現在位置: carview! > ニュース > ニューモデル > 【メルセデス・ベンツCクラス試乗記】俊敏さを目指したボディコントロールで、乗り心地の違いをテストドライブ

ここから本文です

【メルセデス・ベンツCクラス試乗記】俊敏さを目指したボディコントロールで、乗り心地の違いをテストドライブ

掲載 更新
【メルセデス・ベンツCクラス試乗記】俊敏さを目指したボディコントロールで、乗り心地の違いをテストドライブ

【メルセデス・ベンツCクラス マイナーチェンジ試乗記】

メルセデス・ベンツCクラスが2018年7月にマイナーチェンジしているが、長野県軽井沢周辺で試乗する機会を得たのでお伝えしよう。
※関連記事:【メルセデス・ベンツCクラス試乗記】電動化された新パワートレーンはダイナミックでパワフルに

【メルセデス・ベンツCクラス試乗記】電動化された新パワートレーンはダイナミックでパワフルに

Cクラスには、C180セダン/ワゴンのアバンギャルドAMGラインにだけ装備される「ダイナミックボディコントロール」というアダプティブダンピングシステムを持つモデルがあり、電子制御ダンパーとコイルスプリングの組み合わせで、ドライブモードによってダンパー減衰が可変するタイプだ。

また、C200/C220dのセダン/ワゴンのアバンギャルドAMGラインを選択すると、エアサスペンションと電子制御ダンパーの組み合わせになるエアボディコントロールがある。そしてAMG C43にはAMGライドコントロール スポーツサスペンションというコイルスプリングのコンベンショナルな組み合わせがある。

そしてもうひとつ、このマイナーチェンジのトピックとして、ランフラットタイヤを廃止し、従来のエアタイヤになったことも大きな変更点だ。セダン/ワゴンのC180エントリーと、クーペカブリオレのC180 Sports 19インチ以外はランフラットではなくなったのだ。

その理由としては、日本国内ではディーラー網の発達、24時間ロードサービスの充実、そしてパンクしにくい道路事情ということ、そしてマーケットからのフィードバック、モータージャーナリストからの指摘も含め、ドイツ本社と交渉を繰り返して日本仕様はランフラットを廃止という判断をしたという。
 

それぞれに乗り心地が異なるサスペンション

さて、最初に試乗したのは、C180アバンギャルドのAMGラインでダイナミックボディコントロールサスペンションが装着されているモデル。電子制御ダンパーはドライブモードに併せて減衰が変更され、スポーツモードでは引き締まり、コンフォートでは乗り心地を重視した減衰に変更される。


試乗エリアは軽井沢周辺で、碓氷バイパスなどのワインディングもあり、一般道だけでなく高速道路も試乗できた。ハイスピードでのワインディングだとスポーツモードの硬さが丁度いい感じに感じるものの、低速走行時では、少し乗り心地が悪い。そうした時はコンフォート、あるいはエコモードを選択すると、柔らかく、しなやかな動きになる。もちろん、ステアリングの手応えも上手にサスペンションと連動しているので、スポーツモードでは手応えがしっかりあり、やや重めの操舵感が安心感がある。

コンフォート、エコモードでは乗り心地はしなやかになるものの、ステアフィールはどちらかと言えば重めで、全体にしっかりとした印象。タイヤが通常のエアタイヤとなったがサイズは225/45R18で、もともとスポーティなサイズだけに、ソフトな印象というより、しっかり感のある乗り心地だ。

エアサスペンション+電子制御ダンパーの組み合わせではC200アバンギャルドAMGラインのセダンとC220dアバンギャルドAMGラインのステーションワゴンの両方に試乗した。サスペンションは同じだが、ガソリンエンジンとディーゼルエンジンの違いがある。

C200は今回のマイナーチェンジで投入された新エンジンで、1.5Lツインスクロールターボに48VのBSG(ベルトドリブンスタータージェネレーター)を搭載している。C220dはEクラスやCLSにも搭載される新世代ディーゼルエンジンで、ともに400Nmのトルクを発生するパワートレーンは力強い。このエンジンについては別記事でお伝えしよう。
※関連記事:【メルセデス・ベンツCクラス試乗記】電動化された新パワートレーンはダイナミックでパワフルに

乗り心地とハンドリングの違いについてお伝えすると、先のコイルスプリング+電子制御ダンパーのダイナミックボディコントロールよりも、ドライブモードを切り替えたときの違いがよりはっきりする。ダイナミックボディコントロールはダンパーだけの減衰力変更で、コイルスプリングのバネレートは変更できない。しかしエアボディコントロールのエアサスペンションは、スプリングレートの硬さを変更できるので、電子制御ダンパーとの合わせ技で乗り心地がつくれるわけだ。

したがって、スポーツモードでは全体に引き締まるセッティングに変わり、ダンパーの減衰とバネの減衰のコンビネーションで衝撃を吸収、収束するので、より車両安定性が高いと感じる。おそらく限界付近になると、その違いがさらにはっきりとしてくるだろうが、一般道を走行するうえでは大きな違いとして感じ取るのは難しい。

しかし、高速道路では直進の安定性やしっかり感は、エアサス仕様のエアボディコントロールのほうがレベルが高い。それはスポーツモードでもコンフォートモードでもその違いはあり、エアサスペンションならではのしなやかさがあり、高級感のある走りを体験できる。

そしてもう一台がAMG C43 4MATICクーペにも試乗した。こちらはAMGライドコントロールというコイルスプリングを使ったコンベンショナルなスポーツサスペンションで、オプションのランフラットタイヤを装着。タイヤサイズはフロントが225/40R19、リヤは255/35R19でコンチネンタルのスポーツコンタクトを履いていた。

このモデルはM276型でタービンサイズを大型化して出力をアップ、390ps/520Nmもの出力があり、かなりレーシーな走りになるわけだ。19インチの大径サイズということもあり、乗り心地は硬い。日常的に低速で乗るにはある程度ドライバーにも、そして同乗者にも理解は必要とされるだろう。

しかしながら、ひとたび高速域になると、その硬い足周りと太いタイヤがしっかりと接地感を出し、安心感へと変化していく。とても一般道では使い切れないキャパシティであることを感じながら、走ることになる。だから、飛ばせるクルマを飛ばさないで乗るという気持ちの余裕が要求され、飛ばさない満足感を得ながら走ることになる。それもまたAMGの魅力のひとつということだろう。<レポート:高橋明/Akira Takahashi>

 

価格




 
関連記事:【メルセデス・ベンツCクラス試乗記】電動化された新パワートレーンはダイナミックでパワフルに
 
メルセデス・ベンツ Cクラス 関連情報
メルセデス・ベンツ 関連情報

こんな記事も読まれています

リカルド、カナダ以来2度目の入賞「ガスリーに対して良いディフェンスができた」/オーストリアGP決勝
リカルド、カナダ以来2度目の入賞「ガスリーに対して良いディフェンスができた」/オーストリアGP決勝
AUTOSPORT web
ロゴスのキャンプ場・ロゴスパークシーサイド高知須崎に「休館日セルフチェックインシステム」導入で365日利用可能に!(動画あり)
ロゴスのキャンプ場・ロゴスパークシーサイド高知須崎に「休館日セルフチェックインシステム」導入で365日利用可能に!(動画あり)
バイクブロス
VWと上海汽車、5車種のEV・PHEVを共同開発へ…2030年までに順次投入
VWと上海汽車、5車種のEV・PHEVを共同開発へ…2030年までに順次投入
レスポンス
トヨタ新型「ランクル“軽”」公開に大反響! シリーズ初の「軽」は斬新ボディ&“画期的”な素材を採用! 超カッコイイ「ナナマル」とは?
トヨタ新型「ランクル“軽”」公開に大反響! シリーズ初の「軽」は斬新ボディ&“画期的”な素材を採用! 超カッコイイ「ナナマル」とは?
くるまのニュース
タイムズカー、3カ月前予約を全国空港周辺に拡大
タイムズカー、3カ月前予約を全国空港周辺に拡大
レスポンス
コンセプトは普段美(ふだんび)、Honda新型「FREED」用純正アクセサリーを発売
コンセプトは普段美(ふだんび)、Honda新型「FREED」用純正アクセサリーを発売
カー・アンド・ドライバー
[バイクの仕組み] 雨でなくても運転の不安を和らげてくれる“レインモード”
[バイクの仕組み] 雨でなくても運転の不安を和らげてくれる“レインモード”
WEBヤングマシン
48Vでeバイクを電動アシスト、ペダルトルクは約8倍に ヴァレオが新システム「Cyclee」初公開へ
48Vでeバイクを電動アシスト、ペダルトルクは約8倍に ヴァレオが新システム「Cyclee」初公開へ
レスポンス
【MotoGP】ドゥカティ、来季昇格マルク・マルケスのクルーチーフを決定……グレシーニからはエンジニア2人帯同とも
【MotoGP】ドゥカティ、来季昇格マルク・マルケスのクルーチーフを決定……グレシーニからはエンジニア2人帯同とも
motorsport.com 日本版
ホンダが新型「4人乗り・快適ミニバン」発売! 後席独立“キャプテンシート”採用!? 斬新フリード、264万円から
ホンダが新型「4人乗り・快適ミニバン」発売! 後席独立“キャプテンシート”採用!? 斬新フリード、264万円から
くるまのニュース
ボックスシートが使いやすい! トヨタ ハイエースがベースのキャンパー
ボックスシートが使いやすい! トヨタ ハイエースがベースのキャンパー
月刊自家用車WEB
ホンダから新しい「モンキー125」が登場! 赤とグレーとメタリックシルバーの新カラーがおしゃれ!! 「充実の純正アクセサリー」にも注目です
ホンダから新しい「モンキー125」が登場! 赤とグレーとメタリックシルバーの新カラーがおしゃれ!! 「充実の純正アクセサリー」にも注目です
VAGUE
【MotoE第5戦オランダ大会】レース1は、転倒とペナルティ続出の展開に
【MotoE第5戦オランダ大会】レース1は、転倒とペナルティ続出の展開に
バイクのニュース
祝コミュニティ10周年! モト・グッツィが記念モデル『V7 STONE TEN』発売
祝コミュニティ10周年! モト・グッツィが記念モデル『V7 STONE TEN』発売
レスポンス
ポルシェもまさかの[デリカ]と一緒!? EVになった[新型マカン]けど現行のエンジン車も併売の謎
ポルシェもまさかの[デリカ]と一緒!? EVになった[新型マカン]けど現行のエンジン車も併売の謎
ベストカーWeb
ライフ買うなら必見!人気の年式やおすすめグレードまで【人気のクルマ中古購入ガイド】
ライフ買うなら必見!人気の年式やおすすめグレードまで【人気のクルマ中古購入ガイド】
グーネット
「フェラーリ・レーシング・デイズ2024」に550台以上のフェラーリが集結、鈴鹿が凄いことになった
「フェラーリ・レーシング・デイズ2024」に550台以上のフェラーリが集結、鈴鹿が凄いことになった
Webモーターマガジン
“3番目に速いクルマ”でスパ24時間優勝「アストンマーティンにとって素晴らしい成果」とソーレンセン
“3番目に速いクルマ”でスパ24時間優勝「アストンマーティンにとって素晴らしい成果」とソーレンセン
AUTOSPORT web

みんなのコメント

この記事にはまだコメントがありません。
この記事に対するあなたの意見や感想を投稿しませんか?

査定を依頼する

メーカー
モデル
年式
走行距離

おすすめのニュース

愛車管理はマイカーページで!

登録してお得なクーポンを獲得しよう

マイカー登録をする

おすすめのニュース

おすすめをもっと見る

あなたにおすすめのサービス

メーカー
モデル
年式
走行距離(km)

新車見積りサービス

店舗に行かずにお家でカンタン新車見積り。まずはネットで地域や希望車種を入力!

新車見積りサービス
都道府県
市区町村