2022年7月の乗用車全体(軽自動車を含む)の販売台数は28万8,145台、前年比は93.1%と回復傾向は続いています。ブランド別では三菱(184.5%)が前月に続き好調、スバル(141.7%)、マツダ(135.8%)、日産(134.3%)、スズキ(113.0%)も前年を上回りました。一方で、トヨタ(72.3%)、レクサス(76.1%)、ダイハツ(86.1%)とトヨタ系列3社は引き続き前年割れの状況です。
軽自動車を除く6月の新車販売ランキングでは、トヨタヤリスが首位を続ける一方で、3位日産ノート、5位ホンダフィット、6位日産セレナ、8位ホンダステップワゴン、9位ホンダフリードと、久しぶりにトヨタ勢以外がTOP10の半数を占めました。軽自動車(乗用車)は、ホンダN-BOXが2位以下に大差をつけ王座を守り、2位にはキャンバスがモデルチェンジを受けたムーヴが入りました。注目の軽EV・日産サクラも13位にランクインしています。
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今回も自動車評論家の島崎七生人さんに詳しく解説をしてもらいましょう。
国産乗用車販売台数 2022年7月(軽自動車を除く)
順位 車名 ブランド名 台数 前年比
1 ヤリス トヨタ 18679 80.5
2 カローラ トヨタ 13054 141.2
3 ノート 日産 8371 125.7
4 ルーミー トヨタ 8133 54.9
5 フィット ホンダ 6462 121.9
6 セレナ 日産 6359 119.3
7 ライズ トヨタ 6117 81.2
8 ステップワゴン ホンダ 5708 228.9
9 フリード ホンダ 5462 91
10 アクア トヨタ 5168 65.4
11 ノア トヨタ 5010 114.7
12 ヴェゼル ホンダ 4497 59.4
13 ヴォクシー トヨタ 4034 63.3
14 ランドクルーザーW トヨタ 3296 125.2
15 ソリオ スズキ 3264 87.2
16 アルファード トヨタ 3085 34.4
17 パッソ トヨタ 3052 99.8
18 RAV4 トヨタ 2993 58.9
19 MAZDA2 マツダ 2802 131.9
20 アウトランダー 三菱 2620 2543.7
21 フォレスター SUBARU 2605 158.7
22 エクストレイル 日産 2561 206.4
22 CX-30 マツダ 2370 194.6
24 プリウス トヨタ 2281 49.2
25 CX-5 マツダ 2265 153.1
26 ロッキー ダイハツ 2256 126.4
27 スイフト スズキ 2232 280.8
28 レヴォーグ SUBARU 2226 107.9
29 シエンタ トヨタ 2226 52.9
30 インプレッサ SUBARU 2098 87.9
31 ハリアー トヨタ 1680 24.8
32 シャトル ホンダ 1555 131.6
33 リーフ 日産 1546 141.2
34 MAZDA3 マツダ 1538 121.7
35 デリカD5 三菱 1476 451.4
36 レガシィ SUBARU 1412 ー
36 キックス 日産 1284 45.4
38 トール ダイハツ 1282 104.7
39 GR86 トヨタ 1029 ー
40 CX-8 マツダ 966 93.7
41 ハイエースW トヨタ 941 130.7
42 ロードスター マツダ 932 282.4
43 ジムニーW スズキ 923 134.5
44 CX-3 マツダ 861 207.5
45 C-HR トヨタ 821 60
46 シビック ホンダ 778 3241.7
47 クロスビー スズキ 738 69.8
48 エクリプスクロス 三菱 637 97.1
49 マーチ 日産 621 74.5
50 WRX SUBARU 609 ー
※ 上記の台数は車名別の合算値となり、一部教習車などを含みます。
※ 例:ブランド通称名 カローラはカローラシリーズ全車種と教習車を含んでいます。
厳しい状況下ながら前年比は回復傾向、前月より台数も増加
ウクライナへのロシアによる軍事進攻、パンデミック、経済不況など、先が見通せない不安要因が重なり、世界情勢は相変わらず不安定だ。また半導体不足や豪雨被害による部品調達の遅れに伴う国内工場の稼働停止、再開の延長、生産計画の見直しなども引き続き不可避な状況が続き、原材料価格の高騰も足かせになってくる。価格改定は輸入車ですでに始まっており、日本車にもその流れが波及するのは不可避で、厳しい状況が続くことが予想される。
そのような状況下で7月の新車販売台数は28万8,145台、前年比93.1%と、6月の26万8,077台/90.4%に対して、僅かだが上向いた。スズキのみ6月に対し7月は1,400台弱、数字を落としたが、そのほかのブランドはいずれも台数を伸ばしている。とくにトヨタは前年同月比では72.3%と奮わないものの、販売台数で見ると6月の7万4,723台に対し7月は8万5,331台と、9ブランド中、唯一、1万台超えの伸びを見せた。
前年比大幅アップの三菱、スバル、マツダ、日産
そのほかは、日産3万5,278台(6月に対して+6,931台)、スバル1万134台(同・3,172台)、マツダ1万3,843台(同・+3,112台)、ホンダ4万7,997台(同・+2,459台)、ダイハツ3万484台(同・+2,335台)、三菱7,913台(+739台)、レクサス3,578台(同・+57台)。一方で前年同月比では三菱(184.5%)、スバル(141.7%)、マツダ(135.8%)、日産(134.3%)のほか、スズキも113.0%と前年比では伸びを見せていたことがわかる。
トヨタヤリスを筆頭に上位の顔ぶれは変わらず
順位では、1位のトヨタヤリス、2位のトヨタカローラ、3位の日産ノート、4位のトヨタルーミーまでが6月と同順位。このうちヤリスは6月に対し+5,572台の1万8,679台、カローラは+3,961台の1万3,054台の数字を上げ、この2車のみ1万台(ヤリスは2万台にもうひと息だが)レベルの台数。4位のルーミーも337台ほどだが6月に対し台数を上乗せ、ノートは台数で見ると6月の8,734台から7月は8,371台に下げたものの、前年比は6月の123.4%から125.7%へと上げている。
日産セレナ、ホンダステップワゴンがTOP10入り
一方で5位以下は、少なからず順位の変動があった。たとえば6月に14位だった日産セレナがここにきて6位に浮上、台数も6月の3,544台から6,359台へと大きく伸ばした。e-POWERのパワーは相変わらず強しといったところか。
そのライバル車でもあるホンダステップワゴンも、新型がようやく勢いづいてきたのか、8位にランクイン。6月の15位からランクアップし、台数も3,378台から5,708台に上げた。前年比は228.9%だ。
勢いに欠けるトヨタノア/ヴォクシー
ちなみにセレナ、ステップワゴンにとってのライバルであるトヨタのノアとヴォクシーだが、今年1月にフルモデルチェンジを果たしたものの、以降今ひとつ勢いが感じられない。ノアは台数こそ6月に対し増やした(4,302台→5,010台)ものの順位は6月の9位から11位に落としており、ヴォクシーも順位を10位から13位に下げ、台数は4,034台と6月の4,207台から173台ほどだが落としている。
マツダロードスター、日産エクストレイル、三菱デリカD:5など「遊びグルマ」が好調!
そのほか7月の50位圏内を見ていくと、エクストレイル(6月の42位から22位に上昇、台数も2,562台、前年比206.4%)、三菱アウトランダー(20位、2,620台、前年比2543.70%)や、1,412台をカウントした36位のレガシィなどが目にとまる。またマツダロードスター(42位、932台、前年比282.4%)、GR86(39位、1,029台)、そしてWRX(50位、609台)などスポーツ系の車種の健闘からも目が離せないし、三菱デリカD:5(35位/1,476台)、スズキジムニーW(=シエラ、43位/923台)といった、いわば遊びグルマ的な車種が一定台数出ているところも、コロナ禍の反動のアウトドア志向を反映してのことかもしれない。
軽乗用車販売台数 2022年7月
車名 ブランド名 台数 前年比
1 N-BOX ホンダ 17105 100.66501617432
2 ムーヴ ダイハツ 8673 96.59204864502
3 スペーシア スズキ 8485 77.255760192871
4 ワゴンR スズキ 6767 239.62464904785
5 タント ダイハツ 6485 82.140594482422
6 ルークス 日産 6197 160.21199035645
7 タフト ダイハツ 5576 100.43227386475
8 ハスラー スズキ 5361 95.137535095215
9 アルト スズキ 5106 119.6625289917
10 デイズ 日産 3834 123.87722015381
11 N-WGN ホンダ 3732 100.67440032959
12 ジムニー スズキ 3323 204.74429321289
13 サクラ 日産 3319 ー
14 ミラ ダイハツ 2741 46.16032409668
15 ピクシス トヨタ 2505 142.16798400879
※ 通称名についてはメーカーごとに同一車名のものを合算して集計しています(アルト、ワゴンR、ミラ、ムーヴ、eK、ピクシスなど)
N-BOXの王座は揺るがず、2位以下は大混戦
7月の軽自動車の販売台数の1位は安定の(!)ホンダN-BOXだった。台数は1万7,105台と、6月の1万5,149台から2,000台弱持ち直した。そして2位と3位はダイハツムーヴとスズキスペーシアが入れ替わる形となり、台数にして188台の差ではあるがムーヴが2位となり、5月に僅差ながら王者N-BOXを負かしたスペーシアは、6月に2位、7月に3位と段階的に順位を下げることとなった。
早くもムーヴにキャンバス効果、スペーシアはベースで反撃に
ムーヴに関しては新型ムーヴキャンバスが投入されたばかりで、人気の派生車だけに今後どれだけ台数を伸ばすことに貢献していくかは注目のひとつ。スペーシアもマルチな用途を訴求するスペーシアベースを登場されたところで、こちらは商用車扱いながらどれほど人気が高まるか見逃せない。上位3車種以外では、5位のタントが6月の5,761台から6,485台にジワリと台数を伸ばし、順位もひとつ上げ5位につけた。前年比も6月の64.0%から82.1%に高めている。
ダイハツタフトとスズキハスラーのライバル2車は、タフトが僅かながらハスラーよりも台数を伸ばし7位につけ、8位のハスラーの上に立った。この2車も改良モデルの導入など手を打ってきており、今後の動向が見逃せない。
注目の日産サクラが15位圏内に初登場、N-WGNとN-ONEの巻き返しなるか
それと日産サクラが15位圏内に初登場したのも注目で、台数は3,319台となっている。ホンダではN-WGNが辛くも11位、N-ONEは15位圏外となったが、この2車も改良モデルが投入されたことから、今後どれほど持ち直すか期待したい。15位にはトヨタピクシスが食い込んだが、ご存知のとおりピクシスはダイハツのOEMで、ジョイ(キャスト)、エポック(ミライース)と8月に販売終了のメガ(ウェイク)で構成される車種だ。
※記事の内容は2022年9月時点の情報で制作しています。
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