この記事をまとめると
■メルセデス・ベンツGLSがモデルチェンジを実施した
ポルシェもフェラーリもほぼ見かけないってちょっとガッカリ! 速度無制限の「アウトバーン」をかっ飛ばすクルマは意外に地味だった
■全モデルが電動化を実施したことがトピックだ
■走りやソフトウェアの面で新機能を拡充し、走行性能が向上した
GLSが全車電動化!
メルセデス・ベンツといえば、いまや日本で1番人気があるとも言われているドイツのプレミアムブランドで、その存在を知らない人はおそらくほとんどいないのではないだろうか。「高級車=ベンツ」という構図が出来上がっているように、プレミアムブランドの代名詞的存在でもある。
そんなメルセデス・ベンツといえば、コンパクトカーのAクラスから、スポーツモデルのAMGシリーズ、さらには買えないほど大人気のGクラスなどなど、幅広いラインアップから多彩なモデルを選ぶことができるのもポイントだ。
今回紹介するのは、そんなメルセデス・ベンツのなかでも最大サイズを誇るSUV、「GLS」のモデルチェンジに関する情報だ。
先ずこのGLSについて簡単に説明しよう。このGLSは、メルセデス・ベンツのSUVを表す「GL」に、車格を表す「S」が付くモデルで、大人7名がゆったりと乗車できるゆとりあるボディサイズに、オンロード/オフ ロードを問わない優れた走行性能を備えているのが特徴だ。また、同社のなかでは最上級SUVとして位置付けられており、そのラインアップには、 GLS 450d 4MATI C(ISG搭載モデル)を中心に、GLS 580 Sports(ISG搭載モデル)、メルセデスAMG GLS 63 4MATIC+(ISG搭載モデル)を展開する。
また、”超”がつくほどラグジュアリーな「メルセデス・マイバッハ GLS」という究極のラグジュアリーSUVも用意される。こちらはGLS 600 4MATIC(ISG搭載モデル)というモデル名だ。
今回、エクステリアの面で改良が入ったのは、「4本の力強い水平ルーバーをあしらった新デザインのフロントグリル(GLS450、GLS580)」「さらなるスポーティさを強調する新デザインのフロントバンパーとエアインテーク(GLS450、GLS580)」「新デザインのホイール(GLS450、GLS580)」「新デザインのテールライト(GLS450、GLS580、GLS63)」と、4つの箇所となる。
インテリアでは、GLSという大きな車格を生かした広い居住空間が自慢だ。たとえば2列目シートには、電動シートバックによる前後スライド機能を採用し、もっとも後方にスライドさせることでレッグルームが87mm拡大するほか、乗降性も向上する。40:20:40 分割可倒式バックレストや左右ヘッドレストの高さは電動調整式を導入する。 全モデル標準装備の3列目シート(ふたりがけ)は可倒式でありながら、身長194cmの乗員まで対応する本格的なものとなっており、よくある「おまけ感」のある3列目シートとは一線を画す。
空調は、前席左右、2列目シート左右、そして3列目シートの空調を独立調整可能な5ゾーンクライメートコントロールとシートヒーターも標準装備している。
なお、新型メルセデス・ベンツGLSおよびメルセデス・マイバッハGLSには、最新世代のステアリングホイールも採用し、操作性をより向上させている。GLS 63 には、AMGドライビングスイッチを備えたAMGパフォーマンスステアリングを装備する。
GLSともなるとドアが非常に重くなるが、この乗り降りでドアを閉める際に便利な「ドアクロージング サポーター」を採用し、少ない力で開け閉めできるよう工夫されている。
また、いままではGLS 580にしかオプション設定が無かった2列目左右のリラクゼーション機能やシートベンチレーター、ヘッドレストクッション等を追加する「ショーファーパッケージ」を GLS 450dとGLS 63にも今回からオプション設定された。
オーディオ面では、Burmesterサラウンドサウンドシステムを全モデル標準装備としている。
パワーユニットはモデル毎に3種類!
パワートレインには、先代GLS 400d 4MATICと同じものをISGを組み合わせ、GLS 450d 4MATICとしてラインアップ に追加された。
GLS 580 4MATIC Sportsのパワートレインは、低負荷での走行の際に4気筒を休止する機能を備える新型4リッターV型8気筒直噴ツインターボエンジン「M177」と「ISG」、 「48V電気システム」などの新技術を搭載するパッケージングとしている。スペックは、エンジン単体では最高出力517馬力(380kW)、最大トルク730N・mを発生させ、さらにエンジンとトランスミッションの間に配置された最高出力16kW、最大トルク 250N・mを発生する電気モーターISGと48V電気システムが組み合わさる。
GLS 63には、メルセデスAMG社が完全自社開発した、最高出力612馬力(450kW)、 最大トルク850Nmを発揮するAMG 4.リッターV型8気筒直噴ツインターボエンジン「M177」が搭載される。砂型鋳造されたクローズドデッキのアルミニウムクランクケースに鍛造アルミニウム製ピストンを組み合わせることで、軽量かつ高強度なエンジンとなっている。
また、シリンダーウォールにスチールカーボン材を溶射コーティングするNANOSLIDE摩擦低減加工を施し、フリクションロスを低減する。また、状況に応じて4気筒を休止 する「AMGシリンダーマネジメント」 も搭載。ISGシステムや48V電気システムはGLS 580 4MATIC Sportsと同様だ。
メルセデス・マイバッハGLSは、フロントにはメルセデス・ベンツのSUVで唯一、伝統の「スリーポインテッドスター」が輝くボンネットマスコットを採用するほか、フロントグリルは縦方向のピンストライプ をモチーフとし、フロントグリルを取り囲むクロームの上部中央には誇らしげに「MAYBACH」 の文字が刻まれている。
車内はもともと定員7名で設計されたGLSの広い空間を贅沢に使い、定員を5名としている。車内のシートやトリムなどは3種類のウッドインテリアトリムと、3種類のインテリアカラー(ブラック、マホガニーブラウン/マキアートベージュ、クリスタルホワイト/ シルバーグレー)のナッパレザーの組み合わせが選択可能だ。クリスタルホワイト/ シルバーグレーは高級ヨットの艇内をモチーフとしている。
パワーユニットは3982ccのV型8気筒ツインターボエンジン「M177」に48V電気シス テムとISG(インテグレーテッド・スターター・ジェネレーター)を組み合わせたユニットを採用。システム最高出力は557馬力(410kW)、最大トルクは 770N・mとなっている。これに、ほかのモデル同様の電動システムを備える。ミッションは9G-TRONICとなる。
新型GLSおよびメルセデス・マイバッハGLSのサスペンションにはE-ACTIVE BODY CONTROLを設定。AIRMATICのシステムをベースに、4輪それぞれに48V対応のアクチェーターを追加し、スプリングレートとダンパーの減衰力を個別制御することが可能となっているので、どんな環境でも高い乗り心地と安定感を実現する。また、これらの制御にはカメラを使用した「ロードサーフェススキャン」というシステムを導入しており、先の路面状況に合わせたサスセッティングを行う先進性を備える。
ダイナミックカーブ機能の「CURVE」では、 コーナリング時のロールによるばね上の傾きを修正し水平になるよう制御する。SUVには必須とも言える「オフロードモード」での脱出機能も備えており、この機能では砂丘などでスタックした際に抜け出せるよう支援するものとなっている。
仕組みとしては、サスペンションが4輪を個別に上下させる動作を繰り返し、タイヤが地面に加える荷重を増減させることによりトラクションを復帰させるというもの。また、メルセデス・マイ バッハGLSにのみ設定されているダイナミックセレクトの「マイバッハ」は、「コンフォー ト」が全席に対して乗り心地の重視するのに対し、後席の乗り心地に焦点を絞った制御を行う。
GLS63には、高いアジリティとニュートラルなコーナリング、最適なトラクションを実現する「AMG ACTIVE RIDE CONTROL」といったスポーツ性の高いサスペンションセッティングが施される。
オフロードモードには、360°カメラシステムを使い「トランスペアレントボンネット」機能を使用できるほか。メディアディスプレイにクルマのフロント部分下方の路面の映像(フロントタイヤとその操舵方向を含む)を仮想的に映し出す機能を備え、進路上にある大きな石や深い窪みなどの障害を車外に出ることなく確認することができるほか、新開発のオフロードスクリーンという機能も持つ。
これは、コクピットディスプレイおよびメディアディスプレイに情報や操作スイッチ類、さまざまな機能を分かりやすく配置する機能で、コックピット ディスプレイには、車両の傾き、路面の勾配、標高、コンパスのほか、車速、エンジン回転数が表示される。これに加え、メディアディスプレイには、周辺地形におけるGLSの現在の姿勢やフロントホイールの操舵角なども表示できる。
ユーティリティの面では、MBUX ARナビゲーションなどを採用し、街乗りでの使い勝手も向上している。
価格は1530万~3220万円となる。ステアリングはモデルによって右ハンドルモデルと左ハンドルモデルで分かれている。
メルセデス史上最高峰のSUV、機会があったらぜひ1度体感していただきたい。
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5年保証のオプションは付けるべきだね!