シトロエン新型C3に海外試乗。生活を楽しくしてくれるツール
掲載 更新 carview! 文:岡崎 五朗/写真:プジョー・シトロエン・ジャポン
掲載 更新 carview! 文:岡崎 五朗/写真:プジョー・シトロエン・ジャポン
自然吸気の1.2L 3気筒にMTを組み合わせたモデルにも試乗したが、メインで紹介したいのは日本導入が予定される1.2L 直3ターボ(110ps)とトルコン式6速ATの組み合わせ。プジョー208やDS3に搭載され好評のパワートレーンと軽く仕上げたボディは、C3にも十分な動力性能とファン・トゥ・ドライブを与えている。
スポーティーかと問われれば、決してそんなことはないのだが、低回転域から沸きあがる頼もしいトルクと優れた静粛性が持ち味のこのエンジンは、普段走りから高速道路、ワインディングロードにいたるあらゆる場面で扱いやすさと気持ちのいい走りを約束してくれる。常用域では下手な4気筒を凌ぐスムースさと静かさを示す反面、回していけば3気筒らしい軽快なビート感を伝えてくるあたりも僕が気に入ったところだ。
6速ATはロックアップ領域が広いため、ズルズルのCVTから乗り換えると最初は違和感を覚えるかもしれないが、慣れてくれば、前輪に伝わる駆動力を右足の動きで自由自在にコントロールする気持ちよさに気付くはずだ。
足回りは208よりソフト方向の味付け。ステアリング操作に対するクルマの動きも穏やかだ。スポーティーというキーワードをさほど意識していないのは明らかである。その分、乗り心地にはストローク感があるし、深めのロールを感じながらコーナーを回っていくのもシトロエンらしい。クイックなハンドリングとか、ロールを許さない足とか、そういう体育会系のスポーツとは一線を画すドライブフィールは、きっと多くの人から歓迎されるだろう。
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