現在位置: carview! > ニュース > ニューモデル > VW次期「ゴルフ9」は2028年発売へ 最先端プラットフォームでEV専用車に? 今わかっていること

ここから本文です

VW次期「ゴルフ9」は2028年発売へ 最先端プラットフォームでEV専用車に? 今わかっていること

掲載 6
VW次期「ゴルフ9」は2028年発売へ 最先端プラットフォームでEV専用車に? 今わかっていること

「ゴルフ9」はEVになる?

9代目となる次期フォルクスワーゲン・ゴルフは、2028年に次世代プラットフォーム「SSP」をベースにEVとして発売される見込みである。

【画像】未来に受け継ぎたいホットハッチのDNA【フォルクスワーゲン・ゴルフGTI、ゴルフRを写真で見る】 全38枚

サイズとしては次期ID.2と現行ID.3の間に位置することになる。一方、現行ゴルフ8は2025年7月に計画されている欧州排出ガス規制ユーロ7に適合するため、まもなく大規模な改良を受ける予定だ。

次期ゴルフ9について、これまでの取材でわかっていることと、記者の予想をまとめる。

超急速充電とレベル4自動運転に対応か

SSPプラットフォームは、現行のMEBからさらに一歩進んだ性能と実用性を実現するとされている。フォルクスワーゲン・グループのオリバー・ブルーメCEOは最近、「SSPはスケールと標準化の必要性と、差別化とスピードのバランスをとるもの」と述べ、その先進性を強調した。

注目すべき点は、800Vのバッテリー電圧に対応していることであり、これにより現行EVの最大175kWをはるかに上回る充電速度が可能になる。フォルクスワーゲンによると、MEBベースの車両は10~80%の充電を最短35分で行うことができるのに対し、SSPベースは最短12分で行えるという。

また、SSPに搭載する「2.0」ソフトウェア・スタックは、レベル4の自動運転機能にも対応できるように設計されている。つまり、次期ゴルフ9以降のモデルは、仕向地の法令が許す限り、広範なハンズオフ運転が可能になるかもしれない。

SSPは当初、2026年に量産化される予定だったが、各メディアで報じられているように開発の遅れに悩まされている。そのため、兄弟ブランドのアウディは中国市場向けの次世代EVに上海汽車のプラットフォームを使用せざるを得なくなった。

手頃な価格は実現できるか デザインは?

しかし、世界で最も売れているクルマの1つであるゴルフの立ち位置を考えると、おそらく最も重要なのは販売価格だろう。実際、フォルクスワーゲンは手頃な価格実現を目指しており、現行ゴルフ8と同等の価格帯になると予想されている。

フォルクスワーゲン・グループの新しい「ユニファイド」バッテリーセルは、生産コストを削減するために自社開発・生産され、すべてのブランドのEVで共有される。また、部品共有の割合が全体的に高まり、スケールメリットによって市場投入コストが抑えられることになる。

これらのシステムが整えば、「ほとんど」のSSPベースのEVは、開発コストをMEBベースと比較して30%削減し、内燃エンジン車と同等の利益率を達成することができるという。

ステアリングに関して、最近フォルクスワーゲンのデザイン責任者に就任したアンドレアス・ミント氏は、ゴルフ9の開発を最優先している。ミント氏は今年初めに就任してわずか数週間後に「ID.2all」コンセプトを発表し、デザインの方向性を大胆に変えていくことを宣言した。

同氏によると、このアプローチは「わたし達のアイコンのDNAを未来に伝える」ものだという。

ミント氏はさらに、フォルクスワーゲンの今後のデザイン理念として3つの柱を挙げた。安定性、好感度、刺激である。これは、認識されやすい要素を盛り込むというブランドCEOのトーマス・シェーファー氏の目論見と一致するが、ID.Buzzのようなレトロな気風に傾倒することはない。

「ブランドは常に自らを改革し、新しいものを生み出していかなければなりません。何か新しいバージョンを作るとき、それは最新の機能を備えた素晴らしい解釈でなければなりません」とミント氏は言う。

そのため、ゴルフ9は過去半世紀にわたるすべての歴代モデル同様、「革命」というよりはむしろ「進化」的なデザインとなるだろう。

さらにシェーファーCEOは、2030年までにフォルクスワーゲンのすべてのクルマが、室内の車載機能コントロールとして「ボタンを持つようになる」と述べた。近年のモデルで批判されることの多いタッチ操作から脱却することで、使い勝手の向上を図る狙いだ。

伝説的なホットハッチ「GTI」の将来は

現在、欧州ではゴルフとサイズの近いID.3が販売されているが、EVのゴルフ9と重複することはないのだろうか。シェーファーCEOは、ID.3は「言うなればゴルフ・プラス」であり、新型のゴルフ9の登場後にID.3が引退するとは限らないと述べている。

しかし、ID.3は最終的にゴルフに統合される可能性が高く、最終的にはゴルフがCセグメント・ハッチバックで唯一のEVとなる見込みである。

この件については「100%明確なものではない」とシェーファーCEOは語っており、ID.3の名称はもう一度使われる可能性もあるが、同クラスのハッチバックとして出るとは限らないとしている。

「ゴルフという名前には特に大きな価値があるのです」と同氏はAUTOCARに語った。

名称に関連して、スポーティモデルで使用される「GTI」バッジの今後の行く末についてはこれまで不安視する声もあった。現在、EVの高性能モデルでは「GTX」という新しい名称があてがわれているためだ。

しかし、9月2日にミュンヘンで開幕したIAAモビリティ2023で、フォルクスワーゲンはID.GTIコンセプトを披露した。フォルクスワーゲンは歴史と知名度あるGTIを無下にすることなく、次代に受け継いでいくことを表明したのである。

ID.GTIコンセプトそのものは小型のID.2のスポーティモデルと考えられており、2027年の市販化を予定している。EV時代のGTIは、フロントに電気モーターを搭載する前輪駆動方式を採用し、四輪駆動のGTXやRと共存させていく方針だ。ゴルフ9では電動化したゴルフGTIが見られるかもしれない。

こんな記事も読まれています

なぜ「ペダル踏み間違え」起きる? 原因はどこにある? 相次ぐ「重大事故」は“高齢者”特有の問題ではない! 有効な「対策法」はあるのか
なぜ「ペダル踏み間違え」起きる? 原因はどこにある? 相次ぐ「重大事故」は“高齢者”特有の問題ではない! 有効な「対策法」はあるのか
くるまのニュース
カーメイト、新型ワイドリアビューミラー発売…ホンダ WR-V などに対応
カーメイト、新型ワイドリアビューミラー発売…ホンダ WR-V などに対応
レスポンス
ミック・シューマッハー、来季F1復帰の可能性はあるのか?「それが僕の目標だけど……僕がコントロールできることじゃない」
ミック・シューマッハー、来季F1復帰の可能性はあるのか?「それが僕の目標だけど……僕がコントロールできることじゃない」
motorsport.com 日本版
神奈中の赤い「連節バス」ついに横浜へ登場 箱根駅伝ルート経由で駅 団地結ぶ
神奈中の赤い「連節バス」ついに横浜へ登場 箱根駅伝ルート経由で駅 団地結ぶ
乗りものニュース
エンジン車が生き残れる夢の燃料【石井昌道の自動車テクノロジー最前線】
エンジン車が生き残れる夢の燃料【石井昌道の自動車テクノロジー最前線】
グーネット
便利な「ベンリイ号」に見るホンダのチャレンジ精神! 1955年にアールズフォーク採用!?
便利な「ベンリイ号」に見るホンダのチャレンジ精神! 1955年にアールズフォーク採用!?
バイクのニュース
雨のル・マンを制したポルシェのリエツ「前にも似たような状況を戦った」自身5度目のGTクラス勝利
雨のル・マンを制したポルシェのリエツ「前にも似たような状況を戦った」自身5度目のGTクラス勝利
AUTOSPORT web
【ホンダ CB650R/CBR650R E-Clutch 試乗】“小さなおじさん”が入ってる!? ガツンと来ない「電光石火の変速」に驚いた…西村直人
【ホンダ CB650R/CBR650R E-Clutch 試乗】“小さなおじさん”が入ってる!? ガツンと来ない「電光石火の変速」に驚いた…西村直人
レスポンス
ロレンソ VS ペドロサのボクシング対決、ガチで実施! 6月20日に激烈ライバル同士の”再戦”が実現
ロレンソ VS ペドロサのボクシング対決、ガチで実施! 6月20日に激烈ライバル同士の”再戦”が実現
motorsport.com 日本版
フィアット『パンダ』がファミリー拡大、『グランデパンダ』発表…新型コンパクトSUV
フィアット『パンダ』がファミリー拡大、『グランデパンダ』発表…新型コンパクトSUV
レスポンス
エンジンは「トヨタ」製!? マツダ新型「“斬新”SUV」発表へ! めちゃカッコイイ「CX-50 HV」米中登場に「日本でも欲しい」の声も
エンジンは「トヨタ」製!? マツダ新型「“斬新”SUV」発表へ! めちゃカッコイイ「CX-50 HV」米中登場に「日本でも欲しい」の声も
くるまのニュース
タフな仕立てのメルセデス・ベンツ「Eクラス」はマルチな才能が魅力的! 街乗りからアウトドアまで活躍!! 新型「オールテレイン」の真価とは
タフな仕立てのメルセデス・ベンツ「Eクラス」はマルチな才能が魅力的! 街乗りからアウトドアまで活躍!! 新型「オールテレイン」の真価とは
VAGUE
ロールス・ロイスのマスコットを最初に車両に掲げた「モンタグ」とはどんな人物?「スピリット・オブ・エクスタシー」のモデルとの公言できない関係とは
ロールス・ロイスのマスコットを最初に車両に掲げた「モンタグ」とはどんな人物?「スピリット・オブ・エクスタシー」のモデルとの公言できない関係とは
Auto Messe Web
ハイパワー競争に合わせて200psまで動力性能アップ!スタイリングも洗練【GTmemories12  A183Aスタリオン ダイジェスト(2)】
ハイパワー競争に合わせて200psまで動力性能アップ!スタイリングも洗練【GTmemories12 A183Aスタリオン ダイジェスト(2)】
Webモーターマガジン
【MotoGP】ジョアン・ミルとホンダ、2026年までの契約延長で合意か。今季も大苦戦中……復活に賭けた?
【MotoGP】ジョアン・ミルとホンダ、2026年までの契約延長で合意か。今季も大苦戦中……復活に賭けた?
motorsport.com 日本版
メルセデスマイバッハ、『S580』特別仕様を発表…専用のツートーンペイントやホイール
メルセデスマイバッハ、『S580』特別仕様を発表…専用のツートーンペイントやホイール
レスポンス
アメリカンマッスルまでEV化かよ……でもじつはローパワーFFなんて世代もあった「ダッジ・チャージャー」の歴史を振り返る
アメリカンマッスルまでEV化かよ……でもじつはローパワーFFなんて世代もあった「ダッジ・チャージャー」の歴史を振り返る
WEB CARTOP
新生9X8はまだやれる……! プジョー、“勝負にならなかった”ル・マン終えても「マシンの方向性は良いと確信」
新生9X8はまだやれる……! プジョー、“勝負にならなかった”ル・マン終えても「マシンの方向性は良いと確信」
motorsport.com 日本版

みんなのコメント

6件
  • 既に開発が遅れている訳だし、デザイン責任者が急に方針転換したり、もっともらしい事言ってるように見えて、実の所何も決まってないし、「出来る」と言いつつ、何だかんだで「延期」だの「変更」だの言って、結局、「高価な普通のEV」が出てくるんでしょ?
  • 「ブランドは常に自らを改革し、新しいものを生み出していかなければなりません。何か新しいバージョンを作るとき、それは最新の機能を備えた素晴らしい解釈でなければなりません」とミント氏は言う。

    お☆正に…技術の○産

    今の日○は…
    中身はそのまま&見た目を変えただけ」をやってるけどな
※コメントは個人の見解であり、記事提供社と関係はありません。

査定を依頼する

メーカー
モデル
年式
走行距離

おすすめのニュース

愛車管理はマイカーページで!

登録してお得なクーポンを獲得しよう

マイカー登録をする

おすすめのニュース

おすすめをもっと見る

あなたにおすすめのサービス

メーカー
モデル
年式
走行距離(km)

新車見積りサービス

店舗に行かずにお家でカンタン新車見積り。まずはネットで地域や希望車種を入力!

新車見積りサービス
都道府県
市区町村