トヨタからプロドライブにマシンを乗り換え、ダカールラリー3連覇を目指したナッサー・アル-アティヤだが、アクシデントと信頼性の問題に見舞われリタイアを余儀なくされた。
オープニングステージでトップから25分も遅れて以来、常に追いかける立場だったアル-アティヤ。ステージ6の48時間クロノステージでは、着地の際にマシンに大きなダメージを負い、総合優勝は絶望的となった。
■ダカール2024、総合首位サインツSr.をローブが追う。ステージ10ではトヨタ勢シシェリが優勝
それでも、アル-アティヤは世界ラリーレイド選手権(W2RC)でのポイント獲得を目指してラリーを続けたが、ステージ8でエンジントラブルが発生しステージリタイア。なんとかマシンを修復して臨んだ翌日のステージ9では、ステアリングにトラブルが発生。ビバークに戻るしか無くなった。
この日、彼はラリーを正式にリタイア。ビバークに到着した後、53歳の彼はプロドライブとの将来に疑問を投げかけ、プロドライブ・ハンターを再びドライブすることは望んでいないと語った。
彼は、2025年にダチアに移籍することを決めている。ただ、そのダチアのプログラムを運営するのは、プロドライブなのだ。
「残念だけど、このクルマには戻りたくない」
そうアル-アティヤは語った。
「今年のダカールで学んだことは、僕の人生ではもう起こらないだろう」
アル-アティヤと同じく、プロドライブ・ハンターを駆り総合2番手につけているセバスチャン・ローブは、アル-アティヤの問題について知らされ、驚きを隠せなかった。
「また? 僕のマシンは問題なさそうだよ」
アル-アティヤはトヨタに在籍中、ダカールラリーで信頼性の問題に悩まされることはほとんどなかった。彼のチームメイトがいくつか問題に直面していたにも関わらずだ。
今年のダカール開幕前、アル-アティヤは信頼性の問題を回避できたのは自分のドライビングスタイルのおかげだったと主張していた。
「トヨタの実績を見ると、僕以外のクルマがみんな問題を抱えていたことが分かる。ダカールにはダカールの難しさがあるからね。どのクルマも同じだ」
「もし毎日限界まで走れば、問題が生じるだろう。それでも限界まで攻めることを考える必要がある。トヨタの信頼性だとか、(プロドライブの)ハンターの信頼性という問題じゃないんだ」
「トヨタの歴史を見ると、毎回15台以上のマシンが参戦しているが、僕以外はすべて挫折を味わっている。それには僕の秘密があるんだ。君には言えないよ」
「秘密のままにしておく必要がある。クルマを大切にすることや、良いポジションとスピードを保つことはとても重要なことだからね。そうでなければ、クルマは壊れてしまう」
この際、アル-アティヤは電動マシンを使うアウディがラリー開始から「3日で帰ることになる」と話していたが、ステージ10を終えた時点でアウディのカルロス・サインツSr.が総合首位をキープ。それをマティアス・エクストロームとステファン・ペテランセルがサポートしている。
3ステージを残してダカールラリーを終えることになったアル-アティヤが、総合2番手を走るローブをサポートできなくなったことも、プロドライブ陣営にとっては痛手だろう。
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