日本のファンも熱視線! ウワサの新型「インテグラ」に米で試乗。走りは? 日本導入は?
掲載 carview! 文:木村 好宏/写真:Kimura Office 98
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ホンダが1985年にベルノ店用に用意した「クイント」の後継機種として市場導入したスポーティセダン「インテグラ」は、1989年から発売された2代目が「バック・トゥー・フューチャー」の主役マイケル・J・フォックスに「かっこインテグラ」とダジャレを言わせて大きな話題となった。一方、北米ではアキュラブランドのスポーツコンパクトモデルとして1986年から市場導入されていた。
しかし、インテグラというネーミングは1994~2001年の間に販売されていた3世代目で消滅、その後はアキュラの他のモデルに合わせてアルファベットのモデル名となり「RSX」(2002~2006年)そして「ILX」(2013~2022年)と続いてきた。ところが昨年アキュラは「インテグラ」を復活させると発表、11月にはバーチャル発表会を開催、ネットでは拍手喝采で、市場も大きな期待を寄せていたのだ。そして今年6月から米国市場で販売が始まっている。
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発表時にはショッキングイエローの華々しいボディカラーで登場したインテグラだったが、ダークグレーメタリックの試乗車はむしろ落ち着いた大人の雰囲気を醸し出していた。
シビックと同じプラットフォームをもつインテグラのアウタースキンは写真のように全く異なるが、ボディサイズの差は誤差程度だ(全長で約5cm長く、全幅で約3cm幅広い)。とはいえアキュラ独自のペンタゴングリル(ただしクロームの縁取りはない)の効果もあるのか、2台が接近遭遇しても全く別のクルマに見える。
しかし、それはエクステリアに関しての話で、ドアを開けドライバーズシートに腰を下ろし、周囲を見回すとわずかにセンターコンソールのデザインが違う程度で、シビックとの近似性が目立ってくる。これは100万円近い差額を払ったオーナーは失望するだろう。
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試乗車はAスペックと呼ばれる6速MT仕様で、発売以来非常に人気が高く、プリオーダーではなんと70%に達したという。
フロントに横置き搭載されるエンジンは1.5L直列4気筒ターボ、DOHC 16V Vテック仕様で最高出力200ps、最大トルク260Nmを発生する。アメリカでは日本と同様にメーカーからのダイナミック性能の公式発表はないが、非公式に伝えられる情報によれば0-100km/h加速は7秒、最高速度は217km/hとされる。
インフォテイメントはドライバーの正面に10.2インチのデジタルメーター、ダッシュボード中央に9インチのタッチパネルがレイアウトされているが、その左側には機械式ボタンとダイヤルが用意されている。
厚いステアリング・スポークによって隠された場所にあるスターターボタンを押すと、思った以上に静かにエンジンが回り始める。横置きエンジンからリンケージで結ばれたシフトレバーは非常にダイレクトかつストロークも適切で、必要もないのにシフトしたくなるほどである。無用な回転合わせを採用していないのも正解だ。
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エンジンは回転が滑らかで6500rpmのレッドゾーンまで一瞬に吹き上がる。ドライブモードは3種類+1(コンフォート/ノーマル/スポーツ/インディビデュアル)が用意され、その時のシーンに合ったセッティングを楽しむことが可能だ。
フロントのストラット、リアのマルチリンクがもたらすハンドリングはスポーティで落ち着きがあり、プレミアムコンパクト・スポーツセダンに相応しい上質なものだ。ただしやや荒れた路面からのロードノイズはやや過大で、もう少しシャーシの柔軟性とダンパーのストロークが欲しい。
一方ステアリングは切り始めから正確で素直な操舵フィーリングをもっており、コーナに富んだルートを腕試しをしたくなるほどである。
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と、ここまでいろいろと報告しておいて申し訳ないが、この「アキュラ インテグラ」は間違いなく日本国内では販売されないだろう。ベースがほぼ同じシビックに対して100万円以上のエクストラを支払うが理由が日本には存在しないからだ。つまりホンダが北米で長年育成させたプレミアムブランド「アキュラ」の価値は、日本では理解されないのである。
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※()内は北米シビックのスペック
ボディサイズ=4720(4674)×1829(1801)×1410(1415)mm
ホイールベース=2736(2736)mm
エンジン=1.5L直列4気筒ガソリンターボ(同)
最高出力=200(200)hp
最大トルク=260(260)Nm
0-100km/h加速=7秒
最高速度=217km/h
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