BMW M2 クーペ 「人生最高の相棒！ただし、乗り手を選ぶ玄人スポーツカー。」のユーザーレビュー

人生最高の相棒！ただし、乗り手を選ぶ玄人スポーツカー。

2016.4.30

総評

今の僕からするとM2は～幼き時によく一緒に遊び、月日が経ち、尊敬できる大人の女性となった近所のお姉さん～って感じです。

なんか見たことあるけど、一味違う
出るところは出る、締めるとこは締まったグラマラスで美しいエクステリア
いざ乗り込んでみると、馴染みの1シリーズを洗練させたインテリア
MR車にも勝るとも劣らないスイートなハンドリング
後輪だけに注がれる370馬力のパワーを自分の腕で手懐けなければならない。車からのアシストもなく
まるで、「〇〇くんならこのくらい、できるよね？」とでも言われるよな
でも、もしも本当に危なくなったときにはやっぱり助けてくれます
このM2には、どうも感性をそそる魅力があるようです
「この車に相応しい男になりたい！」運転中はアドレナリンが止まりませんでした
M2と対等な関係が築けた時、車好きな僕としては本当に幸せな人生だったと言うことができます
ちょっと無理をしてでも30前半までには乗っておきたい。精神的にも肉体的にもね
今から腕を磨いても、その歳になって、やっと本来の良さを引き出せるかなぐらいの超本格的なスポーツカーです。

近年のMカーと違い、車がドライバーと歩調を合わせるのではなく、自分のスキルを磨くことで、車と対等に渡り合える。そして、車を完全にコントロール下に置けるように成長した時、まるで自分の手足のように動く、まさに人生の相棒となるでしょう。そんな車に初めて出会いました。

満足している点

○この上ないハンドリング
　ショートホイールベースにM4の足回りを移植したことが効いています。本当にできの良いFR車というのは、まるでMRのような動きをするんですね。ミリ単位で次のコーナーにノーズを入れられる、そんな感じでした。

○十分な動力性能
　馬力370 トルク51 の3Lストレート6です。1.5トンの軽い車重では、まるで飛んでいきそうな感覚を受けました。ハイパワーでライトウェイト、本当にじゃじゃ馬ですね。
0-100の体感としては、AUDI RS7と遜色ないかと。感性に訴えかける速さとして、これ以上の車はないです。

○シルキーシックス
　レブに向かって滑らかに回転が上がっていくエンジン。音はNA時代のものとは違いますが、十分にシルキーシックスと呼ぶことができるでしょう。N20エンジンの負荷なし時より、2速のM2のほうが針が速い（笑）まるで、高級車にあるイグニッション時のニードルスウィープ。あの速さです。速すぎてシフトアップしそこなったorz

○俊敏性とスタビリティの両立
　ワイドトレッド化もあり、スタビリティは相当高いです。sports+かなり攻め込んでもリアが流れる感覚は皆無。ロールもよく抑えられています。車重からくるどっしり感が無いくせに、何故かタイヤが路面を掴んで離さない感覚があります。不思議な感じ。
　基本的には安心感はあります。しかし、運転していて何か怖い。重量バランスが良いせいか、全ての動き（ロール、ピッチ、ヨー）が俊敏であり、自分の感覚が追いつかない。まさにレーシングカーって感じです。

○コンパクトなサイズ
　近年、ボディが肥大化（ラグジュアリー化？）する一方の自動車市場において、これは衝撃的ですね。E46 3シリーズほどの大きさしかないM2、日本の道を本気で楽しみたい人にはこれが限界なサイズでしょう。

○不要に電子制御がかからず、車本来の自然な状態に向き合える点
このM2、びっくりするほど電子制御の介入が遅い。他社はもちろんのことMカーであっても、こんなに介入がない車は初めてです。表現は悪いですが、車に飼いならされている気がしない。踏めば踏んだだけ、「本当の意味」で出る。FRは本来こんな動きをするんだなと学ばせて頂きました。


ささいなものたち
○乗り心地が良い
　こんなにスタビリティが高いのに、サスペンションが硬くないんです。KWあたりよりもしなやか、他社のハイエンドスポーツに比べてもかなりあたりが良いです。むしろ現行Eクラスなんか、敵ではないほどに・・・。ドライバーを不快にさせず、しかし車の俊敏性とスタビリティは両立させる・・・Mのマジックですね。

○リアビューがかっこいい
　M235i唯一の欠点は、リアがどうも腰高で潰れた感じがすること。しかし、M2はいいですね。左右オーバーフェンダーで広がった分、車全体のバランスが取れていて素直にカッコいい。

不満な点

×価格を抑えるためか、省くところは徹底的に省かれている点
　Mカーで770万～というプライスから考えれば必然だと思いますが、ベースが1シリーズということもあり、高級感はないですね。機能的にコクピットが構成されている、そんな感じです。
　シートベルトは送り出されてこないし、シートの調整幅もMsp1シリーズと同じ。（もちろんシート自体は格別ですが）バリアブルヘッドライトすらついていない。
　総じて、駆け抜ける喜びに関係しないところは全て省かれていますね。
　近年のメルセデス系内装が好きな人にはちょっと耐えられないかなー

×迫力のサウンド
　アフターファイヤー音が連発する排気音、とても気持ちいですね。
　しかし、この車で早朝の住宅街から出られるかというと・・・はて。ちょっと回すと歩行者が全員振り向くといっても過言ではないです。

×アドレナリンが出すぎる
　カタログに何度も登場する「アドレナリン」の言葉。そんな大したことはないだろうと思っていましたが、見事に裏切られました。運転中アドレナリンが出っぱなし、その後、夕飯がのどを通らなかった程です。
　この車はむしろそのくらいの運転スタイルが正しいと思います。ゆったり乗りたい人には完全に向いていません。M4　M6を買ったほうが幸せだと思います。

M2は乗り手を選ぶ車なので、これらの点はむしろメリットとなる人も多いと思います。（個人的にはシートベルトは手が届かん！）

デザイン

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走行性能

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乗り心地

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積載性

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燃費

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価格

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故障経験