ホンダS660、サーキット・一般道・ワインディングで徹底試乗
掲載 更新 carview! 文:吉田 匠/写真:篠原 晃一、市 健治(水色ボディ)
掲載 更新 carview! 文:吉田 匠/写真:篠原 晃一、市 健治(水色ボディ)
その理由は主にふたつあると考えられる。ひとつはミドエンジンというパワーユニット配置によるもので、S660の前後重量配分は45:55と、さほどテールヘヴィではないがフロントの軽い、好ましい数字を示している。しかもミドエンジンゆえに重量物の多くはホイールベース内に収まっているから、ノーズの動きは自然と軽くなる。一方、フロントエンジンのS800は、最後期のMタイプの一例で53.3:46.7と、フロントヘヴィの傾向にある。
S660の挙動が軽快な理由のふたつ目は、パワーステアリングにある。小型のミドエンジンといえども現代のクルマ、S660は電動パワーステアリングを備えている。しかもその操舵力が比較的軽めの設定であることも、レスポンスの軽快さに寄与しているといえる。それにこのパワーステアリング、軽めだけれど路面フィールをちゃんと伝えてくるのが好ましい。
というわけで、横浪スカイラインに躍り出たS660は、スロットルを閉じつつステアリングを切り込むと、ノーズが、というよりクルマ全体がスイッという感じで身軽にコーナーに飛び込んでいく。この、車重を意識させない身の軽さが、スポーツカーとしてのS660の大きな魅力なのは間違いない。
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