三菱 eKクロススペース 「背の高い個性派軽」の専門家レビュー ※掲載内容は執筆日時点の情報です。

背の高い個性派軽

2023.1.11

年式

2020年3月〜モデル

総評

よくできたスーパーハイトワゴンだと思います。そのなかで、三菱らしい個性際立つデザインが特徴。顔つきが好みなら選んで後悔なし。いっぽうで顔つきが好みでなければ、他の兄弟車を選びましょう。

満足している点

アクティブなイメージのある個性的なデザインとクラスナンバーワンを誇る居住スペースの広さ。

不満な点

フロントデザインに関しては「ちょっと個性的すぎる」という人もいるかもしれませんね。とはいえ、その時はメカニズムを共用する「eKスペース」や日産「デイズ」を選択肢に加えるといいかもしれません。もうすぐ発売予定の「デリカミニ」も気になる存在！

デザイン

4

三菱らしい顔つきで、個性あふれんばかり。弟分であるeKクロスと共通テイストで、さらにいえばデリカD:5など三菱の主力モデルと共通の顔つきになっています。無骨な雰囲気もあって好みが分かれるところだとは思いますが、嫌ならデザイン違いの兄弟車である「eKスペース」を買えばいいだけのこと。この個性が気に入ったら“買い”ですね。個人的には、今年（2023年）発売予定となっていて“もう1台”のデザイン違いの兄弟車となる「デリカミニ」も気になるところです。

走行性能

3

スーパーハイトワゴンの中でも比較的設計が新しいこともあって、全方位でよくできています。高速走行や旋回中の安定感もスーパーハイトワゴンとしてはなかなかいいですね。オススメは「T」もしくは「Tプレミアム」。なぜかといえば、ターボエンジンの搭載で加速に余裕が増すからです。発進や合流で力強く、運転が疲れにくいですよ。

乗り心地

3

乗り心地に関してもライバルに対して負けていません。どうやら日産主導で共同開発したプラットフォームも出来がいいようで、乗っていると剛性感が高いことを実感。そのおかげで路面の段差などを超えたときの衝撃もしなやかに吸収してくれます。言うまでもないですが、後席スペースの圧倒的な広さ（ライバル勢より広い！）もさすがですね。

積載性

3

後席を最後部へスライドした際の荷室の前後長は、同じクラスの中ではホンダ「N-BOX」に次いで2番手（基本設計が同じ日産「ルークス」と同じ広さ）。後席や左右独立でスライド＆折り畳みができるのはライバルと同様だが、後席格納時の前後長はクラスナンバーワンを誇ります。

燃費

4

FFモデルのWLTCモード燃費は自然吸気エンジンで20.9km/L、ターボエンジンでも19.2km/Lと立派。注目したいのは自然吸気エンジンとターボエンジンの差が極めて小さいことではないでしょうか。スーパーハイトワゴンは軽自動車としては車両重量が重めなので、パワーにゆとりのあるターボエンジンが意外に効率よく走れるからです。

価格

3

ベーシックグレード「M」の価格は165万550円。しかし実際に買うとなると11万5500円のアップで助手席側の電動スライドドア、オートエアコン、非接触式キー、そしてアルミホイールなどが加わる「G」のほうがコスパが高いですね。筆者オススメはターボエンジン搭載の「T」ですが、200万7500円と価格はちょっと高め……。