メルセデスAMG のみんなの質問

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何故、 AMGはスケールダウンしたのか?

何故、AMGはSLなどに搭載するエンジンを6.2ℓのV8ツインカムから、5.5ℓV8ツインターボにしたのですか?

燃料効率などを考えれば、後者の方が良いと理解しますが、AMGはメルセデスのスポーツ部門を受け持つキモでもあるハズです。

E500に搭載された珠玉のユニットの直系エンジンは、一昔前の5.5ℓSOHC+SCでも、現在の5.5ℓ+ツインターボでもなく、6.2ℓのユニットだと思うのですが…。製造工程を見ても5.5ℓ+ツインターボは、5.5ℓ+SCのような量産エンジンの臭いがプンプンします。

何か、理由が有るのでしょうか? 6.2ℓユニットに致命的な欠点でもあるのでしょうか?

それとも5.5ℓ+ツインターボがそれほど優れている(スポーツカー的に)とでもいうのでしょうか?

補足

(補足) 推測ですが、AMGは5.5ℓ+SCの後継を作成するにあたり、①エンジン外形寸法を拡大しない。②AMGにふさわしいスペックとする。ことが主眼であったと思います。そのためには、クローズドデッキにより外形寸法を拡大をせずに排気量を拡大、ツインイグニッションで燃焼を確保したと考えています。つまり、AMGの伝統的手法(大排気量DOHC)により作成したエンジンが先代エンジンであると言えるのではないですか?

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ベストアンサーに選ばれた回答

理由は明白です。EUが順次導入を進めているCO2排出量規制をクリアするため、燃費を意識した仕様とせざるを得なくなったからです。
http://www.asahi.com/eco/TKY200812030061.html

各メーカーは、2015年までにEU域内で販売する全ての車のCO2排出量を、平均で走行1kmあたり130gに抑えなければなりません。もし達成できなければ、未達成の烙印と莫大な課徴金でEUの自動車市場からの退出も視野に入れなければならない厳しい規制ですが、残念ながら欧州メーカーの対応は遅れています。
http://www.afpbb.com/article/economy/2772465/6408036

特に、小型車に弱いダイムラーのCO2規制への取り組みは、現地メディアでも
”have a long way to go”
と評されており、もう「待ったなし」の状況に追い込まれていると言っても過言ではありません。
http://europe.autonews.com/apps/pbcs.dll/article?AID=/20110328/ANE/110329892/1193

当初、欧州のメーカーの多くは、ディーゼルターボで規制は何とかなる、と踏んでいました。EUの規制値はメーカー別の平均値ですから、ボリュームゾーンであるEセグメント以下にディーゼルエンジンを積んだモデルを投入して燃費を稼げば、Fセグメントやスポーティーモデルには手を付けなくても済む、と考えていたのです。しかし、炭素の含有量がガソリンよりも多いため、考えていたほどにはCO2排出量を下げることが出来ませんでした。結果として、大型のサルーンやスポーツモデルにも燃費対策のしわ寄せが及ぶことになり、ダウンサイジングを余儀なくされたと言うのが真相です。

(補足に対して)
>AMGの伝統的手法(大排気量DOHC)により作成したエンジンが先代エンジンであると言えるのではないですか?

その通りです。しかし、その伝統的手法も、CO2規制の圧力に屈したと言うことです。
6.2L版のCO2排出量は、何と387g/kmにも達していました。
http://www.mercedes-benz.co.jp/corporate/csr/model/sls_amg.pdf
いかに台数が少ないとは言っても、このような車を製造販売すればメーカーのCO2排出量の平均値を引き上げてしまいますので、今のダイムラーにとっては耐え難いことなのです。
5.5L+ツインターボの新エンジンでは、CO2排出量を246g/kmに抑えました。
http://www.webcg.net/WEBCG/news/n0000022956.html
このエンジンにはおよそ似つかわしくないアイドルストップが組み合わされていることからも、ダイムラーが燃費、排ガス対策に苦労している様子が伺い知れます。

質問者からのお礼コメント

2012.5.11 09:28

やはり、パフォーマンスよりも環境対応ですか。ポルシェもスケールダウンしていますし…。 スポーツカーの未来は暗いのでしょうかね。

その他の回答 (1件)

  • 【補足について】
    その通りです。先代の方が,よりAMGの狙いにそったものといえます。しかし過給機追加により,低速トルク増加+実用域の燃費改善(ポンピングロス低減)を実現しているので,単に燃費改善だけではなく,低速域の加速性を改善しています。なお欧州の燃費規制は重量にたいしてなので,このような特殊なクラスの燃費改善はそれほど重要ではありません。つまり改善しても台数があまりに少ないので,ダイムラー全体の燃費改善にはほとんど寄与しません。結局,低速トルクアップによる加速特性の改善が主目的と言えます。

    =

    ●ベンツの高性能エンジンの系譜は?
    下記のようになっています。出力は最高のものを表示

    M119

    M113

    M155 … 5.439L,V8,680馬力,830Nm,スーパチャージャ,SLRマクラーレン用

    M156 … 6.208L,V8,525馬力/6800rpm,630Nm/5200rpm,NA

    M159 … 6.208L,V8,571馬力/6800rpm,650Nm/4750rpm,NA,M156のピストンを軽量化(500g)+ドライサンプ,可変吸気→左右独立スロットル

    M157 … 5.461L,V8,571馬力/5500rpm,900Nm/2250~3750rpm,直噴,水冷インタクーラ,ツインターボ

    ●考え方
    M113 → M155 … SLR用に最高のエンジンを開発。高コストを許容
    M155 → M156 … 各クラス63AMG用を開発。コストを下げるため排気量アップ
    M156 → M159 … SLS AMG用を開発。レスポンス(=高回転までの到達時間短縮化)をあげるため慣性質量軽減
    M159 → M157 … 次世代AMG用。燃費改善+高トルク化(加速性能改善)を両立化のためツインターボ化。過給機やインタクーラ追加のため,重量増になるので,エンジンがやや小型化することで,エンジン総重量をほぼ同等化(重くなると,回頭性が悪化)

    ============

    ●どうしてM155は3バルブか? (M157は4バルブ)

    特徴は下記の点です。

    ・ボアが大きい … 回転数6500rpmに対して,燃焼速度限界を超えている → 機会損失(燃焼室内の圧力をトルクに変換する時間が長すぎて効率悪化)

    ・バルブ数が少ない … エンジン・ヘッドまわりに何らかの「制約」がある

    ・大型の過給機 … Vバンクの間に過給機を2個(直線)収納

    ●一般のエンジン設計思想
    排気量 5.5Lクラスでは,気筒数は10あるいは12を選択します。もし8気筒の場合には,回転数を5500rpmまで落とす必要があります。

    あまり出力性能を求めないのなら,V8 5.5Lは可能です。しかしこのエンジンをベースにして,高出力エンジン(5.5Lで600馬力超)をつくるには,下記の問題点があります。

    (1) 燃焼時間 … ボアが大きいのに,エンジン回転数が高いため,燃焼時間が相対的に長くなり,燃焼効率(機会効率:機械効率ではなく)が低下
    (2) 過給機 … 5.5Lで626馬力を出すには,筒内圧力を高める必要あり → 過給が必要です

    ●どうやって燃焼時間を短くするか
    ボアを小さくする(ロングストローク化)か,燃焼室内のスワール速度を高める必要があります。すでに過給機で吸入空気速度はかなり高いので,どちらも使えません。このため点火プラグ数を2個にしました。
    プラグが2個になると,プラグからエンドガスまでの距離が30%くらい短くなり,短時間の燃焼が可能になります。

    ●プラグが2個になると
    4弁で2個のプラグを配置すると,弁面積が大きく取れません。このため3弁(吸気2,排気1)にしました。3弁にすると,弁のトータル面積が4弁より小さくなりますが,過給を使い,吸入空気速度を高めました。

    ●過給機
    スーパ・チャージャには,圧力をあまり高めないルーツ式と加圧するリショルム(スクリュー)式がありますが,吸入空気流速を稼ぐためには,リショルム式を選択しました。

    では,スペースの狭いVバンクに過給機を入れないとどうなるでしょうか? この場合,排気系がVバンク内に入り,耐熱の問題があります。またVバンクの外側にターボ・チャージャを配置すると,吸気管の長さが長くなり,レスポンスが悪化します。

    最良の選択は,過給機をVバンク内に配置し,水冷インタークーラをエンジン・インテークと一体化させることです。こうすれば,吸気管長さは短くなり,エンジンレスポンスを向上できます。

    問題は,エンジンのヘッド回りに過給機と水冷インタークーラが来てしまうことです。このスペースを確保するため,ヘッドに2本のカムシャフトが来るDOHCは採用できませんでした。

    DOHCでは容易な可変動弁(VVTなど)が,SOHCでは実現できなくなりました(たいへん無理をすればできますが)。可変動弁の主目的は,低回転と高回転で吸排気バルブのオーバラップ量を変更できることです。つまり低回転では,オーバラップ量を少なくし,燃焼を安定させ燃費を稼ぎ,高回転ではオーバラップ量を多くして,慣性吸気量を稼ぐことです。

    過給機を使うので,慣性吸気は不要です。また低回転での燃費改善も不要なエンジンなので,DOHCは必要ではありません(もちろんDOHCが望ましいが)。

    ご参考になれば幸いです

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