ドライバーの異常時にクルマが運転を引き継ぐシステム
マツダは、ドライバーに異常があった場合に安全な場所まで自動運転して停車させる世界初の高度運転支援技術を公開した。CO-PILOT(=副操縦士)の名称どおり、センサーが常時ドライバーを見守り、異常を検知するとシステムがドライバーから運転を引き継いで自動で車両を退避させ停止までを行う安全支援機能である。
手動運転にもペダル操作運転にも対応したマツダMX-30の福祉車両が登場
マツダ3をベースとしたプロトタイプには、市販車と同じアイテムに加えて、12個のカメラと各種通信機器等が搭載されていた。CO-PILOTはドライバーの顔の向きや目の開き具合、脳の機能低下による行動や反応変化をもとに異常を予兆。システムが総合的に判断し対応する。予兆の検知技術には、広島大学などとの共同研究による脳科学の知見も盛り込まれている。
CO-PILOTは2022年導入のラージ商品群から導入を予定
体験試乗はマツダ開発陣が運転、報道陣がスイッチを押してシステムを作動させ、対応を確認した。中央車線側を走行中にスイッチを押すと、ドライバーの異常検知を示す文字と音声が発せられたのち、路肩で安全に停車できそうなスペースを探しつつ車線変更を開始。徐々に車速を落として停車まで自動運転。最後にヘルプネットへの接続を試みる案内が出された。作動中は周囲に異常を伝えるために、ホーンを鳴らしランプ類を点滅させる。
CO-PILOTが最優先しているのは、安全に停車すること。信号のある交差点や路肩に駐車車両があるような状況でも、停車まで無事にやってのけることが確認できた。幹線よりも側道のほうが安全と思われる状況では、ちゃんと側道を選択して停車した。
今回体験したシステムは、2025年に導入予定の「2.0」のプロトタイプ。CO-PILOT自体は同一車線での自動停止を行う「1.0」が2022年のラージ商品群を皮切りに投入される。
万一の際にドライバーはもちろん、歩行者など周囲に与える被害を最小限にくいとめる画期的な技術として、大いに期待したい。
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勝手に運転してくれる完全自動運転。
もしくはボケ老人が暴走させることが出来ない車