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屈託も忖度もナシ! 英編集部が7台を本音対談 2024年の欧州カー・オブ・ザ・イヤー候補たち(1)

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屈託も忖度もナシ! 英編集部が7台を本音対談 2024年の欧州カー・オブ・ザ・イヤー候補たち(1)

2024年の欧州COTY候補へ選ばれた7台は?

今回の比較試乗は、AUTOCARがクルマを選んだわけではない。英国編集部が7台を用意するなら、BYDシールとホンダCR-V、キアEV9、ルーシッド・エア、ルノー・セニック E-テック、トヨタ・プリウス、フォルクスワーゲンID.7という顔ぶれになるだろう。

【画像】2024年の欧州カー・オブ・ザ・イヤー候補 BMW i5にトヨタC-HR、ボルボEX30ほか 全204枚

しかし、凍える2月の早朝に並んだ7台は、シールとEV9、セニック E-テックの他に、BMW i5とトヨタC-HR、ボルボEX30、プジョーE-3008という構成。これは、2024年の欧州カー・オブ・ザ・イヤー(COTY)のノミネート車両だ。

欧州COTYの候補は、各審査員が前年に運転した新モデルの中で、特に優れていると思う7台をチョイス。それを集計し、得票の多い7台へ絞るという手順で決まる。

AUTOCARも、1票を投じる権利が与えられている。欧州22か国から寄せられる58票の一角をなすにすぎないが、この選出へ関われることは誇らしい。

2024年の審査員が選んだ欧州COTYの候補は、いずれも優れた内容を備えるが、1番の強みとは? そこで今日は先入観を抜きに、英国編集部の独断で評価してみようと思う。これをお読みになる頃には、正式に2024年のベストが決定しているはずだが。

マツダCX-60やVW ID.7も可能性はあった

欧州COTYの候補車両となるには、新モデルであることが必要。フェイスリフトは対象外で、例えば、サルーンの翌年に追加されたステーションワゴンも、候補になれない。

評価基準は「全般的なデザインと快適性、安全性、経済性、操縦性と全般的な走行性能、動力性能、機能性、環境負荷、ドライバーの満足度、価格」と幅広い。技術的な革新性と、コストパフォーマンスも重視される。しっかり、実際の市場を向いている。

今回の比較試乗で意見を交わしたのは、同僚のマット・ソーンダース(以下:MS)と、筆者、マーク・ティショー(MT)の2人。ちなみに自分は、2024年の欧州COTYでは審査員の1人としてご指名いただいている。

フリーの寄稿者、アンドリュー・フランケルとヴィッキー・パロットにも、ご意見番として加わってもらった。それでは早速、屈託も忖度もない、AUTOCARの評価をお読みいただこう。

MS:「ぱっと見は、バリエーションがかなり豊かですね。トラディショナルなサルーンが2台に、大小のSUVとクロスオーバー。面白いラインナップだと思います。個人的には、キアEV9が含まれたことがうれしい」

「ルノーにも期待したい。わたしなら、BMW i5ではなく、フォルクスワーゲンID.7を選んだでしょう。フィスカー・オーシャンとテスラ・モデル3も加えたいところですが、トヨタC-HRも同じくらい新鮮なモデルです」

「エンジンが主力の時代なら、マツダCX-60のディーゼルにもチャンスがあったと思います。プジョーE-3008は、得点を伸ばすのではないでしょうか」

コスパと走りに優れるセニック E-テック

MT:「プジョーE-3008は新しすぎて、今回の比較試乗には間に合いませんでした。パリ郊外のモルトフォンテーヌで開かれた、審査員全員に対するプレゼンテーションにも。フォトショップの力で、集合写真には加わっていますが」

MS:「短時間に、この6台を揃えたのは見事ですよ。では、ルノー・セニック E-テックとEV9の比較から始めましょう。デザインは結構似ているように思います。サイズは、セニック E-テックの方がだいぶ小さいですが」

「始めは、ボルボEX30のスタイリングが、ベストではないかと思っていました。でも、この2台にも独自の主張があります」

「価格面では、セニック E-テックが最も高評価となるでしょう。どちらも車内空間は広く、パッケージングに優れていますが、インテリアの機能で革新性を感じるのはこちらです。内装の素材や品質、仕上げには、少し惜しい部分もありますが」

「走りもイイ。乗り心地は滑らかで流れるよう。しかも、ソフトすぎない。操縦系は軽く正確。前輪駆動だと実感する場面もありますが、公道ではかなり速いですね」

「日産アリアとコンポーネントを共有しつつ、ルノーが施した動的な仕上げには感銘を受けました。アリアには、こんなに洗練された印象はありませんから」

「わたしが選ぶなら、エントリーグレードの小さなホイール。エスプリ・アルピーヌは、乗り心地が僅かに良くありません。電費効率にも影響がありそうです」

家族のように親しみやすいEV9

MT:「自分はセニック E-テックとE-3008で迷った結果、前者を欧州COTYの候補へ残しました。第一印象で、乗りやすいと感じたんです。シルバーストン周辺の一般道では、エスプリ・アルピーヌではないグレードの乗り心地も良かった」

「今回は、E-3008を直接比較できないのが残念。英国の一般道で試せず、気になる要素を確認できませんでした」

「EV9のドライビング体験には、良し悪しが入り交じります。ツインモーターの英国価格が8万ポンド(約1424万円)へ迫ることには、納得しにくい。でも、今回初めて運転したエントリーグレードなら、約6万5000ポンド(約1209万円)です」

「この価格なら、違和感を得にくい。内装素材やデザインの雰囲気が、その他のキアと同じだという事実にも、いい訳が不要になります。実用的で興味深い。本当にリラックスして乗れるSUVだと、理解できますね」

MS:「ほぼ同感ですね。シングルモーター版は、ツインモーター版よりエネルギー効率も若干優れるようです。車重が軽く、乗り心地も少し良い」

「パワー不足を心配しましたが、一般道では気になりませんでした。大きなファミリーSUVとして、シンプルで、家族のように親しみやすい。評価に値しますよ」

この続きは、2024年の欧州カー・オブ・ザ・イヤー候補たち(2)にて。

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みんなのコメント

2件
  • 葛葉恭次
    タイトルは日本のカー・オブ・ザ・イヤーでは忖度まみれなことをイジっとるん?
  • wan********
    プリウスでしょ、NO1は、燃費、完成度、走り、、、ただ、PHVは770万円とか、価格がね。
※コメントは個人の見解であり、記事提供社と関係はありません。

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