いすゞ自動車は24日、小型トラック「エルフミオ」の電気自動車(EV)仕様に続き、ディーゼル車を30日に発売すると発表した。普通自動車免許で運転できるよう、車両総重量(GVW)3.5トン未満に抑えた。商用車メーカーとして初めてオンライン販売システムを導入するなどし、従来は接点がなかった顧客も開拓する。初年度の年販計画は5千台、2030年度には年1万2千台(ともにEV含む)を目指す。
新型車は、現行の普通免許で運転できる国内唯一のディーゼルトラックとなる。南真介社長は「小売業や建築業など、これまでアプローチできていなかった客層がいる。選択肢を提供し、社会課題を解消していきたい」と語った。
いすゞ、小型トラック「エルフミオ」をオンライン販売 レジャー需要など取り込む
昨年発売した「エルフ」をベースに開発した。車両寸法はベース車と同じだが、パワートレインはベース車より小型の排気量1.9リットルエンジン「RZ4E」とアイシン製6速自動変速機を採用。フレームの改良や足回りの見直しによりベース車と比べて約200キログラム軽くし、最大積載量1.35トンを確保した上でGVW3.5トン未満の車両に仕上げた。
オンライン販売「エルフミオストア」は、商談の申込みから車両契約までオンラインで完結する仕組み。一定期間を経れば途中解約できる7年/9年間のメンテナンスリースを扱う。商談はいすゞや全国の販売会社で研修を受けたスタッフが担うが、将来的には人工知能(AI)を活用した商談も検討する。国内販売担当の能登秀一執行役員は「顧客の利便性を高めるとともに、人手不足に悩む販売会社の業務負担の軽減につなげる」と語った。
いすゞによると、エルフミオが該当する積載量1.5トンクラスの市場規模は年間2万~2万5千台。ドライバー不足が深刻化するなか、普通免許で乗れる商用車は需要の増加が見込まれる。こうした車両は現在、トヨタ自動車「ダイナ」(ガソリン車)だけだ。日野自動車といすゞはそれぞれEVを設定しているが、ディーゼル車では今回のエルフミオが唯一の車両になる。
南社長は「ディーゼル車はガソリン車に対して燃費も動力性能も優れる。将来系には比率が高まるが、EVも価格はまだ高い」とし、ディーゼル車の特徴を積極的にPRして拡販する考えを示した。
主力モデルのシングルキャブ・平ボディー・フラットロー仕様の車両価格は402万500円(消費税込み、東京地区)。
(2024/7/25 修正)
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普通で0.35t未満じゃね