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間違いなく面白い154ps アバルト500eへ試乗 毎日を笑顔にするホットなBEV 後編

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間違いなく面白い154ps アバルト500eへ試乗 毎日を笑顔にするホットなBEV 後編

サーキットが場違いだとは感じないBEV

右足へ力を込めてコースイン。アバルト500eは、内燃エンジンで走るアバルト695ほどエネルギッシュではない。チューニング度合いもさほど高いとは感じないが、少なくとも多くのバッテリーEV(BEV)とは異なり、サーキットが場違いだとも感じられない。

【画像】間違いなく面白い154ps アバルト500e 内燃エンジンのアバルト595 電動ミニも 全118枚

積極的に運転しても、パワートレインの温度が上昇してセーブモードに入ることはない様子。絶対的な加速力はそこまで高いわけではないものの、爽快な動力性能を引き出せ、笑顔でいられる。

695と比較して、ステアリングホイールの操舵感は軽め。レシオは若干スローだが、正確性は高い。フロントタイヤの反応はシャープで、ターンインはより鋭い。最終的にはアンダーステアへ転じるものの、限界領域は高められている。

ブレーキも強力。スコーピオン・トラック(サーキット)と名付けられたサーキット向けのモードを選択すると、回生ブレーキの介入が制限される。貴重な運動エネルギーは、専らディスクブレーキが熱に変換する。

加速を続けても、スピードが増してく印象は強くない。変速を伴わない、シングルスピードのトランスミッションが影響しているのだと思う。相対的に695より速いのかもしれないが、体感的にはそう感じにくい。

エキサイティングではないにしろ、面白いことは間違いない。存分に楽しむと、航続距離は80km程度に縮まるようだ。

快適性と運転の楽しさとの絶妙なバランス

乗り心地の硬い695と異なり、アバルト500eの強みが一般道との親和性。カーブが連続する区間を気持ち良く攻め込め、正確な操縦性で狙ったラインをトレースしやすい。シャシーからの情報が濃く、ドライバーは一体感を抱きやすい。

加えて、乗り心地が大幅に改善されている。試乗車にはオプションの18インチ・アルミホイールが履かされていたが、適度なコシがありつつ強い衝撃の角は丸められ、洗練された印象。695なら、80kmも一般道を走れば疲れてしまうところだと思う。

普段使いを躊躇させない快適性と、運転の楽しさとの絶妙なバランスは、フォルクスワーゲンのGTIモデルにも通じる。痛快で没入するようなホットハッチではないものの、チャレンジングな道を目指したくなる。その道中も、快適に過ごせる。

しばらく運転した後、サウンドジェネレータはオフにした。人工的なノイズは、長時間聞いていると単調に思えてくる。アバルト500eを路肩に止め、タッチモニターのメニューを掘り下げれば、静かなBEVらしい走りも楽しめる。

ただし、その印象はそれ以外のBEVへ近いことも否定できないだろう。加速は素早く反応は瞬間的なものの、フォルクスワーゲンID.3とも遠からず。アバルトの精神が注入されても、電動パワートレインの味わいを豊かにすることは難しいようだ。

ランドレー・スタイルのカブリオも選べる

ドライブモードには、一般道を前提としたスコーピオン・ストリート・モードも用意されている。これは、日常的なシーンでアバルト500eを運転するのに適した、デフォルト設定。むしろこのクルマは、市街地との相性が極めて優れる。

もう1つ選べるモードが、ツーリスモ。航続距離を伸ばすため最高出力が制限され、最高速度も低くなる。

一般道を気ままに約3時間走らせた結果、今回は1度の充電で約195km走れる計算となった。実容量で37.3kWhと小さめの駆動用バッテリーなことを考えれば、悪くない数字といえる。より穏やかに運転するであろう日常での、実用性は低くない。

ちなみに試乗にお借りしたアバルト500eは、英国では2段階選べるトリムグレードの1つ、ツーリスモ。ベースグレードより4000ポンド(約64万円)お高いが、装備がかなり充実するため費用対効果は高いといえる。

18インチ・ホイールにアルカンターラ内装のほか、シートヒーター、パーキングセンサー、バックカメラ、パノラミック・ガラスルーフなどが備わる。筆者が選ぶなら、ツーリスモにすると思う。

フィアット500eと同様に、アバルトにも固定ルーフの3ドア・ハッチバックに加えて、2ドアのカブリオレも設定される。3000ポンド(約48万円)の上乗せになるが、サイドにフレームが残るランドレー・スタイルの開放感を楽しめる。車重は25kg増える。

カブリオレにも試乗させていただいたが、ハッチバックと比較して、サスペンションは僅かに柔らかく感じられた。しかし技術者に確認したところ、同じ設定だという。

毎日を笑顔にしてくれる小さなBEV

アバルト500eの印象をヒトコトでまとめるなら、「面白い」だろう。スタイリングは非常に好印象で、実際に運転してみても訴求力は高い。毎日を笑顔にしてくれる、小さなBEVだと思う。

反面、内燃エンジン時代の基準では、本物のホットハッチだと呼びにくいことも事実。ドライバー側の意識を、改める必要性があるのかもしれない。人工サウンドでそこに一石を投じたアバルトも、解決すべき課題があると理解しているのだと思う。

アバルト500e ツーリスモ(欧州仕様)のスペック

英国価格:3万8195ポンド(約615万円)
全長:3631mm
全幅:1683mm
全高:1529mm
最高速度:154km/h
0-100km/h加速:7.0秒
航続距離:264km
電費:5.8km/kWh
CO2排出量:−g/km
車両重量:1410kg
パワートレイン:AC永久磁石同期モーター
駆動用バッテリー:37.3kW
急速充電能力:85kW(DC)
最高出力:154ps
最大トルク:23.8kg-m(システム総合)
ギアボックス:シングルスピード

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みんなのコメント

4件
  • それにしても600万超えはメチャクチャなプライス。
    しかも電池容量40kwh以下は少なすぎる。
    CAFE対策として生まれた車。こんなのばっかだよね。
  • 全部一色でおもちゃみたい。
※コメントは個人の見解であり、記事提供社と関係はありません。

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