形からは想像できない走りをするワゴンが日本にはあった!
残念ながら現在の国産モデルのラインアップではかなり少数派となってしまったステーションワゴン。たしかに荷物も人も載せられるミニバンやSUVの方が日常の使い勝手は上というのもわからなくはない。
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しかし、セダンの派生モデルも少なくないステーションワゴンでは、その素性の良さを活かした俊足モデルが存在するという点は、ミニバンやSUVよりもリードしているとも言えるだろう。そこで今回は、過去に存在した激速国産ステーションワゴンを振り返ってみたい。
1)スバル・レガシィツーリングワゴン
日本を代表する俊足ワゴンとして外すことができないのが1989年に初代モデルが登場したレガシィツーリングワゴンだろう。先代のレオーネにもツーリングワゴンは存在し、1.8リッターターボエンジンを搭載した仕様も存在していたが、それをより確固たるものにしたのがレガシィツーリングワゴンであった。
レオーネ時代は135馬力であったパワーはEJ20ターボを搭載したGTグレードで220馬力(MT車)まで高められ、スポーツカー顔負けの動力性能を発揮したのだ。また2代目のマイナーチェンジ時に追加されたGT-BのMT車は2リッタークラスの量産国産ワゴンとして初の280馬力を達成したモデルでもあった。
その後、レガシィツーリングワゴンは代を重ね、現在ではレヴォーグが実質的な後継車種として俊足ステーションワゴンのポジションを担っている。
2)日産ステージア
1996年にスカイライン系のプラットフォームを使用して誕生したステージアは、パワートレインもスカイラインと共通のものを採用。RB25DET型エンジンを搭載したモデルは235馬力(のちに280馬力に改良)を発生していた。
しかし、ステージアの俊足モデルと言えば何といっても260RSだろう。オーテックジャパンが手掛けたこのモデルはR33型スカイラインGT-Rのパワートレインをそのまま移植したもので、スカイラインGT-Rワゴンとも言えるもの。限定モデルと思われがちだがじつはカタログモデルで、2代目にフルモデルチェンジするまで販売されていた。
そして2001年に登場した2代目モデルもVQ25DETを搭載するターボモデル(前期型のみ)をはじめ、オーテックジャパンがリリースしたVQ35DE+6速MTというスペシャルな組み合わせのアクシス350Sといったスポーティ仕様が存在していたのである。
3)トヨタ・マークIIブリット
トヨタの名機と言われる直列6気筒2.5リッターターボの1JZ-GTE型エンジンは、マークII3兄弟やクラウン、ソアラ、スープラといったモデルに搭載され、チューニングのベースとしても未だに高い評価を集めている。
そんな1JZ-GTE型エンジンを最後まで搭載していたモデルがステーションワゴンであるマークIIブリットだったのである。
110系マークIIをベースにステーションワゴン化されたブリットであるが、ベースとなった110系マークIIは2004年に後継車種のマークXへバトンタッチ。その際、ステーションワゴンが存在しなかったためブリットのみ継続販売が続けられたのだ。
残念ながらMTの設定はなかったが、兄弟車のマークIIにはMT車の設定があったため、比較的MT換装のハードルが低いこともあり、実際に換装済の車両をみることもできる。
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これが一昔前の「水も漏らさぬミニバンラインナップ」、
今の「水も漏らさぬSUVラインナップ」になる。