三菱 ブラボー 「クルマレビュー ～三菱ブラボーJX　V-U41V」のユーザーレビュー

クルマレビュー ～三菱ブラボーJX　V-U41V

2022.10.16

総評

このブラボーは、2015年のクルシミマスイヴに当時私が所有していたサンバートライXV（2018年6月18日以降は兄が所有）のエアコンコンプレッサーが御臨終となり、修理する為に長期入庫した時の代車です。
2015年の大晦日そして2016年の年明けと、このブラボーで年末年始を過ごしました。

グレードはJXで2WDの5MT、ノンターボながら12バルブの3G83型エンジンでサンバートライXVにも無いパワーステアリングも装着されておりました。
JXというグレードは当代ブラボーの発売当時には存在しなかった記憶がありますので、年式は1992～1994年式という処でしょうか。

同期のモデルという事で、どうしても普段乗っているサンバーKV系と比べてしまいますが、軽ワンボックスの中ではスタイリング重視にて設計されたという印象で、その皺寄せからフロントドアの乗降性や前方上部の視界に難がありました。
動力性能は低速トルクがスカスカで一般道でも荷が重く、また静粛性も60km/hを過ぎると騒々しくなり、路面の継ぎ目やマンホールなどで容赦なく跳ね捲る乗り心地にも、かなりの忍耐力を強いられます。

やはりU41/42系ブラボーそしてミニキャブも、現在は街中で見掛ける機会が少なくなり、中古車でも僅少となりました。
パジェロミニと同じ4A30型エンジンが追加された中期型以降は、乗り心地や動力性能が大幅に改善されたと聞いておりますので、選ぶとしましたら中期型以降からになりますでしょうか。
やはり4WDと5MTの組み合わせから選びたいです。

満足している点

・5速MTは操作感が良い。
・メーターはレイアウトも良く見やすい。

不満な点

・3G83型エンジンはこのブラボーでは高回転型仕様のせいか低速トルクがスカスカ。
・60km/hを超えると騒々しくなり安定感も頼りなくなる。
・ハンドリングは緊張を強いられる場合が多々。
・フロントのルーフを絞り込んだスタイリングの影響から、フロントドア上端が低く乗降性が悪い。
・そのスタイリングの影響でフロントウインドウも寝ており、頭上回りはやや圧迫感が否めない。
・前方上部の視界が悪く、交差点の先頭からでは信号が確認しにくい事がある。
・後席の格納は折り畳みのみで、やはり荷室の床と面一になる方が使いやすい。

デザイン

3

この当時の三菱車が採り入れていた、全般にS字状にうねりを効かせルーフ前方を絞り込んだオーガニックなスタイリングをブラボーにも纏い、軽ワンボックスの中では相当に凝っているデザインであると思います。
しかし、そのルーフ前方を絞り込みフロントウインドウを寝かせ気味にしている事から、頭上回りにやや圧迫感があり、前方上部の視界やフロントドアの乗降性に皺寄せが来ている印象です。

走行性能

2

このブラボーに搭載されていた3G83型エンジンは数多の三菱製軽自動車に採用されて来ましたが、このブラボー用12バルブエンジンは異様に高回転型で（ほぼ11,000回転＝タコメーターを振り切る）其が災いしてか低速トルクがスカスカでエンストしやすかったです。
高回転型とは言っても空元気なだけで、バイパスでは周りの流れに乗るのもしんどく、登坂でもアンダーパワー気味ですので活発感はありません。

サスペンションはフロントが柔らかめでリヤが硬め且つ突っ張っているという印象で、50km/Lを超えますと緊張感を強いられます。

乗り心地

1

突っ張っているリヤサスペンションはマンホールや継ぎ目などで容赦なく跳ね、60km/hを過ぎると会話も怒鳴り声になるほど騒々しくなりますので、乗り心地はお世辞にも良いとは言えません。

積載性

3

後席は前方へ折り畳むだけですので、荷物に拠ってはスライドドアからの積み降ろしで邪魔に感じられる事があります。
やはり床下に格納し荷室の床面と面一になる方が使いやすいです。

燃費

2

代車でしたので正確な燃費は分かりません。
街中や高速道路では燃料計が下がるのが結構早めでしたので、私の運転では10km/Lに達すれば良い方と思われます。

価格

-

故障経験

代車でしたので分かりませんが、ドアトリムなどの樹脂パーツの表面が経年劣化にてガサガサに剥げ落ちている箇所が多数存在し、ステアリングホイールもネトネトになっておりました。