現在位置: carview! > ニュース > スポーツ > 後任ライダーの選択が迫るレプソル・ホンダ。最終戦バレンシアGP後に控えるテストでの懸念/MotoGP

ここから本文です

後任ライダーの選択が迫るレプソル・ホンダ。最終戦バレンシアGP後に控えるテストでの懸念/MotoGP

掲載 21
後任ライダーの選択が迫るレプソル・ホンダ。最終戦バレンシアGP後に控えるテストでの懸念/MotoGP

 2023年シーズンのロードレース世界選手権は、残すところバレンシアGPの1戦のみとなった。MotoGPクラスにおいては最終戦を終えると、2日後に早くも2024年シーズンに向けてのテストが行われ、ライダーたちは準備を進めていくことになる。現在ほとんどのライダーたちのシートが確定しているが、ただひとつレプソル・ホンダ・チームのシートが未だ決まっていないため、ライダー決定に大きな注目を集めている。

 今シーズンのライダー市場の話題で、最も注目を集めて衝撃を受けたのがマルク・マルケスの移籍だろう。マルケスは6度のチャンピオンに輝き、怪我に苦しんだ時期や近年では転倒も多く様々なシーズンを送り、11年間をホンダとともにした。しかし、HRCとの契約を1年前倒しさせ、2024年はグレシーニ・レーシングMotoGPへの移籍が決まり、弟のアレックス・マルケスと自身初のドゥカティ機を駆ることになる。

激走マルティン、スプリントで優勝。バニャイア5位で、タイトル争いは最終戦に持ち越し/第19戦カタールGP

 それにより、レプソル・ホンダ・チームはライダーを探さなければならない状況に置かれた。ホンダとしては、度々代役で起用していたイケル・レクオーナをMotoGPに昇格させ、ワークス入りするのではという噂もあった。しかし、彼は2025年までSBKに参戦することが10月末にすでに発表されたことで、ホンダとしては走らせるライダーがいない状況となった。

 そんななかでふたりの候補が浮上する。ひとり目はマルケスの移籍によりシートを失ってしまった、ファビオ・ディ・ジャンアントニオだ。彼はMotoGPクラス参戦2年目のライダーで、初年度は1度のポールポジションを獲得したが、表彰台は掴めていなかった。しかし、マルケスの加入により来季のシート喪失が明らかになると、右肩上がりの活躍ぶりを発揮する。

 予選でも速さを発揮して上位に食い込む走りを見せると、第16戦オーストラリアGPの決勝では初の3位表彰台を獲得。さらに第19戦カタールGPの決勝ではランキング首位のフランセスコ・バニャイア(ドゥカティ・レノボ・チーム)に競り勝ち、悲願の初優勝を飾った。MotoGPクラスで走り続けたいと願う彼は、存在感を存分にアピールしていた。そんなディ・ジャンアントニオは、レプソル・ホンダ・チームから打診を受けていたようだが、現時点ではどこまでの話し合いがあったかは公にされていない。

 さらに、バレンティーノ・ロッシの異父弟であり愛弟子でもあるルカ・マリーニの元にも、その話し合いが持ちかけられていたという噂が流れている。MotoGPクラス参戦3年目を迎える彼は、ムーニーVR46レーシング・チームでドゥカティ・デスモセディチGPを走らせており、2024年も継続参戦することがすでに発表されている。

 チームとの契約が残っており、さらに好調なドゥカティ勢から苦戦が続いているホンダへの移籍は今後を大きく左右する決断となるだろう。しかし、ファクトリーチームで走らせることが夢だというマリーニにとって、レプソル・ホンダ・チーム入りは決して悪くない話でもあるだろう。さらに兄のロッシもレプソル・ホンダ・チームで戦った経験があることから、助言もあったのかもしれない。

 どこまで話が進んでいるかは明らかにされていないが、MotoGP公式のSNS投稿によると、ムーニーVR46レーシング・チームは「Moto2クラスから若いライダーを探している。我々は3~4日で決めなければならない」とコメントも出しており、マリーニのレプソル・ホンダ入りも匂わせている。候補の中では一番可能性が高いと言えるのではないだろうか。

 また、第17戦タイGP開催期間中にはアルベルト・プーチが「2~3人と話をしている」との言及もしていた。そのため、ディ・ジャンアントニオとマリーニに加え、Moto2クラスから実力ある若手ライダーを引き抜くなど、様々な憶測と噂が混在している状況が続いている。そのなかでレプソル・ホンダ・チームは誰をマルケスの後任に抜擢するのか注目が集まる。

 もし、バレンシアテストまでに後任のライダーが明らかにならなければ、レプソル・ホンダ・チームとしては、ライダー2名によるマシン開発が年明けの2月に行われるセパンテストまで先延ばしされることになる。不調が続くホンダ勢にとってそれは懸念したいところだが、そのためには遅かれ早かれ最終戦のバレンシアGPまでには発表する必要が出てくる。シーズン中に体制を決めることが出来るのか、はたまたライダー不在のままテストに参加することになるのか、決断を迫られているレプソル・ホンダ・チームの今後の動きに注目したい。

【キャンペーン】第2・4 金土日はお得に給油!車検月登録でガソリン・軽油5円/L引き!(要マイカー登録)

こんな記事も読まれています

「銀の皿」に「レジ横のガム&タバコ販売」に1000円以下のメニューと「ザ昭和」がたまらない! トラック野郎を癒し続ける「采女食堂」はぜひ立ち寄るべし【懐かしのドライブイン探訪その5】
「銀の皿」に「レジ横のガム&タバコ販売」に1000円以下のメニューと「ザ昭和」がたまらない! トラック野郎を癒し続ける「采女食堂」はぜひ立ち寄るべし【懐かしのドライブイン探訪その5】
WEB CARTOP
ラッセルが今季3度目のPP獲得。ガスリーと角田裕毅がQ3で健闘見せる【予選レポート/F1第22戦】
ラッセルが今季3度目のPP獲得。ガスリーと角田裕毅がQ3で健闘見せる【予選レポート/F1第22戦】
AUTOSPORT web
F1ラスベガスGPで追い上げ2位のハミルトン「予選がしっかりできれいれば、楽勝だったろうに」
F1ラスベガスGPで追い上げ2位のハミルトン「予選がしっかりできれいれば、楽勝だったろうに」
motorsport.com 日本版
中央道「長大トンネル」の手前にスマートIC開設へ 中山道の観光名所もすぐ近く!
中央道「長大トンネル」の手前にスマートIC開設へ 中山道の観光名所もすぐ近く!
乗りものニュース
ペレス、チームメイトのフェルスタッペンとは対照的に10位が精一杯「レッドブルは最高のチーム。来年は良いマシンが作れるはず」|ラスベガスGP
ペレス、チームメイトのフェルスタッペンとは対照的に10位が精一杯「レッドブルは最高のチーム。来年は良いマシンが作れるはず」|ラスベガスGP
motorsport.com 日本版
「ん、ここ工事してなくない?」 高速道路の車線規制“ムダに長い”場合がある理由とは?
「ん、ここ工事してなくない?」 高速道路の車線規制“ムダに長い”場合がある理由とは?
乗りものニュース
日本専用の新型「“MR”スポーツカー」初公開! 旧車デザイン×「ネットゥーノ」エンジン採用! 600馬力超えの「チェロSE」登場
日本専用の新型「“MR”スポーツカー」初公開! 旧車デザイン×「ネットゥーノ」エンジン採用! 600馬力超えの「チェロSE」登場
くるまのニュース
ピエール・ガスリー、予選3番手から無念マシントラブル脱落に「顔面平手打ちされたみたい」残り2戦にポテンシャルは確信|F1ラスベガスGP
ピエール・ガスリー、予選3番手から無念マシントラブル脱落に「顔面平手打ちされたみたい」残り2戦にポテンシャルは確信|F1ラスベガスGP
motorsport.com 日本版
モーターマガジンMovie 週間視聴回数BEST5 プラス1(2024年11月17日~11月23日)
モーターマガジンMovie 週間視聴回数BEST5 プラス1(2024年11月17日~11月23日)
Webモーターマガジン
F1マシンを脇に歌舞伎……来春鈴鹿のグリッドでも! 日本GPアンバサダーに就任した市川團十郎「息子と歌舞伎の扮装で踊る計画を」
F1マシンを脇に歌舞伎……来春鈴鹿のグリッドでも! 日本GPアンバサダーに就任した市川團十郎「息子と歌舞伎の扮装で踊る計画を」
motorsport.com 日本版
運営ブチギレ!? 一般車が「検問突破」何があった? 国際イベントでありえない"蛮行"発生! ラリージャパン3日目の出来事とは
運営ブチギレ!? 一般車が「検問突破」何があった? 国際イベントでありえない"蛮行"発生! ラリージャパン3日目の出来事とは
くるまのニュース
遂に“冷却機能”も装備! ハイグレード・ワイヤレス充電スマホホルダーの注目作が登場【特選カーアクセサリー名鑑】
遂に“冷却機能”も装備! ハイグレード・ワイヤレス充電スマホホルダーの注目作が登場【特選カーアクセサリー名鑑】
レスポンス
“やっちまった”タナク、僚友ヌービルにWRCタイトル明け渡す痛恨クラッシュは「マジで大惨事」
“やっちまった”タナク、僚友ヌービルにWRCタイトル明け渡す痛恨クラッシュは「マジで大惨事」
motorsport.com 日本版
スバル新型「すごいフォレスター」登場に反響あり! 水平対向エンジン×本格ハイブリッド搭載に「楽しみ!」の声も! 日本発売は一体いつ?
スバル新型「すごいフォレスター」登場に反響あり! 水平対向エンジン×本格ハイブリッド搭載に「楽しみ!」の声も! 日本発売は一体いつ?
くるまのニュース
「えっ、4つのリングのマークじゃない!?」 アウディが新ブランドを立ち上げ なぜ“4リングス”を使わない? 世界最大市場での戦略とは
「えっ、4つのリングのマークじゃない!?」 アウディが新ブランドを立ち上げ なぜ“4リングス”を使わない? 世界最大市場での戦略とは
VAGUE
「山賊もやし炒め定食」はパンチの効いた味濃いめ! 東関道「湾岸幕張PA」
「山賊もやし炒め定食」はパンチの効いた味濃いめ! 東関道「湾岸幕張PA」
バイクのニュース
7番グリッドスタートも、苦しい苦しいレースを強いられた角田裕毅。しかしペレスを抑え切り9位確保「FP1から良いマシンを手にできれば……」
7番グリッドスタートも、苦しい苦しいレースを強いられた角田裕毅。しかしペレスを抑え切り9位確保「FP1から良いマシンを手にできれば……」
motorsport.com 日本版
ホンダ『CRF1100L  Africa Twin』リコール…加速不良、転倒のおそれ
ホンダ『CRF1100L Africa Twin』リコール…加速不良、転倒のおそれ
レスポンス

みんなのコメント

21件
※コメントは個人の見解であり、記事提供社と関係はありません。

査定を依頼する

メーカー
モデル
年式
走行距離

おすすめのニュース

愛車管理はマイカーページで!

登録してお得なクーポンを獲得しよう

マイカー登録をする

おすすめのニュース

おすすめをもっと見る

あなたにおすすめのサービス

メーカー
モデル
年式
走行距離

新車見積りサービス

店舗に行かずにお家でカンタン新車見積り。まずはネットで地域や希望車種を入力!

新車見積りサービス
都道府県
市区町村