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レギュレーション延長が新たなメーカーを呼び込むか「早ければ2026年にも」とIMSA代表は期待

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レギュレーション延長が新たなメーカーを呼び込むか「早ければ2026年にも」とIMSA代表は期待

 IMSAのジョン・ドゥーナン代表は、GTPクラスの技術規則が2029年まで延長されることで新たなメーカーが参加することに「非常に期待している」と述べ、ウェザーテック・スポーツカー選手権のトップクラスで、新たなOEMが2026年にデビューすることもあり得ないことではないと示唆した。

 今月、フランスのル・マンで発表されたとおり、FIA国際自動車連盟とACOフランス西部自動車クラブ、IMSAの3団体は、WEC世界耐久選手権とウェザーテック・スポーツカー選手権において、LMDhとLMH(ルマン・ハイパーカー)のホモロゲーションルールを2シーズン延長した。

ハイパーカーのホモロゲーションサイクルが2029年まで延長。水素クラス導入は2028年へ4度目の延期

 この延長によってウェザーテック選手権にトップクラスのメーカーがさらに参加することになるのか、とSportscar365に尋ねられたドゥーナンは次のように答えた。

「私たちは、業界内外で聞こえてくる情報に基づき非常に期待している。新しいマニュファクチャラーが参加する可能性はいくつかある」

「彼らのニュースはつねに報じられるが、我々がこれまで考えもしなかったような新しいメーカーがいくつか追加されたことは非常にポジティブなことだ。それは素晴らしい」

「それは私たちがこのスポーツのために望んでいることであり、ファンにも求められていることだ。少なくとも、それが実現できたことを嬉しく思うし、今度どのように展開していくのかが楽しみだ」

 ドゥーナンはさらに、2026年シーズンに向けて新たなメーカーの準備が整う可能性があると考えていると述べた。

 これはマクラーレン・レーシングのCEOであるザック・ブラウンがル・マンで記者団に語った内容と若干矛盾する。つまり、2026年のプログラムを間に合わせるには、すでに社内で承認されている必要があるということだ。

「前職(マツダUSAのモータースポーツ・ディレクター)の経験から、クルマの開発には時間がかかることを知っている」と続けたドゥーナン代表。「しかし(2023年には)同時に4つのコンストラクターすべてがマシンを完成させた」

「私の希望としては、非常にテクニカルなクルマとはいえ、シンプルさと効率性を追求するために私たち全員が懸命に努力したスパインが、2025年の早い段階でテストされ、2026年に完成することだ」

「しかし、それはOEMとコンストラクターのパートナー次第になる。だが可能性はあると思う」

■韓国車メーカーがふたたび動く

 Sportscar365は、マクラーレンに加え、ヒョンデがここ数カ月でふたたび交渉に加わっていることを理解している。

 WRC世界ラリー選手権やERCヨーロッパ・ラリー選手権などのラリー競技、TCRシリーズなどのツーリングカー・カテゴリーで活躍する韓国のメーカーはル・マンに代表を派遣するなど、2026年から始まるファクトリーLMDhプログラム案について複数のIMSA GTPチームと話し合いを行っている。

 レギュレーションの延長は、LMDhプラットフォームにコミットしている既存のメーカーにも利益をもたらすとドゥーナンは語った。

「このレギュレーションを提案するにあたっての我々の哲学は、世界的ににフルコミットしている6つの(LMDh)メーカーがあるということだ。彼らは今、自分たちの投資がより長く活用できることを知っている」

「我々にとっては、このスポーツの安定性という観点からは正しいことだし、さらなる成長のための全体的な機会でもある」

■ル・マン・ハイパーカー規定車も歓迎

 北米スポーツカーシリーズを運営する組織のボスは、FIAとACOのLMH(ル・マン・ハイパーカー)レギュレーションに従って製造されたマシンは、IMSAが要求する認証プロセスを完了し、IMSAのマニュファクチャラーパートナーになるなどの基準を満たせば、延長された期間中であってもウェザーテック選手権に出場する資格を得ることができると繰り返した。

「私たちはLMHのマシンが我々と一緒に走ることにオープンであり続ける。簡単な答えは“イエス”だ」とドゥーナン。

「彼ら(LMHメーカー)はウインドシアのプロセスを経て、私たちが事前に合意したことを実行する必要があるが、2029年まで(これまでと)同様の条件を維持しないというつもりはない」

 ハート・オブ・レーシングチームが出資するアストンマーティン・ヴァルキリーAMR-LMHは、来季2024年のWECでは2台体制でハイパーカークラスを戦うことになっているが、ロレックス・デイトナ24時間から始まるウェザーテック選手権では、V12エンジンを搭載したマシンを1台体制で走らせる予定だ。

 一方、ル・マン24時間レースで2年連続11回目の総合優勝を果たしたばかりのフェラーリは、長年の顧客でありパートナーでもあるリシ・コンペティツィオーネから働きかけがあるにもかかわらず、ウェザーテック選手権にフェラーリ499Pを投入する計画は今のところない。

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