マクラーレン・レーシングは、2023年に財政面で劇的な回復を遂げたことを報告した。これにはコース上でのパフォーマンスの活性化だけでなく、近年チーム・パパイヤを再編してきた戦略的なビジネス上の決定も反映されている。
マクラーレンは、イギリス企業登記局に提出した年次財務報告書のなかで、2023年度の収益が2022年に比べて31%と大幅に増加し、同会計年度中に4億3100万ポンド(5億7300万ドル、約840億3800万円)を生み出したと発表した。
バーレーンの政府系ファンド『マムタラカト』がマクラーレン・グループの株式資本を完全取得
さらに注目すべきは、マクラーレンが財務状況を好転させ、2022年には900万ポンド(約17億3700万円)だった損失が、2023年には驚異的な3040万ポンド(4000万ドル、約58億6400万円)の利益に転じたことだ。この収益性の向上は、マクラーレンの戦略変更の影響と、F1、インディカー、フォーミュラE、エクストリームEを含む同社のレースプラットフォーム全体における競技成績の改善を浮き彫りにしている。
2023年のグループの業績回復は、2020年に始まった新型コロナウイルス感染症の世界的大流行による財政難と大規模な再編の期間を経た、画期的な出来事だ。チームは2021年にスタッフを解雇し、象徴的なマクラーレン・テクノロジー・センターを売却してリースバックし、待望の資金を確保する一方で、少数株はさまざまな投資家に売却した。
今年初め、バーレーンの政府系ファンドであるマムタラカトが、マクラーレン・グループの完全な経営権を獲得した。この買収には、マクラーレン・レーシングの過半数の株式も含まれており、同ファンドのブランドへのコミットメントを強固なものにした。
マクラーレンの財務面およびスポーツ面における成功の大きな原動力となっているのは、スポンサーシップの増加だ。この傾向は2022年に始まり、それ以降、コースでの成績が改善したことでさらに加速している。2014年以来、初めてF1コンストラクターズ選手権をリードしているマクラーレンの将来は明るいものと思われる。引き続きチームは成功を重ねて、モータースポーツの主導的勢力としての地位を固めているのだ。
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