レース終盤のスタンディングリスタートは勘弁！ ラッセル「ドライバー全員が好まないだろう」

　F1ドライバーたちは、F1第3戦オーストラリアGPで物議を醸したような、レース終盤の赤旗でグリッドからのスタンディングスタートを少なくすることを求めている。

　この問題は、レース終盤の西日が差す中でのリスタートで大混乱が生じたオーストラリアGPを受けて、マイアミGP金曜日のドライバーズブリーフィングで議論された。

　多くのドライバーは、レース終盤になると走行ライン外にタイヤのマーブル（タイヤカスのこと）が落ちるため、左右のグリッドで格差が生まれ、1コーナーで余計なアクシデントが発生する可能性があると懸念しているようだ。

　これは、元F1レースディレクターのチャーリー・ホワイティングが、グリッドからのスタンディングスタートに関する初期の議論から主張していたことである。

　FIAは、赤旗中断時のグリッド清掃を確実に行なうことを約束するとしているが、それでもドライバーたちはレース後半にグリッドからのリスタートを行なうことに乗り気にはなれないようだ。

　GPDA（グランプリ・ドライバーズ・アソシエーション）の理事であるジョージ・ラッセルは、motorsport.comの取材に対し「僕たちはみんな、良い理解に達したと思う」と語った。

「それ（スタンディングスタート）はダーティーラインのイン側の人たちにとってはかなりアンフェアだし、よりカオスで不公平な事態が生まれる可能性が高まる」

「だからどうなるか見てみよう。だけどドライバー全員が、レースの50％または75％が完了した状態で赤旗の後にスタンディングスタートをすることを好まないだろうと思う」

　オーストラリアGPでの波乱を受けて、リスタート前のタイヤウォームアップに関するドライバーの懸念に素早く対応するため、すでに赤旗再開の手順が変更されている。

　アゼルバイジャンGPから、セーフティカーが30秒早くピットを離れ、レースリーダーがコースに出てペースを決めることで先頭のペースが頭打ちとならずにタイヤを温めるための自由なギャップを作ることができるようになっている。

　マイアミGPではこれが30秒から60秒に変更されており、セーフティカーに集団が追いつかないようにしている。この時間は、コース特性によって変更されるようだ。

　また悪天候による赤旗の処置についても、新たな変更が加えられている。

　アメリカでは、野外で行なわれる大規模なイベントにおいて、雷雨が発生し、雷に打たれる危険性がある場合は、イベントを中止することが法律で定められている。

　そのためアメリカでの3レースではクルーの安全のため、赤旗が出た場合のみチームはピットレーンではなく、ガレージにクルマを引き込み作業を行なうことが許される。

Comments

赤旗が必ず出る様なサーキットを外す事も大事。
まともに激突したら死人が出そうなサーキットもあるからね。