日産とルノーの経営統合阻止について 日産がルノーとの統合阻止には、ルノー株を25%まで増やせば良いとニュースで言われますが、実際に可能なのでしょうか。 可能であれば、25%まで引き上げを

Question

実行しない理由は何なのでしょうか？

Answer 1

日産は2015年に、ルノー株を自社の意思のみで売買できる権利を得ています。なので実際に出資比率を25%まで引き上げることは可能です。当時の試算では必要資金は約3,500億円で、日産はこれを捻出可能な財務体質にあると報道されました。

東洋経済ONLINE：日産､仏政府の支配を断念させた伝家の宝刀(2015年12月17日)
https://toyokeizai.net/articles/-/97023

実際に引き上げを行わない理由は2つあると思います。

1つは、これはあくまで「抑止力」であり、核兵器みたいなものだということです。フランス政府とルノー経営陣に見せつけることに意味がある、ということでしょう。

もう1つは、実際に引き上げを行使すると、ルノーと日産の双方ともに相手方の株主総会での議決権が無くなり、経営に支障をきたすことになるためです。

ルノーは日産の株を43.4%保有し、日産はルノー株を15%保有して持ち合っています。しかしフランスの法律により、日産保有のルノー株には議決権が与えられません。一方、日産がルノー株を25%以上に買い増した場合、日本の会社法の規定によりルノーが保有する日産株の議決権が無効となります。

質問者からのお礼コメント

ありがとうございます。