マクラーレンは、先日発表されたハイパーカーとGTPクラスの現在のホモロゲーションサイクルを2年延長するという取り組みを歓迎している。ザク・ブラウンCEOによると、これによりマクラーレンには、このカテゴリーに参加するかどうかの決定を下すため「考える余裕」が生まれるからだ。
マクラーレン・レーシングの現CEOであるブラウンのもと、この英国のメーカーは以前からLMDh規則に興味を持っていることが知られており、これまでもトップクラスのスポーツカーレースのプログラムに関わってきた。
ハイパーカーのホモロゲーションサイクルが2029年まで延長。水素クラス導入は2028年へ4度目の延期
マクラーレンは、1995年にF1 GTRでデビューした際に、ル・マン24時間レースで総合優勝を1回果たしている。
先週末、ル・マンで記者たちに語ったブラウンは、LMH(ル・マン・ハイパーカー)とLMDhの現在のホモロゲーションサイクルが2027年から2029年に延長されたというACOの発表に好意的に反応した。
ブラウンはこの延長前には、マクラーレンがこのクラスに参加する見通しは好ましくないと述べていた。2026年の参入は「楽観的なタイムフレーム」であり、延長前のサイクルの最終年にデビューすることを意味するからだ。
「余裕ができた」とブラウンは語った。
「最後のシーズンにチャンピオンシップに参加して、またやり直さなければならないのは嫌だ。2026年は我々にとって楽観的なタイムフレームだと思う」
「2年間のリードタイムで取り組む必要があると思う。明日や明後日に決定するわけではないので、早くても2027年になるだろう」
ブラウンは、延長によってマクラーレンがハイパーカーへの取り組みを承認することに近づいたとは明言しなかったが、より長いホモロゲーションサイクルは「当社のビジネスモデルに役立つ」と指摘した。
同氏は、マクラーレンのトップクラスのプロトタイププログラムにおける現在の立場は「おそらく私がここ数年言ってきたことと変わらない」と付け加え、このことがマクラーレンの現在の他のレース活動の妨げになることはないと述べた。
「このブランドにとって素晴らしいことだと考えている」とブラウンは述べた。
「我が社はスポーツカーレースが大好きだ。我々のビジネスでは、多くのことが起こっている。レース面では、F1チームを再びトップに押し上げる必要があったが、いまやその目標に非常に近づいている」
「我々のインディカーチームは強い。当然ながら、我々はフォーミュラEとエクストリームEに参入したので、レースの面では、別のプロジェクトを引き受ける場合、それが他の活動に支障をきたさないようにする必要がある」
「とても満足しているが、さまざまな活動で常に改善に努めている。F1チーム、インディカーチーム、電気自動車レースを弱めることなく、別のプロジェクトを引き受けることができると安心できる日もそう遠くないと思う」
「我々はレーシングチームとして利益を上げており、マクラーレン・レーシングは非常に健全だ」
「だから、あとはタイミングの問題だ。準備には数年かかると思う。だから2026年だ。2026年に進出するなら、明日決断する必要があると思う。明日決断するつもりはない」
ACOは、ホモロゲーションサイクルの2年間延長を発表したほか、ハイパーカーカテゴリーにエントリーするメーカーは2025年に最低2台体制のエントリーを義務付けられることも確認した。
ハイパーカーの新たな有望株であるアストンマーティンは、当初1台体制を計画していたが、2台体制にステップアップすることをすでに明らかにしている。
同様にブラウンは、マクラーレンが2台体制の義務化に落胆することはないと述べた。
「2台体制は適切なビジネスモデルだと思う。だから、それは問題にはならない」
さらに、マクラーレンのLMDhへの取り組みはファクトリー中心になる可能性を示唆したが、カスタマーに車両を供給するという考えには「反対しない」と述べた。
「現在の事業計画では、ワークスチームとしてレースに参戦する予定だ」とブラウン。
「カスタマーが1台か2台のクルマでレースをしたいとしたら、それをやりたいかどうかは話し合うことになると思う」
「しかし、それはこの計画を左右するものではない。それは誰なのか、何なのか、どこなのかという問題だ。もちろん、それ(カスタマー車両導入)に反対することはない」
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