからだ」

 さらに、契約上の義務によりハースはダラーラとフェラーリの固定費用に縛られていたため、主要サプライヤーとより安価な価格を交渉する力がなかった。

「まさに行き詰まっている。こうした人たちはお金を作る必要がある。さもなければ、なぜそうするのか?」

「しかし、どのように実現するかというビジョンを持つことも重要だ。フェラーリのサスペンションを買うことが間違っていると言っているのではない。しかし、少なくとも物事をよりよくするための流れが必要だ」

「また、より多くのスポンサーを引きつけるには、スポンサーにより多くのものを与える必要がある。なぜなら、誰もがスポンサーに与えるものを用意しているからだ」

「他の9チームと足並みを揃えたストーリーが必要だ。他の9チームがすべて愚かだとは考えていないからだ。9対1で劣勢なら、たいていは9の方が正しいものだ」

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