もくじ
ー フェラーリに訊く ポルトフィーノはいいクルマですか?
ー フェラーリのターボ化 オーナーの反応は?
ー はじめてのフェラーリは、カリフォルニア
ー 日本は、何番目のマーケット?
長期テスト ホンダ・シビック(1) 10代目、納車直後の印象は
text & photo:Kazuhide Ueno(上野和秀) 取材協力:フェラーリ・ジャパンフェラーリに訊く ポルトフィーノはいいクルマですか?
今回のインタビューには、フェラーリ極東・中東エリア統括CEOを務めるディーター・クネヒテル氏と、フェラーリ・ジャパン&コリア代表取締役社長のリノ・デパオリ氏の両名に対応していただいた。
Q1 ポルトフィーノのデザイン・コンセプトは?
リノ・デパオリ(以下、RD):ご覧いただきましたようにポルトフィーノのデザインは、非常にイタリア・ライクであると考えています。まずエクステリアからしっかりと作り込みをしていこうと決め、クーペ・スパイダーというコンセプトを大事にしました。
特にファストバック・スタイルのクーペであることをテーマに、デザインチームがルーフを上げた時にクーペとしてのスタイリングに留意しました。スパイダーとしてはどのようなデザイン性を表現できるかを含め、エクステリアの各部分ごとに検討して、このデザインになりました。最終的にクルマ全体でどのようなカタチで訴求できるかのメッセージ性を重視して落ち着きました。
インテリアはご覧いただくとお分かりのように、非常に贅沢で居住性を高めています。特に新たに採用したインフォテインメント・システムや、全く新しいデザインのステアリングへと一新しました。シートのデザインもゼロからやり直し、着座感を高めるとともに後席のレッグスペースはカリフォルニアに対して5cm拡大することに成功しました。
このようにエクステリア、インテリアはしっかりとした作り込みを行い、GTとして進化を遂げていることがお分かりいただけるかと思います。
Q2 前モデルの名称はアメリカのカリフォルニア。ポルトフィーノ=イタリアにした理由は?
ディーター・クネヒテル(以下、DK):名前の変更は全くの偶然です。このクルマに対してお客様にどのようなイメージを持ってもらうかが命名のスタートになっています。わたし達が考えていますのはシンプルでエレガントなライフスタイルをお客様に楽しんでいただきたい、ということです。贅沢で煌びやかではなく、慎ましいながらキラリと光る感覚のクルマを提供したいと考えました。
その時にポルトフィーノというイタリアの町の名が非常にしっくりくることから、この名前に決定しました。
フェラーリのターボ化 オーナーの反応は?
Q3 フェラーリのターボ化が進んでいます。自然吸気に拘るオーナーの反応は?
DK:8気筒モデルに採用していますターボチャージャーは、単にパワーを追求するだけではなく、フェラーリらしい取り組みで開発していることに着目していただきたいと思います。ターボラグを無くし、フェラーリらしいエグゾースト・サウンドなど、お客様の注目を集める内容で開発しました。これは世界的にも訴求するものとなっています。
8気筒モデルでのターボ化は、ひとつ前のカリフォルニアTで大きな成功を収め、新たなお客様をここで獲得できたのもターボ・エンジンの影響が大きかったと考えています。
そして忘れてはならないのが自然吸気エンジンのファンであるお客様をどうするのか、ということです。フェラーリがここまで成長できたのは、これまでの実績を積み上げることによって得たものです。これらがプラスの遺産として存在することから、お客様の信頼を得ているのです。
フェラーリの自然吸気エンジンを愛してくれるお客様は、まだたくさん存在することは認識しております。自然吸気エンジンをやめるには、もっと慎重な検討が必要だと考えています。
Q4 フェラーリの現行モデルの生産比率は? 2017年のラインナップを例に。
DK:世界的なおおまかな比率ですが次のようになります。カリフォルニア/ポルトフィーノのセグメントは35%、488系が40%でこのうちGTBとスパイダーの比率は1:1になります。そしてGTCルッソが15%、812スーパーファストは10%という割合になります。
はじめてのフェラーリは、カリフォルニア
Q5 日本の顧客に変化はありますか?
RD:近年GTモデルに対して多様性、多目的性をお客様が望むようになりました。特に日本市場では乗った時の居住性の良さや、キャビンの豪華さなどリッチな感覚が求められています。それに応えるカタチでポルトフィーノはデザインを一新して投入いたしました。
そういった状況の中、若いお客様をどのように取り込むかはどのメーカーも注目しているかと思います。我々は日本で50年の歴史がありますが、その中でいかに既存のお客様と若い新たな層を取り込んでゆくかに注目して今回のポルトフィーノの投入となりました。
以前のカリフォルニアは日本で最も成功を収め、世界的に見ても日本が最も成功を収めた市場となりました。特筆すべき点はカリフォルニアを買ったオーナーの70%は、初めてフェラーリを購入したという事実です。
デザインを磨き上げ、乗った時の贅沢感を演出し、メッセージ性をパフォーマンスとともに実現したのがポルトフィーノです。もちろん若い層を魅了するとともに、既存のお客様にも充分訴求してゆけると考えています。
Q6 数ある自動車メーカーの中でフェラーリの株価が際立って上昇しています。特別な将来の方向性を示していませんが、なぜここまで評価されているのでしょうか?
DK:株価の上昇ですが、わたし達が培ってきた実績があると思います。マーケットはわたし達が投入してきた車両に対して安心感を持って見ています。これまでの株価を見ても安定しているのが大きな要因といえます。
フェラーリというブランドがエクスクルーシブで、市場で比類なき存在であることが大きく評価され、お客様からの信頼を得られていることも大きな理由と考えています。弊社としてはこのような背景を基に株価が上昇を続けていると考えています。
もうひとつ付け加えますと、目標にしていた売り上げを2年前倒しで実現しています。このことからも株主様の評価が高いのです。なおフェラーリとしてハイブリッド化は秘密裏にするのではなく、多大なる投資をして取り組んでいます。
スポーツカーの分野で継続してリーダーシップを保ってゆくという目標と実績の元、デザインも見合ったカタチでこれからも開発を続けてゆきたいと考えています。
日本は、何番目のマーケット?
Q7 2017年は日本での最高販売台数を記録しました。その理由は?
RD:2017年の日本市場は過去最高の販売台数を記録させていただきました。その理由として最も大きいと考えているのが、現在のプロダクション・レンジが充実していることが挙げられます。V8GTではポルトフィーノの前モデルとなるカリフォルニアTが、新たなお客様をブランドに呼び込んだことも大きな理由です。あわせてスポーツカーでの存在感を継続して維持していることも要因といえます。
また継続して参戦しているF1での実績が非常に大きく、同じようにGTセグメントにおいてもしっかりと歴史を築いてきたことも成功の要因のひとつであると感じています。
ここ数年日本で努力していることがあります。近年日本の市場ではスポーツカーが盛り上がっていますが、その中でフェラーリのネットワークを広げてきました。ディーラーの数でいうと、かつて6つだったものを9拠点まで拡大して、お客様により充実したサービスを提供したいと考えています。
特に実績を見ていただければわかりますように、アジア地区ではサービスの面でトップの座をキープしています。さらに拡大することによって、しっかりとお客様を育ててゆきたいと思います。
Q8 2017年に日本は世界で何番目のマーケットですか?
RD:グローバルで4番目になり、アジアではぶっちぎりの1位です。
Q9 昨年最高台数を記録しましたが、今年のマーケティング戦略を教えてください。
RD:日本の市場はとても成熟し安定していて、わたくし共にとってとても重要な市場です。重要なマーケットであることを考えると、ポルトフィーノを投入して今年はさらに成長することは確実だと思います。
また成長というものは、持続可能なものでなければならないと考えています。販売台数だけではなく、市場をいかに成長させてゆくかを考えますと、しっかりとしたネットワークを構築し、クオリティがしっかりしたものであることをお客様に伝えたいと思います。特に日本市場はクオリティに対してセンシティブなだけに、確実にやってゆくことが必要だと考えます。
品質面のほか、お客様がご満足いただけるサービスを充実させてまいります。テーラーメイド・プログラムでの新たな提案のほか、ワールドワイドに展開していますクラシケ・プログラムを日本に根付かせる活動を行う予定です。このほかファイナンシャル・サービスのご提案もできるように段取りを進めています。
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