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グッドイヤー、今季中の『ミディアム・プラス』初投入を見送りへ「必要性を感じない」

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グッドイヤー、今季中の『ミディアム・プラス』初投入を見送りへ「必要性を感じない」

 グッドイヤーは、11月2日にバーレーンで開催されるWEC世界耐久選手権最終戦で『ミディアム・プラス』と呼ばれる、より硬いコンパウンドのタイヤをデビューさせないことを選択した。

 LMGT3クラスの唯一のタイヤサプライヤーは、2024年シーズン前半は『ミディアム』という単一コンパウンドを使用することを選択し、シーズン後半のどこかの時点で導入される予定だった、より硬いタイヤも開発してきた。そしてバーレーンは、トラックの摩耗性と高いスライド・エネルギーを誘発するレイアウトのため、『ミディアム・プラス』が初めて使用されるターゲットレースに設定されていた。

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 その名前が示すように、『ミディアム・プラス』は既存のミディアムよりわずかに硬いだけで、『ハード』という名に値するほどは硬くはない。

 しかし、グッドイヤーの広報担当者はSportscar365に対し、この新スペックはバーレーンでデビューせず、今シーズンこれまでのWEC7レースと同様にミディアムが唯一の指定スペックとして使用されることを認めた。

 同ブランドの2025年のタイヤコンパウンド計画の詳細は、後日発表されるという。

 マンタイEMAポルシェのドライバー、リヒャルト・リエツは9月の富士6時間レースでSportscar365に対し、『ミディアム・プラス』の開発に携わったが、今年これまでのパフォーマンスから判断すると「ミディアムと入れ替える必要性は感じられない」と語った。

「僕はグッドイヤーの開発に携わっており、彼らが第2のオプションとして検討していると思われるコンパウンドをテストした」とリエツ。

「これまでのところ、この(ミディアム)コンパウンドはほぼすべてのトラックで良好なパフォーマンスを発揮しているので、変える理由は見当たらない。(第5戦の)サンパウロだけは、少し注意が必要だった」

「このスペックは、高温でも低温でもうまく機能した。だから、新たな選択肢の必要性を100%理解しているわけではない。バーレーンに持ち込まれたら驚きだ。バーレーンはそれほど硬いタイヤを必要としないトラックだからだ」

「ふたつのオプションがあれば、より本物のモータースポーツになり、いろいろ試すことができる。僕はそれが好きだ。だけど、誰にとっても同じものになるなら、いくらかのリソースを節約して、このスペック(ミディアム)だけを使い続けることはできる。どこのサーキットに行っても、うまく機能しているからだ」

 グッドイヤーの広報担当者は、各トラックに複数のコンパウンドを持ち込まないという同ブランドの方針は、主に環境への配慮と、ひとつのコンパウンドが広く使われていない場合の無駄を減らしたいという願望から来ていると説明した。

 一方、ハイパーカークラスのタイヤサプライヤーであるミシュランは、今年これまでのWECの通常レースに、ソフト、ミディアム、ハードの3種類のタイヤコンパウンドから2種類の異なるコンパウンドを持ち込んでおり、ル・マン24時間レースでは3つのオプションすべてが利用可能となっていた。

 しかし、もっともソフトな選択肢はル・マン以来見らておらず、サンパウロ、サーキット・オブ・ジ・アメリカズ、富士ではミディアムとハードが選択されている。

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