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「3.0LのNA270ps、MIVECの咆哮を聞け!!」激速FFセダン、ディアマンテ30Mのキレた走り!【ManiaxCars】

掲載 更新 28
「3.0LのNA270ps、MIVECの咆哮を聞け!!」激速FFセダン、ディアマンテ30Mのキレた走り!【ManiaxCars】

2年半しか生産されなかった希少モデル

ミツビシはディアマンテに二物を与えた!

「3.0LのNA270ps、MIVECの咆哮を聞け!!」激速FFセダン、ディアマンテ30Mのキレた走り!【ManiaxCars】

『30M』という実に分かりにくいグレード名に加え、1コ下には『30R』を名乗るいかにも強そう&速そうなグレードがあるから、ただの最上級モデルと思われがち。

けど、この30Mこそミツビシ史上唯一となるMIVEC仕様の6G72を載せる正真正銘のスポーツセダンなのだ。クラウンならアスリート、セドリック/グロリアならグランツーリスモに相当すると言えば、イメージもつかみやすいだろうか。

登場は1995年1月。2代目ディアマンテは30M/同SEを筆頭に、6G72型MIVECなしDOHC(230ps)の30R/同SE、6G73型2.5LV6DOHC(200ps)の25V/同SE、6G73型リーンバーン仕様SOHC(175ps)の25S/25Eという8グレードで展開。ミッションは25S/25EがINVECS-II4速AT、それ以外にはFF車世界初の同5速ATが組み合わされた。

SOHC12バルブに始まり、SOHC24バルブ、DOHC24バルブ、その派生として同MIVEC仕様とGDI仕様、そしてDOHC+ツインターボ…と幅広いラインナップを誇った6G72。30Mのエンジンルームに収まるMIVEC仕様は、GDI仕様と並んで2代目ディアマンテにしか搭載されず、結果的に専用エンジンとなった。実力的には280psを達成できたはずなのにカタログ値270psとされたのは、ツインターボエンジン搭載のGTOに忖度したからに他ならない。

ダッシュボードの位置が高く、心地よい囲まれ感を覚える運転席周り。カタログにはひと言も書いてないが、それによってスポーティな雰囲気を演出しているとすれば、ミツビシは相当な確信犯だ。メーターは視認性に優れるハイコントラストタイプが採用され、イグニッションオンでインジケーター類→スピード&タコメーター指針→水温&燃料計指針→文字盤の順に点灯する。

クッションストローク性能を高め、走行時の振動吸収性を向上させた前席。運転席はスライドとリクライニングだけでなく、座面の高さも前後別々に電動調整できる。

後席はグレードを問わず、上下調整式のヘッドレストを装備。センターアームレストにはシークレットボックスも用意されている。

センターコンソール後端に設けられたフロアコンソールボックス。前方のボタンを押すとリッドが左右に開く凝ったギミックが採用される。

幅、奥行きともに余裕があり、開口部の大きさもあって極めて実用的なトランクスペース。フロア下には小物を収納しておけるボックスが、後席センターアームレスト部にはトランクスルー機能が備わるなどユーティリティを高めている。

BBS製が標準装備される最上級グレード、30M-SE以外の3Lモデルが履くメッシュタイプの純正16インチアルミホイール。タイヤは標準より1サイズ幅が広い225/60R16のスタッドレス、ガーデックスK2 F700が組み合わされていた。

ともかく30Mでしか味わえない6G72のMIVEC仕様。もともと低速トルク型エンジンで1速をローギヤード化した5速ATとのマッチングもよく、発進から力強い。不用意にアクセルペダルを踏み込むと、頭をカクンと後ろに持っていかれるほどだ。流れに合わせて走っていても漲るトルク感が伝わってくる。が、それは表向きの姿ということを直後に知ることになる。

ATセレクターレバーを左に倒してマニュアルモードを選び、1速からのフル加速を試みる。3Lの排気量を後ろ盾にしたトルクは2500rpmも回ってれば十分だけど、そのトルクを持続したままタコメーターの針が踊るように駆け上がっていく。

さらに、ハイカムに切り替わったであろう5000rpmから明確にパワーを盛り上げつつ、レッドゾーンが始まる7000rpmまでシャープに吹け上がるのだ。2速3速でも同じ。というか、マジで速い! 音やフィーリングもかなりスポーティだし。

考えてみたら、3.0L NAで270psというのはNSX前期型に搭載されたC30Aの280psに次ぐもの。さらに言えば、トヨタ2JZ-GEやニッサンVG30DEの230psを大幅に上回るスペックで、本来ならスポーツカーに搭載されてもおかしくなかったエンジンなのだ。

当時のミツビシのスポーツカーと言えばGTOだけど、すでに6G72ツインターボ仕様が存在したためMIVEC仕様の搭載が見送られ、最高出力のカタログ値も10ps低い270psとされたのは有名な話。6G72MIVEC仕様は日の目を見なかったけど、だからこそディアマンテ30Mの存在感が際立つのも、また事実なのだ。

■SPECIFICATIONS

車両型式:F36A

全長×全幅×全高:4785×1785×1435mm

ホイールベース:2720mm

トレッド(F/R):1545/1535mm

車両重量:1510kg

エンジン型式:6G72

エンジン形式:V6DOHC MIVEC

ボア×ストローク:φ91.1×76.0mm

排気量:2972cc 圧縮比:10.0:1

最高出力:270ps/7000rpm

最大トルク:30.7kgm/4500rpm

トランスミッション:5速AT

サスペンション形式:FRマルチリンク

ブレーキ:FRベンチレーテッドディスク

タイヤサイズ:FR215/60R16

TEXT&PHOTO:廣嶋健太郎(Kentaro HIROSHIMA)

●取材協力:カロシェ TEL:027-388-2059

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みんなのコメント

28件
  • 三菱の車は何気にパワーがあったりするから今更驚く
  • エンジンに車体が追い付いていけてない車だったね
    でも良い車だったよ
※コメントは個人の見解であり、記事提供社と関係はありません。

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