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レッドブル・ホンダ分析:「勝てるチャンスはあった」とアルボン。2台揃ってのリタイアに、原因究明が急務

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レッドブル・ホンダ分析:「勝てるチャンスはあった」とアルボン。2台揃ってのリタイアに、原因究明が急務

 土曜日の予選で、最大のライバルであるメルセデスにコンマ5秒以上の差をつけられたレッドブル・ホンダだったが、レースでは異なる戦いを予想していた。それは、Q3に進出したトップ10のドライバーの中で、予選3番手につけたマックス・フェルスタッペンだけが、ミディアムタイヤでQ2を突破し、そのタイヤで日曜日のレースをスタートできるからだった。

 日曜日のレッドブルリンクは土曜日よりも暑くなることが予報され、最も柔らかいソフトタイヤよりも、ミディアムタイヤのほうが安定した走りができると期待されていたからだ。

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「ソフトでスタートする周りのドライバーとミディアムでスタートする僕とは、戦略は違ってくる。日曜日は気温も上がるみたいだし、それが僕らに有利に働くといいね」(フェルスタッペン)

 さらにレース直前に、レッドブルが予選で審議されたルイス・ハミルトン(メルセデス)の黄旗区間での減速に関して、新しい証拠映像と共に再審議を請求。その結果、前日にお咎めなしだった裁定が覆り、3番手降格のペナルティが科せられた。

 これにより、フェルスタッペンが2番手に、アレクサンダー・アルボンも4番手と一つずつグリッドを上げて、日曜日のレースをスタートさせることとなった。

 スタートでポジションを堅守したしたフェルスタッペンは、その後、ポールポジションからスタートしたバルテリ・ボッタス(メルセデス)に少しずつ離されるも、その差は約3秒に踏みとどまり、ソフトタイヤのペースが落ちるのを待っていた。しかし、その前にフェルスタッペンのマシンに電気系のトラブルが発生。スローダウンしながらピットインし、ステアリングを交換してピットアウトしようとしたが改善されず、リタイアとなった。

「まだ何が起こったのかよくわかっていないので、分析が必要だ。序盤のバルテリ(・ボッタス)のペースから優勝を狙うのは大きなチャレンジだと思っていたけど、表彰台は間違いなかった。3位だったら開幕の結果としては悪くなかったと思う。でも、こうしたことが起こるのもレース。来週のレースに向けて気持ちを切り替えて、次はいい結果を出したい」(フェルスタッペン)

 これでアルボン1台だけとなったレッドブル・ホンダ。9周目にハミルトンにオーバーテイクされたアルボンは、メルセデス勢から15秒以上も離され、レースは中盤に入った。しかし、レースは何が起こるかわからない。そして、アクシデントやハプニングをいかに味方につけるかが、レースでは重要となる。この点においては、レッドブル・ホンダは決してメルセデスには劣っていない。

 果たして、26周目にセーフティーカーが導入され、その差は一気に縮まる。さらに51周目に2度目のセーフティーカーが出動すると、ステイアウトしたメルセデスに対して、レッドブル・ホンダはアルボンをピットに入れ、ソフトタイヤに交換するギャンブルに出る。

「メルセデスの2台がハードタイヤだから、再スタートの際にウォームアップに苦しむことは想像できたので、セーフティカーが終了した後の数周がチャンスだと考えていた。あの周にルイスを抜いて、次の周でボッタスをどう攻略するかを考えていた」

「ところがルイスを抜きかけようとしたときルイスが接触してきた。僕はコースサイド、ギリギリを走っていたから、どうすることもできなかった。勝てるチャンスがあっただけに、(2019年の)ブラジルGPでの接触よりも悔しい」(アルボン)

 接触によってコース外に弾き飛ばされたアルボンは最後尾に転落しながらも、レースをあきらめず、再び入賞圏内を目指して、67周目には11番手まで挽回していた。ところが、その直後にアルボンのパワーユニットに電気系のトラブルが発生。コース脇にマシンを止めて、リタイアとなった。

 2台ともリタイアに終わった2020年の開幕戦。次戦シュタイアーマルクGPは5日後に迫っている。早急の対策が求められる。

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