ルノー のみんなの質問

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インターネットの記事によると、イギリスの自動車産業はブリティッシュ・レイランドを作って国有化した結果失敗し、アストンマーチンやマクラーレンのような高級車メーカー以外は外資系に取られてしまったとあるので

すが、

もしイギリスが自動車産業を国有化せず、民営のままやらせていたらどうなっていたのでしょうか?

また、ルノーやアルファロメオみたいな国有で成功を収めた企業が民営のままだったらどうなっていたのでしょうか?

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ベストアンサーに選ばれた回答

経済の理論を勉強するのによい題材かも知れませんね。

ただ,「日本が真珠湾を攻撃していなかったらどうなったか」と同じように,一つの問題が解決されたとしても,別の問題が生じていたことが予想されます。そうならざるを得ない事情や環境が存在していたわけです。

産業革命が起こったイギリスは,アダムスミスの国富論に代表されるように資本主義経済を推進していきます。と同時に帝国主義の流れによって,世界中に植民地を作ります。世界はイギリスを中心に回るようになりました。

しかし,2度の世界大戦を通して,戦勝したとは言え,国力は衰えていきます。戦争に勝つことで領土を増やすという時代ではなくなっていました。植民地が次々に独立し,また国民は労使問題等で不満を募らせていきます

また,マルクス主義に代表される社会主義的発想が世界中に広がり,イギリス国内に置いても,自由競争の資本主義経済だけでは太刀打ちできない時代になります。第二次大戦後は,「ゆりかごから墓場まで」と呼ばれる社会保障制度が確立され,イギリスは,自動車産業だけで無く,電力,ガス,鉄道,運輸など多くの産業を国有化していきます。

これらの社会の変化を通して,有名な「イギリス病」と呼ばれる労働者の勤労意欲低下及び産業の衰退が始まります。権利は主張するけど,誰も働かないという社会になってしまったわけです。

その後,世界を支配するのは,第二次大戦で最も得をしたアメリカに移っていきます。自動車産業もフォードを始めとするビッグ3を中心にアメリカ主導になります。(その後,日本車が目覚ましい発展を見せるわけですが。)

おそらくイギリスが自動車産業を国有化しなかったとしても,自由競争の社会に置いては国際競争力を失って,倒産していた可能性が高いです。かつての自動車は,特権階級だけがもつ贅沢品だったわけですが,アメリカや日本で起こったモータリゼーションによって,庶民でも所有できる商品へと変動します。高品質で低価格の車を販売する技術は,イギリスのメーカーには存在しませんでした。

イタリアにおいても,フィアットぐらいがまともで(それでも現在ではクライスラーと合併していますが),アルファーは国に助けてもらったり,ランボルギーニはVW傘下になったりして辛うじて生き延びています。

フランスは戦前は世界最大の自動車産業国でした。それが戦後,ドイツ車や日本車に追い抜かれるという痛手を追い,ルノーだけは国力で救っている状態です。しかし,日産に半期を翻された現在,生き残り策を必死に考えているところです。トランスミッションを始め,欧州のメーカーは自社開発するよりも,民間のサプライヤーにパーツの開発を依頼し,それを組み立てるだけの企業になっています。

日本は,トヨタを始め,高品質低価格の自動車を販売することに成功しています。自国の車が90%を占める国というのは,日本以外にはどこにも存在しません。それでも,今後台頭目覚ましい中国等に市場を占領されないとは言い切れません。実際,EVにおいては,そして工業製品を製造する学問の分野においての中国の国を挙げての政策には目を見張るものがあります。

ルノーというか,フランスは日産を手放したくはありません。アルファロメオも,このままでは新エネルギーに対応した車開発は厳しいです。フィアットはアメリカのクライスラーと手を結びました。日本の自動車産業には,メーカー間での競争がありますが,グローバルな視点で未来を見据えないと,いつ取り残されてしまうかは分からない時代に突入していると思います。

その他の回答 (1件)

  • 【生産性向上・生産コスト削減・輸出(市場)拡大】という避けて通れない問題に、一企業の体面とか伝統とかいった都合のいい行きがかりを捨てても”大同団結”しなきゃヤバいと誕生したのがBL(その前身のBMCも含む)みたいですね。

    それも企業同士の吸収・合併というと、ダメな方がもう一方の傘下に入るか、もしくはダメ同士がくっ付いて企業力を強めようというのが普通だったなかで、業績も順調で業界の双璧を成す同士がくっ付くという驚きの出来事だったそうです。

    世界中に言いなりの属領を持ち、原料輸入・製品輸出に関して特恵関税による保護政策の上にあぐらをかいて好き勝手やってたのが、戦後それら植民地が次々と独立してしまった結果、世界のいたるところで”イギリス車の地位”がガタ落ちになったというのが大まかな流れのようです。

    どこまで”もしも…”を考えるのかにもよると思いますが、「本来持つ古典的趣味とか性格」や「伝統に培われた良心的なクルマ造りと品質」それらを堅持しつつ、最初に挙げた問題も解決しなければいけないのですから、どのみち消滅(海外資本による吸収・合併)のタイミングが早まった感じではないでしょうか。

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