現在位置: carview! > ニュース > 業界ニュース > ガチンコ勝負! ポルシェに対する新たな切り札 460馬力「BMW M2」はケイマンGTS 4.0に勝てるか?

ここから本文です

ガチンコ勝負! ポルシェに対する新たな切り札 460馬力「BMW M2」はケイマンGTS 4.0に勝てるか?

掲載 更新 12
ガチンコ勝負! ポルシェに対する新たな切り札 460馬力「BMW M2」はケイマンGTS 4.0に勝てるか?

BMW M2クーペ対ポルシェ ケイマンGTS 4.0:BMW M2はケイマンGTS 4.0に勝てるか?ニューBMW M2は、460馬力を発揮し、兄弟車であるM3とM4のテクノロジーを受け継いでいる。

460馬力のパワー、550Nmの最大トルク、0-100km/h加速4.1秒の圧倒的な加速性能、BMW M2である。もはや、新型最高級「2シリーズ」の性能に誰も太刀打ちできない・・・?

はい、これポルシェ製ボートです「Frauscher × Porsche 850 Fantom Air(フラウシャー×ポルシェ850ファントム エア)」新型マカンのEパワーユニットを使って作られたボートをドライブ!

しかし、数値に基づいて判断するなら、「2シリーズ」のすぐ隣には「ポルシェ ケイマンGTS 4.0」が迫ってくる。それは400馬力を発揮し、0-100km/hスプリントを3.8 秒で駆け抜ける強敵だ。

我々はここでカルテットを演じているのではない!真剣勝負だ。8速オートマチックトランスミッション、ドライバーズパッケージ、レーストラックパッケージを装着した新型「M2クーペ」と、オプションのセラミックブレーキシステムとPDKを装着した「ポルシェ ケイマンGTS 4.0」をコンチドロームテストサーキットで走らせた。果たして、どちらがタイムでもポイントでもトップに立ったのだろうか?

BMW M2はややトップヘビー

まずは両車のスペックを詳しく見てみよう。贅を尽くしたスタイルの新型「G87」であっても、BMWは古き良きMの慣習に従っている。エンジンは縦置き、駆動はリア、重量配分は残念ながらいつもどおりで、トップヘビーさは決して控えめとは言えない。全体として、「M2」はコンパクトな外形寸法にもかかわらず、ずっしりとしている。我々の秤によれば、舗装路での重量は1,750kgである。

BMWは、直列6気筒エンジンが生み出すパワーを、2基のモノスクロールターボチャージャーを経由して、よりワイドで大径のリアホイールに伝達する。スロットル操作を誤ると、いとも簡単にホイールはスピンしてタイヤスモークを上げることになる。

ポルシェ ケイマンは大幅に軽量化

「ケイマンGTS」におびえる。本当に今?まさか!我々のテストヒストリーでは、「718」のニックネームを持つこのMRポルシェは、すでに多くの(さらにパワフルな)Mモデルたちを置き去りにしており、「4.0 GTS」は恐れを知らずM2の前に立ち塞がる。

例えば、生粋のスポーツカーが持つバランスの取れたミッドエンジンのロジック、他のGTモデルでお馴染みの高回転型4リッター自然吸気エンジン、265のリアタイヤと均質なホイール荷重による粘りのあるトラクションのかかり方などだ。そして、BMWよりも300kg近く軽い車重は、より軽快だ。

サーキットでのフィーリングもまさにそうだ。よりダイレクトなステアリング、きめ細かなフィードバック、フロントの軽量化、コース修正に対するより繊細で正確な反応 。「ケイマン」は指先で感じながら操ることができ、ドライバーの意のままに即座に反応し、正確に旋回し、プログラムされた通りに挙動する。

BMW M2はより切り離された感じ

同じ運動でも、M2ではよりデカップリングが感じられる。これは、道路に対する着座位置がかなり高いことから始まる。ポルシェのドライバーがカートを運転するのに対し、M2のドライバーはバスのように感じる。また、ワイドなカーブでのコーナリングでさえ、よりしっかりとコントロールされたポルシェよりもアンダーステアに陥る傾向がある。フルスロットルでは、「M2」の重厚なドライビングフィールはすぐに消える。

新型「M」は、タイヤの温度に関しては予想外に敏感だ。そのためBMWは、サーキットでの楽しみのために特別な(2.1バールの低い)タイヤ空気圧比を推奨している。同時に「2シリーズ」は、穏やかにウォームアップラップを走ると、それに見合った快適なトレッド温度と最適なグリップを発揮する。このようなコンディションでは、ベストタイムと最高得点を獲得することが可能だ。

ポルシェのブレーキはより正確

ミックスタイヤは効果的で、スタビリティコントロールを解除した状態でも、クルマは緩やかなテールスイングに至るまで、ほとんどストレスを感じることなく、限界近くまで楽しむことができる。予測可能なターンイン挙動、十分な横方向のコントロール、そして膨大なトラクションによって、ケイマンのリアにぴったりと張り付く。「M」の60馬力のパワーアップとマルチアジャスタブルトラクションコントロールは、コーナーの立ち上がりでポルシェからコンマ数秒を引き離すのに大いに役立つ。

よりコントロールしやすいブレーキと高いコーナリング性能により、「ケイマン」はわずかに差を広げたものの、テストラップ終了時には2台はわずかコンマ4秒ほどの差に。

グリップを失ってM2はスリップする

数周すると、M2のグリップは著しく低下する。この時点で、Mシステムは"別物"になる。ドライバーはアンダーステアと強大なパワーオーバーステアのバランスを取らなければならないが、強大なトルク出力(ポルシェよりはるかにコントロールしにくいパワー)では容易ではない。

何度も何度も、「M2」はカーブでの荷重変化に反応して顕著な旋回インパルスを発生させるか、スロットルコマンドに熱心に反応しすぎて駆動輪がスリップする。慰め: コーナリングがもっと華麗で簡単な車は、今のところ他にないだろう。やり方さえわかれば、とても楽しい。

ケイマンエンジンは培われた奔放さ

BMWの素朴な形のパワープロポーションは、「ケイマン」の魅惑的なほど本格的で、金切り声を上げる6気筒エンジンとはまったく異質だ。この洗練された、パワフルで機械的に奔放なマシンは、弾力的でリニアな方法で馬力を発揮し、オーバーランと負荷要求を数百分の1秒の範囲で分離し、レブカウンターで8000のマークまで運転されることに満足し、「M2」の直列エンジンよりもさらに喜んでオートマチックと協働する。

ここで、オートマチックは時折(遅くとも頂点で)高すぎるギアを選択する。これによってスピードが落ちることはほとんどないが、主観的にはいつも少しぐったりした感じがする。

BMW M2対ポルシェ ケイマンGTS 4.0

それでは価格に話を移そう: BMW M2は75,400ユーロ(約1,200万円)から購入可能で、テストに関連するすべてのエクストラを加えると89,900ユーロ(約1,430万円)になる。つまり、ミュンヘン製モデルが今回の比較ではお買い得ということになる。ポルシェはベース価格でさえ90,958ユーロ(約1,450万円)と高いからだ。我々がテストした718ケイマンGTS 4.0は、なんと107,149ユーロ(約1,710万円)である。

結論: 明らかに、「M2」の60馬力のパワー差は、300kg近い贅肉の中で蒸発してしまう。いずれにせよスピードの点ではポルシェを上回ることはできない。それ以上に、「ケイマン」はより正確に走り、その煌めくパワーをよりよく活用し、より生き生きと感じる。明らかな勝利だ。

Text: Jan Horn and Mirko Menke Photo: Christian Bittmann / AUTO BILD

【キャンペーン】マイカー・車検月の登録でガソリン・軽油7円/L引きクーポンが全員貰える!

こんな記事も読まれています

自動車保険チェックしてドキッ! 「搭乗者傷害」に入ってない! これってまずくないの?
自動車保険チェックしてドキッ! 「搭乗者傷害」に入ってない! これってまずくないの?
ベストカーWeb
素敵なリバー・リゾートに潜むスカンクの罠!? 「ルート66」から寄り道してラフリンの街へ【ルート66旅_50】
素敵なリバー・リゾートに潜むスカンクの罠!? 「ルート66」から寄り道してラフリンの街へ【ルート66旅_50】
Auto Messe Web
小暮卓史「今までに無いくらい緊張」。元嶋佑弥「ぶっちぎりで勝ちたい」【第2戦GT300予選会見】
小暮卓史「今までに無いくらい緊張」。元嶋佑弥「ぶっちぎりで勝ちたい」【第2戦GT300予選会見】
AUTOSPORT web
アメリカ議会の超党派議員らがリバティ・メディアに書簡を送る。F1のアンドレッティ参戦拒否に懸念を表明
アメリカ議会の超党派議員らがリバティ・メディアに書簡を送る。F1のアンドレッティ参戦拒否に懸念を表明
AUTOSPORT web
自身初PPの太田格之進「これからシビックの強みを出していくのが楽しみ」【第2戦GT500予選会見】
自身初PPの太田格之進「これからシビックの強みを出していくのが楽しみ」【第2戦GT500予選会見】
AUTOSPORT web
ニッサン開発陣が語る2024年型Z NISMO GT500の狙い「姿勢変化への安定したダウンフォース」
ニッサン開発陣が語る2024年型Z NISMO GT500の狙い「姿勢変化への安定したダウンフォース」
AUTOSPORT web
高水準ではないが、低水準でもないぞ! オモダE5 個性の薄い容姿 不満のない走り 強者の好敵手に?
高水準ではないが、低水準でもないぞ! オモダE5 個性の薄い容姿 不満のない走り 強者の好敵手に?
AUTOCAR JAPAN
愛車11台中6台が2シーター! なぜ僕がスポーツカーを複数台所有するのか理由と愛車を紹介しよう【KEEP ON RACING】
愛車11台中6台が2シーター! なぜ僕がスポーツカーを複数台所有するのか理由と愛車を紹介しよう【KEEP ON RACING】
Auto Messe Web
珍光景! 道路標識「高さ制限」怒涛の6枚横並び 激しく主張もぶつけられている?
珍光景! 道路標識「高さ制限」怒涛の6枚横並び 激しく主張もぶつけられている?
乗りものニュース
圧巻ペースで”宿題”も見事クリア! 88号車JLOCの元嶋「最後まで楽しんで走れた」
圧巻ペースで”宿題”も見事クリア! 88号車JLOCの元嶋「最後まで楽しんで走れた」
motorsport.com 日本版
アルピーヌ、マイアミのアップデートでついに最低重量クリアか。「予想以上に早く解決できた」
アルピーヌ、マイアミのアップデートでついに最低重量クリアか。「予想以上に早く解決できた」
motorsport.com 日本版
新型シビック初ポールポジション。開幕戦0周リタイアのAstemoが雪辱【第2戦GT500予選レポート】
新型シビック初ポールポジション。開幕戦0周リタイアのAstemoが雪辱【第2戦GT500予選レポート】
AUTOSPORT web
ゴールデンウィークのスーパーGT富士、前年比10%増の88,400人が来場。DJ KOOら豪華ゲストも来場……GTA坂東代表も「感銘を受けた」
ゴールデンウィークのスーパーGT富士、前年比10%増の88,400人が来場。DJ KOOら豪華ゲストも来場……GTA坂東代表も「感銘を受けた」
motorsport.com 日本版
GT3同士のタイムバトルを制したJLOCランボルギーニがコンマ5秒差のポール。ヨコハマがトップ3【第2戦GT300予選レポート】
GT3同士のタイムバトルを制したJLOCランボルギーニがコンマ5秒差のポール。ヨコハマがトップ3【第2戦GT300予選レポート】
AUTOSPORT web
MotoGPカザフスタンGPが洪水被害で延期。2024年後半戦での開催を目指し調整へ
MotoGPカザフスタンGPが洪水被害で延期。2024年後半戦での開催を目指し調整へ
AUTOSPORT web
【正式結果】2024年スーパーGT第2戦富士 公式予選
【正式結果】2024年スーパーGT第2戦富士 公式予選
AUTOSPORT web
【F1チームの戦い方:小松礼雄コラム第4回】スプリント後のセットアップ変更でリベンジ成功。完璧なレース運びのニコが入賞
【F1チームの戦い方:小松礼雄コラム第4回】スプリント後のセットアップ変更でリベンジ成功。完璧なレース運びのニコが入賞
AUTOSPORT web
52台が熱戦繰り広げた! 澤田龍征がジュニア連勝、津野熊凌大がシニア初優勝……スーパーGTドライバーも参戦|EXGEL MAX CHAMP第2戦
52台が熱戦繰り広げた! 澤田龍征がジュニア連勝、津野熊凌大がシニア初優勝……スーパーGTドライバーも参戦|EXGEL MAX CHAMP第2戦
motorsport.com 日本版

みんなのコメント

12件
※コメントは個人の見解であり、記事提供社と関係はありません。

この記事に出てきたクルマ

新車価格(税込)

958.0万円

新車見積りスタート

中古車本体価格

294.9938.0万円

中古車を検索
M2 クーペの車買取相場を調べる

査定を依頼する

メーカー
モデル
年式
走行距離

おすすめのニュース

愛車管理はマイカーページで!

登録してお得なクーポンを獲得しよう

マイカー登録をする

おすすめのニュース

おすすめをもっと見る

この記事に出てきたクルマ

新車価格(税込)

958.0万円

新車見積りスタート

中古車本体価格

294.9938.0万円

中古車を検索

あなたにおすすめのサービス

メーカー
モデル
年式
走行距離(km)

新車見積りサービス

店舗に行かずにお家でカンタン新車見積り。まずはネットで地域や希望車種を入力!

新車見積りサービス
都道府県
市区町村