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ル・マン24時間予選はフェラーリがワン・ツー、トヨタ2台が続く。最終予選への進出車両が決定

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ル・マン24時間予選はフェラーリがワン・ツー、トヨタ2台が続く。最終予選への進出車両が決定

 6月7日、2023年WEC第4戦ル・マン24時間レースの予選のセッションがフランスのサルト・サーキットで行われ、翌8日の最終予選“ハイパーポール”に進出する各クラス上位8台の車両が決定した。最高峰ハイパーカークラスでは、フェラーリAFコルセのフェラーリ499Pが、ワン・ツーでセッションを終えている。

■度重なるスローゾーンと赤旗

【順位結果】2023年WEC第4戦ル・マン24時間 予選

 100周年記念大会を迎えたル・マン24時間レースの予選は、2段階式となっており、各クラス9番手以下はこの日のセッションでグリッドが決定。上位8台はハイパーポールで、最終スターティンググリッドを争うことになっている。

 今季より参戦台数が増え、この大会では16台がエントリーするハイパーカークラスを筆頭に、LMP2、LMGTEアマの各クラスでも激しい“ハイパーポール進出争い”が展開されるものと、戦前から予想されていた。

 セッション序盤でのクリアラップ確保を狙い、19時のセッション開始時間より前に、ピットロードには長い車列ができた。

 セッションは晴れ/ドライのコンディションのもと、オンタイムでグリーンフラッグが振られてスタート。大部分の車両がセッション開始と同時にコースインしていった。

 先頭で計測1周目に入っていったのはプジョー94号車のロイック・デュバル。この最初のアタックでは、トヨタ7号車の小林可夢偉が3分25秒485という最速タイムを記録。2番手には51号車フェラーリのアレッサンドロ・ピエール・グイディが1秒以上の差で続いた。

 19時08分、最終フォードシケインでアルピーヌ・エルフ・チームの36号車のマシュー・バキシビエールがストップ。ユナイテッド・オートスポーツ22号車のフィリペ・アルバカーキとの接触があった。ここでセッションは51分06秒を残して赤旗中断となる。

 ここまでのトップは7号車トヨタ。以下51号車フェラーリ、5号車ポルシェ963、93号車プジョー9X8、94号車プジョー、8号車トヨタという6台が、暫定のトップ6を形成していた。

 セッションは19時20分に再開するも、19時27分には再び赤旗に。今度はインディアナポリスでクール・レーシング37号車のマルテ・ヤコブセンがクラッシュ。残り43分42秒で、再び計時はストップした。

 19時36分、三度グリーンフラッグが振られてセッションは再開。ほどなくしてデンプシー・プロトン・レーシングの88号車ポルシェ911 RSR-19が1コーナーへの進入でスピンからクラッシュ。リヤを破損した状態でコースへは自力復帰しており、セッションはそのまま継続となった。

 残り30分を前に、5号車ポルシェのフレデリック・マコウィッキが可夢偉のタイムに0.3秒差にまで迫り、2番手に浮上。さらに3番手には、アール・バンバーがタイムアップに成功した2号車キャデラックVシリーズ.Rがつける。

 残り26分、それまでハイパーカー勢の中位に沈んでいた8号車トヨタは、ブレンドン・ハートレーのアタックにより3分25秒749へとタイムを縮め、7号車に次ぐ2番手の座を手に入れると、3号車キャデラックのセバスチャン・ブルデーも4番手へと浮上する。

 しかし75号車ポルシェも負けじとフェリペ・ナッセがタイムを縮めて4番手へ。これでトップ2台がトヨタ、続いてポルシェ2台、キャデラック2台という暫定オーダーとなった。

 残り20分、いよいよ可夢偉のタイムが破られた。50号車フェラーリのアントニオ・フォコが3分25秒421を叩き出し、暫定トップに立ったのだ。

 さらに51号車のピエール・グイディが最終シケインでGTEのトラフィックに引っかかりながらもタイムを縮め僅差のトップへ。しかしそれを50号車フォコが再度上回るなど、セッション終盤に入りフェラーリAFコルセの2台によるポール争いが熾烈になった。

 しかしここでアイアン・デイムス85号車ポルシェ911のミシェル・ガッティングが1コーナーでスピン、スローゾーンが導入されてしまい、タイムアタックは実質中断に。時を同じくして、チーム。プロジェクト1の56号車ポルシェ911をドライブするマッテオ・カイローリもポルシェコーナー付近のコース脇にマシンを止めてしまう。ここでもスローゾーンが導入された。

 このスローゾーンが解除となった直後、アイアン・デイムスの85号車がミュルサンヌ・コーナー手前のコース脇にストップしたため、当該区間でスローゾンが導入されるなど、コース全域でグリーンの状態がなかなか訪れない。

 オールグリーンとなったのは、残り6分あまり。しかしハイパーカークラスではこの後目立ったタイムアップはなく、チェッカーが振られるなかケビンエストーレがアタックした6号車ポルシェもタイムアップならず、9番手と惜しくもハイパーポール進出を逃す結果となった。

 これにより、ハイパーカークラスの予選は、フェラーリのワン・ツー。トヨタの2台が7号車、8号車の準に続き、以下5号車ポルシェ、75号車ポルシェ、3号車キャデラック、2号車キャデラックまでがハイパーポールへの進出を決めた。地元フランスのプジョー9X8の2台は、ともにノックアウトが決定している。

 なお、ハーツ・チーム・JOTAの38号車ポルシェはこのセッションではアウト/インで3周を走行したもののタイム計測は行なっておらず、出走した60台中唯一のノータイムとなっている。

 LMGTEアマクラスでは、コースインが遅れたコルベット・レーシング33号車のシボレー・コルベットC8.Rが終盤に僅差の最速タイムを記録し、ORT・バイ・TFの25号車を上回ったが、さらにこれを上回ったリシャール・ミル・AFコルセ83号車のアレッシオ・ロベラが最終的な首位、同じく終盤に順位を上げたAFコルセ54号車のダビデ・リゴンが2番手となった。

 3番手はコルベット、4番手はORT・バイ・TF。セッション中盤に2番手へと順位を上げていたダニエル・セラのケッセル・レーシング57号車フェラーリ488 GTE Evoが、終盤の周囲のタイムアップの結果順位を下げ、クラス5番手に。それでもハイパーポール進出を決め、木村武史がポール争いのアタックに挑むことになった。

 また、ケイ・コッツォリーノのドライブするケッセル74号車も最終ラップにタイムを縮め、8番手でのハイパーポール進出が決定。こちらでは辻子依旦が明日のアタッカーを務めることになった。

 全車がオレカ07・ギブソンのパッケージで争うLMP2クラスの首位は、JOTAの28号車。以下、チームWRT41号車、プレマ・レーシング63号車、IDECスポール48号車、ベクター・スポーツ10号車、クール・レーシング47号車、レーシングチーム・ターキー923号車、プレマ・レーシング9号車がトップ8を形成している。

 なお、このセッションでは、直前のフリープラクティス1で大きな接触のあったDステーション・レーシング777号車アストンマーティン・バンテージAMRと、タワー・モータースポーツ13号車オレカは、シャシー交換作業を行なっているため出走していない。特別枠から参戦しているシボレー・カマロZL1は、この予選セッションで走行を行っている。

 現地ではこのあと、事前のテストデーを通じても初の夜間セッションとなるフリープラクティス2が、22時から2時間にわたって行われる予定だ。

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