デザインも使い勝手もハイレベルな美形クロスオーバー「プジョー 408」は日本に入るか?
掲載 carview! 文:木村 好宏/写真:Kimura Office 21
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ステランティスは傘下のブランドにフレキシブルなアーキテクチャー「EMP2」を使ったモデルを増やして隙間の無いワイドレンジ戦略を立てているようだ。今回紹介する「プジョー 408」はまさにその典型で、サイズを見ても「308」と「508」の間を埋めるために送り込まれたニューモデルである。
ボディスタイルはやや背の高いファストバック・クロスオーバー。エクステリアデザインは昨年登場した308の流れを汲むもので、ボディカラーの破線が並ぶグリル、斜めに切りあがったヘッドライト、その両側から下方に牙のようなLEDのラインが伸びている。
プラスチック製のホイルアーチプロテクターとサイドシル、リアの武骨なバンパーパネルがSUVクロスオーバーの雰囲気を醸し出す。さらにルーフ左右にはエアスプリッター、リアライトは立体感のあるクリアカバーの下に3本の斜線LEDがレイアウトされた斬新なもので、後方からの眺めも魅力的だ。
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一方「iコックピット」と呼ばれる運転席周りのデザインはクリーンで、一文字スポークにアナログスイッチが並ぶ小径ステアリングホイール、その奥にある3Dデジタルコックピットは上から覗く感じだが、別に違和感はない。ダッシュボード中央には10インチのタッチ機能付きインフォテイメントスクリーン、その下には使い易い角度のタッチパネル、さらにその下にはアナログのタンブラースイッチがレイアウトされている。
プラスチックの面積は多いが、素材は安っぽくなく、仕上げも最近評判を落としているVWよりはずっとマシである。このプジョーの新しいデザインは高い評価を受けており、ドイツではレッド・ドット・デザイン賞を獲得している。
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センターコンソールにあるスターターボタンを押してスライドスイッチ状のATセレクターでDを選びスロットルを踏み込むとまずはEV走行でスタートする。小さなステアリングホイールは最初は切り込み過ぎてちょっと戸惑うが、すぐに慣れ、自然な操舵力と路面からのフィードバックでスポーティなドライブに誘われる。
カタログでは64kmまで走行可能だが、ハイブリッドモードにすると1.6リッターエンジンが始動、8速ATを介してスムースなデュエットが始まる。ダイナミック性能は0-100km/hが7.9秒、最高速度233km/hと十分以上だ。
オプションの19インチタイヤにも関わらず路面からのショックは直接伝わらず乗り心地は快適で、新たに採用された防音ガラスによって車内も静か、さらにたっぷりしたスペースのリアシートに家族を乗せてのロングツーリングも楽しめる。トランクもリアシートを立てた状態で471Lと十分な広さをもっている。
このプジョー初のクロスオーバーハッチバックセダン・408はヨーロッパでは1月末から販売が始まるが、日本での発売時期や価格はまだ発表されていない。もし日本市場に導入が叶えば非常にユニークな存在になるのは間違いない。
サイズ的には「メルセデス・ベンツ GLB」や「アウディ Q5」や「BMW X3」などのミドルクラスSUVも比較対象に入って来る。SUVばかりの世の中で光る個性的なスタイルに加えてプジョーならではのリーズナブルなプライスタグが付けば、導入の可能性は大きくなるだろう。
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