10月21日、岡山県の岡山国際サーキットでENEOSスーパー耐久シリーズ2023 Supported by BRIDGESTONE第6戦『スーパー耐久レースin岡山』の公式予選が行われ、グループ1はST-Xクラスの14号車中升 ROOKIE AMG GT3(鵜飼龍太/蒲生尚弥/平良響/片岡龍也)、グループ2はST-3クラスの38号車ヒグチロジスティクスサービス RC350 TWS(尾崎俊介/石森聖生/鶴賀義幸/石塚崇宣)がそれぞれポールポジションを獲得した。
シーズンも残り2戦となり終盤に突入している2023年のスーパー耐久。迎えた第6戦は岡山国際サーキットを舞台に“お休み”となるST-2クラスを除く8クラス48台のマシンがエントリーし、その台数の多さサーキットの狭さから、日曜日の3時間レースはグループ1、グループ2というふたつに分けられる。
レースウイークの岡山国際サーキットは金曜日午後のSTEL専有走行から雨に見舞われ、迎えた土曜予選日も曇天。さらに予選開始直前に雨が降り、セッションスタート直前に止むという気まぐれな天候のなか、13時35分からの公式予選を迎えた。
今回の予選は通常どおりAドライバーとBドライバーの合算タイムによってグリッドが決定するが、予選の流れは通常のA~Dドライバーまでのセッションとは異なり、テストケースとしてA、C、D、Bドライバーという順でセッションが行われる。天候は晴天ながら、直前まで降った雨の影響で路面はウエットコンディション、気温も15度ほどと肌寒いなかで予選は開始された。
途中赤旗中断もあったAドライバー予選で速さを披露したのは、ST-Xクラスのランキングトップをいく中升 ROOKIE AMG GT3の鵜飼龍太となり、1分31秒189の最速タイムを記録してくる。2番手には開幕戦以来の復帰参戦となる5ZIGEN GTR GT3のHIROBON、そして3番手にはKCMG NSX GT3のポール・イップがつける展開に。
続くC、Dドライバー予選終了後に行われたBドライバー予選でも中升 ROOKIE AMG GT3がウエイトハンデをものともしない速さをみせ、蒲生尚弥が1分31秒189というタイムでトップになると、A、Bドライバーの合算でグループ1のポールポジションを奪ってみせた。0.261秒差の2番手には、Bドライバー予選で川端伸太朗がアタックを行った5ZIGEN GTR GT3が続き、KCMG NSX GT3が0.764秒差の3番手となっている。
GT4規定車両が争うST-Zクラスは、Aドライバー予選で山﨑学が駆る埼玉トヨペット GB GR Supra GT4がトップタイムを記録するも、Bドライバー予選ではAドライバー予選に出走できなかったPorsche EBI WAIMARAMA Cayman GT4 RS CSの千代勝正がクラストップに立つ。
しかし、クラスポールポジションはAドライバー予選で加納政樹、Bドライバー予選で大草りきがともに好走をみせたSUN’S TECHNO AudiR8LMS GT4となり、3分15秒505の合算タイムでST-Zポールポジションを手にした。2番手にはこのレースの結果次第でチャンピオンが決まる埼玉トヨペット GB GR Supra GT4が0.179秒差で続いている。
ST-TCRクラスは遠藤光博と中野信治がアタッカーを務めたRacer HFDP CIVICが首位をゲット。FL5型ホンダ・シビック・タイプR TCR投入以来3戦連続のクラスポールポジションとなった。
シンティアム アップル KTMとD’station Vantage GT8Rの一騎打ちとなるST-1クラスは、Aドライバー予選とBドライバー予選をともに首位で終えたシンティアム アップル KTMに軍配が上がっている。
ST-3クラスはTRACYSPORTS with DELTAのレクサスRC350が2台ともに岡部自動車フェアレディZ34を上回り、ヒグチロジスティクスサービス RC350 TWSがクラスポールを獲得。2番手にも僚友エアバスター WINMAX RC350 TWSが続き、16号車の岡部自動車フェアレディZ34が3番手となっている。
トヨタ86/GR86が主戦場とするST-4クラスは影山正彦と国本雄資がアタックしたシェイドレーシング GR86が僅差でクラスポールポジションに輝き、0.133秒の2番手にはENDLESS GR86というオーダーに。
前戦もてぎは“お休み”だったため2戦ぶりの開催となるST-5クラスはマツダ・ロードスターが速さをみせ、クラスポールポジションを獲得した村上モータースMAZDAロードスターを先頭に、5番手のodula TONE 制動屋ロードスターまでロードスターがトップ5を独占。
その後方にトヨタ・ヴィッツ/ヤリス、ホンダ・フィット、マツダ・デミオのFF勢が続き、このレースから現行の4代目にマシンをチェンジしたTHE BRIDE FITはクラス10番手で予選を終えている。
4台の開発車両が参加するST-Qクラスは、MAZDA SPIRIT RACING MAZDA3 Bio conceptが3分31秒750でクラストップに。2番手タイムには3分32秒627を記録したCIVIC TYPE R CNF-Rとなり、MAZDA SPIRIT RACING ROADSTER CNF conceptが3分33秒110で3番手タイム、Team SDA Engineering BRZ CNF Conceptが3分37秒676でクラス4番手タイムとなった。
なお、今回の第6戦ではグループ1にCIVIC TYPE R CNF-R、グループ2にMAZDA SPIRIT RACING ROADSTER CNF concept、MAZDA SPIRIT RACING MAZDA3 Bio concept、Team SDA Engineering BRZ CNF Conceptが振り分けられるためレースでの4台直接対決を見ることは叶わないものの、その差は確実に縮まっていることが伺える。
2グループで争われる2023スーパー耐久第6戦岡山。22日の決勝レースは8時30分からST-3/4/5、ST-Qの12号車、55号車、61号車が参加するグループ2決勝が8時30分から、ST-X/1/Z/TCR、ST-Qの271号車が参加するグループ1の決勝が13時30分から、それぞれ3時間で行われる。両グループとも見どころ満載のレースになるだろう。
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